毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

片づく考え方を知り、しくみを作る☆☆☆☆

家族が借りてきた本。この前『世界中で採用されているのに日本人だけが使っていない日本流の働き方』を読んだばかりなので、とても面白かった。


◆目次◆
はじめに――部下500人分の資料もデスク1つで大丈夫
1 トヨタ流「片づけ」で仕事が変わる!うまくいく!
2 ムダを減らすトヨタの「整理術」
3 仕事を効率化させるトヨタの「整頓術」
4 トヨタ流片づけが「習慣化」する方法

本書は、おもに1960年代前半から現在にかけて、トヨタの工場や開発など物作りの現場で活躍し、現在は株式会社OJTソリューションズ(愛知県名古屋市)でトレーナーとして活動している元トヨタマンの知恵やノウハウを1冊にまとめたものです(P17)。

実際に企業に出向き、片づけることで実績を上げたトレーナーたちの経験をまとめたものなので、内容が濃い。
5S*1など、トヨタでは当たり前になっている考え方を惜しみなく教えてくれる。

 

トヨタの主に工場で練り上げられたしくみなので、個人でやるよりは企業向けだと思うが、人間の考え方(ヒマになると余計なことをして、結果的にムダを出しやすいとか、失敗は無意識に隠そうとするなど)に基づいているので、そこを知ることで理解が深まり、身につきやすそうだ。
ルールの作り方、維持するためのしくみ作りなども参考になる。

 

また、本の作りがスッキリして非常にわかりやすい。こういう本でどこに何が書いてあるかわかりにくいと台なしだが、隅々まで整理されている印象がある。これもトヨタ流なのだろうか。
手元に置いておくと、片づけが行き詰まった時にヒントがもらえそうだ。

感覚よりも理屈派、という人はぜひ一読を。感覚派の人も、読んでおくと身につきやすいと思います。
私のアクション:「いつか使う」ものに期限を決める
関連記事
読書日記:『世界中で採用されているのに日本人だけが使っていない日本流の働き方』
読書日記:『一生、散らからない部屋の法則』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

「モノを持つことにはコストが伴う」ことを考える(P53)

コストとは金銭的なモノだけではない。モノを探す時間やモノを遠くまで取りに行く時間も立派なコスト。
コスト意識を持ってモノを見れば、それは本当に取っておくべきなのかどうか、「いるもの」なのか「いらないもの」なのかを考えて行動できるようになる。

「いつか」には必ず「いつまでに」と期限を設ける(P70)

期限を過ぎても使われることがなかったら捨ててしまう。

持ちすぎるとさまざまな問題が起きる(P92)

「必要なものを必要なだけ」が基本。必要以上は持ちすぎであり、「いらないもの」を抱えてしまう=整理されない状況になってしまう。
持ちすぎることにより、
・結局使わない→元に戻す手間が増える
・ほかの作業者の分が足りなくなる→余分に部品を仕入れることになりお金のムダが発生
・作業者の手元が乱雑に→モノであふれることにより、作業ミスも発生しやすくなる

「1個流し」をすれば、被害も最小限で済む(P99)

「1個流し」は大ロット生産の反対、小ロット生産なので問題を見つけやすい。
書類の流れの場合、締切日が近づいてから、上司にまとめてどかんと提出するのは大ロット生産。
ミスや行き違いがあった時の発見が遅くなり、やり直しの損害(時間)が大きくなる。
小ロット生産で早めに書類を順次処理し、上司に提出していけば、こうした問題は防げる。上司のところで書類が貯まることもなくなる。

手持ちが少なければ少ないほど、モノの流れが速くなる(P106)

それだけモノが滞留せず、整理しやすい環境になる。

誰もが素早く取り出せるしくみをつくる(P166)

「知らない人が30秒で探し出せるようにする」という基準を設けると、誰にとってもわかりやすい整頓ができるようになる。

棚の管理の基本原則は「三定」(さんてい)(P189)

1.定位置(モノの位置:モノをどこに置くか)
2.定品(モノの種類:どんなモノを置くか)
3.定量(モノの量:どのくらいモノを置くか)

清掃は点検なり(P209)

日常的にオフィスやデスク周りの片づけや掃除をすることで、「提出し忘れた書類」「処理していない仕事」が見つかることがある。清掃は、いつもと違った状況に気づき、問題を発見していくチャンス。

*1:整理・整頓・清掃・清潔・しつけ