毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「一度にひとつ」が成功のカギ☆☆☆☆☆

何で見たか忘れてしまったが、ネットで見かけて探書リストに入れていた1冊。
図書館でしばらく待って借りたのだが、強力な1冊だった。


◆目次◆
よい習慣を増やせば、人生がうまく回り始める!――はじめに
Chapter1 なぜ、あなたは続かないのか?
Chapter2 これでうまくいく「続ける習慣」3ステップ
ステップ1  反発期【1日〜7日】――やめたくなる
反発期は暴風雨の中を歩くのと同じ
挫折を未然に防ぐ「習慣化の3原則」
 対策1 ベビーステップで始める
 対策2 シンプルに記録する
ステップ2 不安定期【8日〜21日】――振り回される
不安定期は「続ける仕組み」を作る
 対策1 パターン化する
 対策2 例外ルールを設ける
 対策3 継続スイッチをセットする
ステップ3 倦怠期【22日〜30日】――飽きてくる
倦怠期のマンネリは「習慣引力」最後の抵抗
 対策1 変化をつける
 対策2 次の習慣を計画する
Chapter3 12の継続スイッチがあなたを挫折から救う
継続のツボに合わせてスイッチを活用しよう
 アメ系スイッチ1 ご褒美
 アメ系スイッチ2 ほめられ上手
 アメ系スイッチ3 遊び心
 アメ系スイッチ4 理想モデル
 アメ系スイッチ5 儀式
 アメ系スイッチ6 悪魔払い
 ムチ系スイッチ7 損得感情
 ムチ系スイッチ8 習慣ともだち
 ムチ系スイッチ9 みんなに宣言
 ムチ系スイッチ10 罰ゲーム
 ムチ系スイッチ11 目標設定
 ムチ系スイッチ12 強制力
Chapter4 私たちでも続けられた6つの成功物語
今すぐ習慣の種をまこう!――おわりに
ワークシート(行動習慣)
ワークシート(身体習慣)

著者の古川武士さんは「習慣化コンサルタント」として活躍中の方だ。習慣の素晴らしさを説く本は今までにたくさん読んでいるが、そう言えば「習慣にする」ことそのものを目的とした本は初めて読んだ気がする。

本書で手に入る5つのもの(P10)

  1. 「なぜ続かないのか」が理解できる
  2. 習慣化のプロセスと対策を体得できる
  3. 自分の継続のツボを発見できる
  4. 習慣がもたらす奇跡を実感できる
  5. 実践のフォローを受けられる

この本では、「習慣」とはどういうものかをまず学ぶ。その後習慣化する方法がくわしく説明してあるので、本を見ながら「習慣化プログラム」に取り組めるようになっている。

著者によれば、習慣には3種類あるそうだ。

習慣の3分類(P37)
■レベル1 行動習慣
期間:1ヶ月
勉強、日記、片づけ、節約など
■レベル2 身体習慣
期間:3ヶ月
ダイエット、運動、早起き、禁煙など
■レベル3 思考習慣
期間:6ヶ月
論理的思考力、発想力、ポジティブ思考など

※この本で取り組めるのは30日で身につく「レベル1」のものです。

レベルによって身につくまでの期間が違う。つまり、正しい知識があれば成功率が上がる。
さらに、この本を読んで驚いたのは「一度に複数のことに取り組むと失敗しやすい」という事実。
たとえば、「貯金しよう!」と思い立つと家計簿をつけ始め、無駄な買い物を減らす。ごく当たり前にやってしまうが、これも著者によると「同時に複数のことをやる」悪いパターン。「家計簿」と「節約」は別に取り組んだ方がいいそうだ。
こんな風に習慣化のメカニズムというのは意外に知らないので、まず基礎知識を持つことが重要だ。
30日ごとにひとつずつ習慣を身につけていくと、結果的に1年で12個の習慣が身につく上、“複利効果”なるものも期待できるという。

30日の間にも「反発期」「不安定期」「倦怠期」とあり、挫折する理由や気をつけるべきポイントが変わるという。
人間にはもともと「変化=危険」ととらえるホメオスタシスが働いているので、これが習慣化の大きな障害になっている。そして、新しい習慣を身につけるのはロケットで宇宙に行くようなもの。最初は重力がかかるので大きなエネルギーが要るが、大気圏を抜ければ重力の影響は小さくなり、いったん衛星の軌道に入ってしまえば使うエネルギーはほとんど必要なくなるのだ。


4章では実際に習慣化に成功した人たちの実例が紹介されているので、自分に似た環境や目標の人の例を参考にできる。
また、読者のためのフォローが充実しているのも魅力だ。
巻末にも必要なフォームは載っているが、サイトでダウンロードできる上、30日間毎日メールを送ってくれる無料サービスもある。
しかも、ポイントを著者自身が説明してくれる動画まであり、至れり尽くせりだ。

実は、この読書日記は読んで2ヶ月経ってから書いているので、このプログラムの効果は実証済み。何度か取り組みながら、より自分に遭う内容に調整も可能だ。
自他共に認める“歩く3日坊主”の私ができたのだから、素晴らしい本だと思う。
何をやっても続かない…とお悩みのあなた、この本が役に立ちます。
私のアクション:30日間プログラムをやってみる←すでにふたつ身につきました!


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

習慣による効果は「複利」で伸びていく(P23)

たとえ小さな行動であっても、積み重ねていくことで、成果が「かけ算」されていきます。そして、小さな行動の結果はゆるやかに、ある時から爆発的に現れます。問題は、多くの人がそこまで待ちきれずに、やめてしまうことにあります。

プログラム実行中は毎日取り組む(P56)

少なくとも30日間の「習慣化のプロセス」では、何もしない日を極力ゼロにすることが成功への秘訣。…30日後は、週3、4回に頻度を落としてかまわない。

続かない原因は「欲張りすぎ」(P74)

結局、自分で勝手にハードルを上げておいて、それに苦しんでいるだけ。

「1日の振り返り」を行う(P212)

※「世界ナンバー1セールスマン」ジョー・ジラードのエピソード
仕事をした日は毎晩、頭の中で成立した商談、しなかった商談を検証する。
「あの時最後の決め手になった言葉は何だったか」「イースデトロイトから来た客が買わなかった本当の理由は何だったのか」。自分の落ち度が見当たらない時は、逃した顧客に電話をしてまで追求する。