面白そうだったので芋づる式に借りて読んでみた。
確かに、格調高いと言ってもいいくらいの内容の本だった。
◆目次◆
はじめに
第1章 なぜソーシャルメディアに取り組むのか
第2章 発信力は自分力
第3章 はじめてみよう 発信の第一歩
第4章 差がつく情報活用術
第5章 「伝わる」技術
第6章 トラブルに対処する
終 章 人とつながる
著者は徳島新聞の記者時代にブログ「ガ島通信」を始め、その後独立。現在はジャーナリストとして活躍中の人だ。
この本は情報発信の方法について、主に「文章を書く人」の視点から教えてくれる。「ソーシャルメディア活用術」とサブタイトルにあるが、技術者が教えるツールの使い方などではなく、あくまでソフトの話だ。
情報の集め方、“料理”の仕方、トラブル対処法、自分ブランドの作り方、そしてリアルでのつながり方まで幅広くポイントを押さえて教えてくれる、まさに「教科書」になる1冊。
私が面白いと思ったのは、やはり新聞記者という著者の経歴から来るタイトル・見出しの付け方や、人が興味を持つニュース性の話。
また、古くからネットを使われている人だけあって、匿名か実名かという問題にも触れてあり、いいヒントになった。
著者のやり方だとソーシャルメディアと近すぎず、遠すぎず、適度な距離感をもって付き合えそうな印象だ。私が“品がいい”と感じたのはたぶん著者自身のスタンスによるものだろう。
これから本格的にソーシャルメディアをやってみよう、という人はぜひどうぞ。バランスのいい使い方、情報発信の方法を確認するにもいい本です。
私のアクション:「人に見てもらえるブログ」にするための方法を考える
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
新しい消費行動プロセス「SIPS」(P23)
Sympathize(共感する)
↓
Identify(確認する)
↓
Participate(参加する)
↓
Share(共有・拡散する)
インターネットとは現実とは別、というのではなく、現実を広げてくれる(P38)
バーチャルだからといって別人格を演じていると、人とはつながりにくくなります(P38)
大事なことは同一性を担保すること(P39)
ニュースの6元素(P59)
1.時間的近接性:同じ規模の事件なら新しいほうに引きつけられる
2.距離的近接性:あまり知らない遠い国の出来事よりも身近な出来事に関心
3.著名性:同じ交通事故でも首相、芸能人など著名な人はニュースになる
4.異常性:異常性が高いほど関心を引かれる。窃盗事件より殺人事件
5.進展性:1回で終わらず、次々と新しい局面が展開
6.情操性:人間の感情に訴える。人間は人間に関心
タイトルの作り方(P126)
・数字を入れる 例)『7つの習慣』
・「×」掛け合わせる、コラボレーション 例)ディズニーシー×嵐
・「?」疑問 例)「なぜ、○○は××なのか」
・変わる、革命 例)「変わる病院」「iPad革命」
・殺してみる 例)「ジャーナリズムは死んだ」
雑誌の特集タイトル、CMのコピーを真似てみる