毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

ちょっと変わった「肩の力が抜ける本」☆☆☆

考えすぎない生き方 (中経の文庫)
深澤 真紀
中経出版(中経の文庫)(2010/01/25)
¥ 530
深澤真紀さんの本。先に読んだ『ニュースの裏を読む技術』の著者プロフィール欄で名前が上がっていたのがこの本。タイトルに惹かれて読んでみた。
ちょっとタイトルからイメージしたのとは違う本だった。


◆目次◆
第1章 考えすぎない生き方
第2章 信じすぎない生き方
第3章 期待しすぎない生き方
第4章 こだわりすぎない生き方
第5章 不幸になりすぎない生き方

この本は
日経ビジネスオンラインで連載された

「自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術」(2007年11月15日〜2008年12月4日)
深澤真紀の社会の“正しい”歯車として生きる!」(2008年12月22日〜2009年6月8日)

の内容に加筆修正した、文庫オリジナル作品だ。
そのため、当然のことながらビジネスのことや働き方の話が多い。

深澤さんは世界観というか考え方がとても個性的で、厭世とも諦念とも違い、淡々としていると思う。
おそらく、それが合う人と合わない人がいるので、「読む人を選ぶ本」かもしれない。
文章は読みやすく、時に数字やデータできちんとした見方を提示し、ある時は他では見たこともない斬新なアイデアを教えてくれる。


人によって譲れないところ、がんばりすぎてしまうポイントは違う。「身動きが取れない」状態になった時、この本を読めばふっと肩の荷が下りると思う。
そのままの考え方はできなくても、こういう考え方をする人もいるんだ、というだけでも、一種の救いになりそうだ。
個人的には、第4章の独立と組織にまつわる話が一番面白かった。「独立に向いているのは、やりたいことがある人」ではないらしい。

ちょっと考え方を変えたい、違う視点がほしいという時に、手に取ってみてください。
私のアクション:相談に乗る時は親身になりすぎない

関連記事
読書日記:『ニュースの裏を読む技術』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

嫌な経験は寝かせて「ネタ」にする(P26)

嫌な経験は「ネタ」や「芸」にする方が、自分も楽になり、それが誰かの役に立つこともある。

足りない部分は「術」で補う(P68)

もし自分に足りないものがあり、それを克服したければ、「力」を身につけたいと思うよりも、「術」を身につける方がいい。
「術」とは、技術や手段。

相手を非難せず、「心のクセ」と考える(P86)

…「あの人がこういうことを言ったりやったりするのは、心のクセだな」「趣味なんだな」と思えるなら、それで受け流せばいい。
(中略)
…相手の心のクセを理解して、それによって自分が困るなら自分で手を打ち、困らないなら放っておけばいい。それでだいたいの問題は、もめずにすむもの。

自分も他人も必ずしも予想通りには動かない(P103)

自分のことも相手のことも、期待しない、信じない、もしも期待して信じたとしても勝手にがっかりしない。
そしてむやみに自分も相手も疑わない。人生をむやみにドラマチックにしない方がいいのです。

悩みがある時は「気分」よりも「環境」を変える(P108)

頭の中だけで考えてもなかなか答が出ない場合は、他人に相談するのではなく、悩みごとから自分の身体を離して、思いも寄らないところに行ってみる。答が出るまでいろいろなところに行ってみるのがいい。

「相談に乗る」と「助けになる」は別のこと(P114)

相談に乗る時に一番大事なのは「親身になりすぎない」。
(中略)
よい方法は「相手の選択肢を増やす」こと。

迷惑はかけ合えるようにしておく(P119)

ある程度の迷惑はお互いに許し合い、時にはお互いに迷惑をかけ合えるようにしておかないと、自分自身が困る。
(中略)
そして自分に対しても「他人に迷惑をかけることはいけないことではない」と思っておく。
何でもかんでも「迷惑をかけないように頑張らなくちゃ」「穴が開かないように完璧にやらなきゃ」と思ったり、逆に「あの時あの人に迷惑をかけられた」と思っていても疲れるだけ。

他人に迷惑をかけなければならない場合は、なるべく迷惑を分散して、ひとりの人にかかる負担を少なくした方がいい(P123)

クレームの目的は2つだけ(P137)

1.自分の受けた商品やサービスに問題があったことを的確に伝える
2.今後このようなことのないような提案をする
それ以外のクレームを言うのは、客であることに優位を感じたり、相手が謝ってくれる気持ちよさや正しいことを言う快感を感じたいだけ。

「やりたいことがある人は組織の中で働くべき」「やりたくないことがある人は独立すべき」(P158)

…「会社の中でやりたくないことがあまりにも多い人、」どうしても譲れない部分が多すぎる人こそ、組織の中で働くのではなく、独立することが向いている。
(中略)
独立というのは、「やりたいことはできないかもしれないが、やりたくないことはやらなくてもすむ」もの。

「否定」するよりも「批評」する方が大事(P178)

「否定」と「批評」は違う。「否定」は悪いところしか見ないが、「批評」はいいところを認めることでもある。