毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

人生後半は“オーダープラン”で☆☆☆☆

※この本は整読ではなく、ふつうに読みました
はてなが誇るブロガー・ちきりんさんの新しい本。
この本は話題になった『ワーク・シフト』をちきりんさんが読んで考えたことをまとめたものだ。本家『ワーク・シフト』よりもずっと読みやすかった*1。日本の現状を踏まえて書かれたものだからだ。


◆目次◆
序章 “働き方本”ブームが示すモノ
第1章 現状維持の先にある未来
第2章 世界を変える3つの革命的変化
第3章 新しい働き方を模索する若者たち
第4章 「ふたつの人生を生きる」
第5章 求められる発想の転換
終章 オリジナル人生を設計するために

ブログ「ちきりんの日記」をもとにまとめた本なので、ブログでいくつか関連した内容の記事を読んだ私は、とても楽しみにしていた。

 

あちこちで言われているが、今の時代は実は激動の時代であり、産業革命にも匹敵する革命的な変化が起きているのだそうだ。否応なしにグローバル化に飲み込まれてしまう。
結果的に、働き方も変わらざるを得ない。

だが、ちきりんさんは言う。変わらざるを得ないからこそ、働き方を変える=生き方を変えるチャンスなのだ。

「卒業後に就職し、多くの人はひとつの会社に定年まで勤め上げる。その代わり、あらゆる楽しみは定年後まで我慢する」というお決まりのパターンは、もう崩壊している。
だったら、自分の望む働き方、生き方を目指してもいいんじゃないの?というのがちきりんさんの提案だ。

 

ちきりんさんご自身が、40代で「外資系企業でバリバリ働く」を引退し、「楽しいことだけして暮らす」人生にシフトされた人なので、具体的で説得力がある。
この本が薦めているのは、働く人生を前半と後半に分けて考える。すると、40代がちょうど中間地点になるので、そこで後半の働き方を考えてみましょう、というものだ。
働き方を考えることは、そのまま人生を考えること。最初の就職活動は、自分のやりたいことも、どんな仕事が合うかもよくわからないまま終えてしまうことが多いが、40代ならより自分に合う仕事を選べるという。女性なら、子育てなどで一時社会から離れていても、復帰する年代がちょうどその頃なので、復帰プランとしても使える方法だ。

人生前半は旅行で言うパッケージプランだという。みんなやりたいことがだいたい同じで、ひと通り体験したい、人がやっていることは自分も押さえておきたい。
だが、一度経験すると、次は自分はこれがもっとやりたい、これはもういいということがはっきりしてくる。だからこそ、40代でパッケージプランをフリープランに変える必要があるのだ。

この本でも、ちきりんさんの独自かつわかりやすい考え方・表現は健在。
この一節には感動した。

ワークライフバランスとは、
・人生のどの期間に、
・仕事と家庭と個人の趣味のどれに、
・どの程度ずつ時間を割り当てるのか
ということを、本人が決められることであり、自分自身でワークとライフのバランスを、一定の自由度をもって設計できることを言うのです(P150)。

お上から押しつけられた「ワークライフバランス」など、意味がないのだ。ベストのバランスは1人ひとり違うんだから。

 

今年の春頃、「40歳」「40代」がキーワードの本をまとめて読んだが、私にとってはこの本が一番実用的で心に響く本だった。
これから人生後半戦、という方はぜひ読んでみてください。
また、前半戦まっただ中とか、これから就職活動という方も、生き方を考える上で知っておいた方がきっと生きやすくなるはず。おすすめです。
私のアクション:具体的に、どんな人生を望むのか考える

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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

「人生はあと10年」構想(P177)

私は30代後半以降、常に「人生はあと10年」という前提をおいて、キャリア設計や働き方のコントロールをするようになりました。10年後に人生が終わっても、後悔しない、本当に楽しい人生だった、やりたいことはすべてできたと思える生き方をしようと決めた。

幸せなんて所詮、自己満足(P190)

自分が楽しければ他人の目は気にならないし、世間体が悪くても、傍目にはイケていなくても、もちろんお金が得られなくても、まったく問題ないと思えるくらい好きなことがあるからこそ、人生が変えられるのです。

人生を再設計しよう(P196)

まず、自分はどこに誰と住んで、何時に起きて、どんなことをして毎日を過ごしたいのか、具体的に考える。
(中略)
大事なのはどれほど「手に入れたい生活イメージが具体的に想像できているか」という点にある。

*1:読んだものの、まだ読書日記がUPできておりません…すみません→ようやく書けました!http://d.hatena.ne.jp/yasuko-imageup/20130512/p1(2014.11.5追記)