毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

仕事のやり方にはコツがある☆☆☆

※文庫版あり→『スピードハックス 仕事術 (中経の文庫)』(¥ 627)
タスクシュート時間術』の大橋・佐々木コンビが2007年に世に送り出し、「ハックス」ブームを起こした1冊。

『タスクシュート時間術』の中にもこの本が引用されていて、確認したところこのブログにもブクログにも出ていないので「読んでいなかったのかな?」と思い、図書館で借りて読んでみた。
ところどころ記憶があるので、おそらく再読だと思う。しかし、「タスクシュート時間術」を「たすくま」で実践しようと奮闘中の今、読んでみるとやはりいい本だった。


◆目次◆
はじめに
第1章 まず「取りかかる」気持ちを起こす
第2章 「段取り」を決めてスピードを上げる
第3章 スピードアップにつながる「やる気」を引き出す
第4章 作業の時間をスライスして管理する
第5章 自分の今の環境をテコにする
第6章 1つの「原則」を決めて作業中の迷いを断つ
第7章 「習慣の力」を最大限に活用する
第8章 「アイドルタイム」(待ち時間)を減らす
第9章 とにかく「ゴール」までたどり着く
巻末付録 仕事のスピードアップに役立つTips集
終わりに
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さすがに、2007年の本なので紹介されている「ガジェット」はやや古い。もちろん、「たすくま」も「タスクシュート」もまだないので、今だったら簡単なことにも苦心の跡がうかがえる。


でも、心理面の話は時代に関係なく今でも役に立つし、「たすくま」や「タスクシュート」を手に入れた私たちにとっては、「何を使ってやるか」以上に「なぜこのやり方がいいのか」「どう考えればもっと楽に、早くできるのか」が重要になってくる。

前に読んだ時は、ガジェットの部分ばかり情報としてせっせと取り入れていたと思う。今回はそこに必死にならなくていい分、基本的な考え方が印象に残った。
タイトルは「ハックス」だが、決して小さなコツだけではなく、仕事をする上で大切な考え方が学べる。
個人的には、やる気をどう作り、どう維持するのかと、緩急のつけ方が大きなヒントになった。


早く確実に仕事を仕上げる方法を教えてくれる本として、バイブル的な1冊。
「たすくま」ユーザーも、そうでない方も、ぜひ読んでみてください。
私のアクション:やる気のスイッチを入れる本として『なぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣』を手元に置いておく
関連記事
読書日記:『タスクシュート時間術』
読書日記:『「仕組み」整理術』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

定時で帰る人の行動パターン(P2)

1.わからないことはすぐ人に尋ねる
2.仕事の進め方が確立されている
3.邪魔しづらい雰囲気を醸し出している

「定時で帰る人」と「毎日残業している人」の違い(P3)

定時で帰ろうとする人は、「定時までしか時間がない」と考えているからこそスピードを上げて仕事を片づけようとしているのに対し、毎日残業している人は、「自分には時間はたっぷりある」と錯覚してしまうがゆえに、意図せずして以下のような行動パターンになってしまう。
※夜遅くまで会社にいることが常態化→夜遅くまでいる生活リズムになる→定時を過ぎるとコンビニに夕食を買いに行く(食べに行く)→どうせ夜中まで仕事をするのだからと思い(または睡眠時間が減って)集中力低下→「夜中まで仕事をするのに最適な自分」になる

「仕組み」だけではなく「燃料」も必要(P6)

人間の場合、それは「やる気」。
(中略)
「仕組み」を作るだけではなく、これを回し続けるための「やる気」を切らさないようにする必要がある。

(「車でサーキットを走る」ことにたとえると)早いうちにコース全体を見通し、どのように走るかを考えることに時間を使う(P9)

とにかく一通り最後まで終えてしまうことで、「2周目以降」を早くかつ楽に走れるようになる。

先送りが続いているタスクへの対処方法(P17)

1.時間がかかりそうであれば、もう少し小さな単位の作業に分ける
2.手順がややこしそうであれば、手順ごとに作業を分ける
3.作業内容がよくわからないのであれば、タスクの名前を適切なものに変える
著者の実例)「プリンタ」※実際には「父親のためにプリンタを選んで購入、ドライバをインストールする」作業→「カカクコムでプリンタを探す」などにすれば、もっと早く手がつけられたかも
4.今日やらなくても支障がなくても、今日のうちにできる作業がないかを確認する

整理するのは新しい方から(P20)

メモでも、タスクリストでも、アドレス帳でも、整理するのは常に最新側からにすべき。なぜなら、新しいものほど見つけやすく、記憶に残っているため。何より、整理した成果がすぐに役に立つ。

やる気が出ない時の原因は2種類ある(P39)

1.「やる気の資源」が足りていない…睡眠不足や疲れすぎ→休む
2.「やる気の資源」に火がついていない…休みすぎ→とにかく仕事に着手して、徐々に調子を上げる
※どちらなのか判断するには、「それなりに精神力を使う面白い本」を読んでみる。
熱中できるようなら「やる気の資源」はあるので、すぐに仕事に戻る。読む気すらしない時は疲れているので仮眠・休憩を取る。

作業は分単位で見積もる(P50)

ひとつの作業に対する見積もり時間が1時間を超えると、その目算は大きく外れる可能性が高くなる→ひとかたまりの時間として把握するには大きすぎるから。

1時間以上かかる作業がある場合は、より小さな作業に分解し、それぞれ5〜30分程度の時間を割り当てるようにする。

小さな作業に分解するメリット(P51)

1.やるべきことが明確になる
2.達成感が何度も味わえる
3.進捗状況が明確にわかる
4.あとどれくらいの時間で終わるかがわかる

どんなに大きな仕事でも、自分にとって“身近な時間サイズ”に小分けにすることで、現実的な時間の見積もりができる。

定期的に、タスクの名前をチェックする(P79)

ルーティン化してくると、現実にそぐわなくなっていることも。

また、見慣れて刺激がなくなっている場合、名前を変えることで“見慣れた光景”が変わって注意を引かれ、ハッとなる。
「自分のやる気を盛り上げるような要素を盛り込む」ことも重要。

やる気を出すために、お気に入りの「仕事術の本」を読む(P89)

自分にとってやる気が出る本を手元に置いておき、スイッチを入れる。

マンネリ化した仕事は「やり方」を変えてみる(P92)

同じ仕事であっても「ほかにやり方はないだろうか?」「ふだんかかっている時間の半分でやり終えるにはどうすればいいだろうか?」と考える。
こうすることでワクワク感が出て、マンネリが打破できる。

未来の自分のために「作業記録」を残しておく(P102)

・何時から何時まで何を行ったか
・その時にどう感じたか(所感)
未来の自分に改善のヒントを申し送ることができる。

うまく行った日と、滞った日を比較してみる(P112)

時間帯と作業内容の組み合わせを見るのに加えて、作業の流れにも注意を払うと意外な発見が得られる。特に、仕事をスムーズに進めることができた1日と、思うように進められなかった1日とで、作業の種類と並び順にどのような違いがあるかに注目する。

この振り返りを日々の習慣として続けていくことで、自分の変化を垣間見ることができるようになる。

「表の時間」「裏の時間」を意識する(P136)

時間には「表の時間」と「裏の時間」がある。
「表の時間」は、主体的に使っている時間(=集中)。「裏の時間」は、結果として有効活用できていない時間(=弛緩)。
ひとつの仕事を終えたら、次の仕事に取りかかるまでにいったん席を離れて休憩を入れる(=裏の時間)。
仕事から離れている休憩中は、自分の仕事を客観的に振り返りやすくなり、いろいろなアイデアが浮かぶ。
ここで浮かんだアイデアは、忘れないうちにメモをして、次の「表の時間」に活かすようにする。

「寝かせる時間」を見越して計画する(P139)

成果物を作る時は、一気に仕上げず間に1日置けるよう、予定を立てる。ひと晩寝かせる=「裏の時間」を活用する。
こうすることで
各パートごとにゴールがある→結果的に早く仕上げられる
寝かせて新鮮な目で見られる→アウトプットの質が上がる

自分に最適な仕事のリズムを見つける(P212)

1.「10分やったら2分休む」→10分経ったらパッと手を止め、2分間休む(この間は何をしてもよい)。タイマーを使うなどして、2分経ったら仕事に戻る。
2.「1時間集中したら30分流す」→1時間で集中して片づけたい仕事を行い、次の30分はメールチェックや書類整理など、リラックスしながらでもできる仕事で頭を休める。
この時間は目安。自分の身体のリズムに合わせてカスタマイズすると、自分に合った集中と分散のコントロール、最適の“息継ぎ”ができるようになる。