毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

ライフログの上級編、「旅ノート」を作ろう☆☆☆☆

著者の本についてネットで調べている時にたまたま知った本。
何だろう、と思って図書館で予約した。

今までの本とは少し毛色の違う、でもやっぱり「奥野さんワールド」炸裂の1冊だ。


◆目次◆
はじめに
序章「旅ノート」「散歩ノート」のすすめ
第一歩 【旅の前】ノートで「あこがれ」を醸成しよう
第二歩 【旅の途中1】ノートづくりの素材を集めよう
第三歩 【旅の途中2】道中メモを工夫しよう
第四歩 【旅の後1】ノートに貼るだけ「即席ノート」づくり
第五歩 【旅の後2】楽しかった記憶がじわじわわいてくる「完全版ノート」づくり
付録 実践! 旅ノート・散歩ノートづくり【浅草・上野編】
おわりに

一番の違いは、この本はオールカラーであること。
今までもたびたび、奥野さんのノートは著書で実際のページが紹介されていたが、ここまでフィーチャーされているのは初めてだろう。
私は以前カフェで講演会をされた時、実際に見せていただいた。
貼ってあるものが面白かったり、旅やどこかに出かけた時の綿密な記録が個性的で印象深かった記憶がある。

もともと、著者のノート術は仕事に活かす方法や、効率化を図るためのものとしてブームになった。テーマもまず「情報」「読書」が出て、そのあとに「人生」の順だったことからもわかる。

ところが、年配の方を中心に、「単純にノートに何か書いたりするのが好きだからおもしろかった」という反響がかなりあったそうだ。
やはり、本を見ただけでもその面白さを感じ取った人がたくさんいたんだろう。
この本は、そういった読者に答えるために「作る楽しさに焦点を当てた本を作りたい」という気持ちが動機になっている。

私も影響を受け、初期のライフログノートの旅行ページは、スタンプを押したり、こまごまといろんなことを記録したり貼ったりした。今読み返しても楽しいし、その時の気持ちが瞬時に蘇ってくる。

 

この本ではそのノウハウを、旅行に行く前から、実際の道中、帰ってきてからの流れに沿ってくわしく説明してあり、プロセスそれぞれに楽しみがある。
奥野さんはとても親切な方で、この本でも地図はこんなところに置いてあるとか、リーフレットはノートに貼りたいものが裏表にあると困るので2部ずつもらうといいとか、本当に細かい。
この本片手に旅行に行くと、いつもの3倍くらい楽しめそうだ。

巻末には実践編として、著者が実際に歩いて作った【上野・浅草編】が収録されていて、ノートづくりの参考になるし、読むだけでも面白い。
漫然と旅行に行くのと、こうやってしっかり残そうと思って行くのとでは、道中の感受性もずいぶん違ってくると思うし、そこが実はこの本の狙いだと感じた。

 

ライフログが好きな人、作り込むのが楽しい人はぜひ読んでみてください。
奥野さんの趣味、野鳥観察や鉄道の情報、アウトドアの装備なども紹介されているので、興味のある人はそれだけでも楽しめます。
私のアクション:行けるかどうかを考えず、行きたいところをどんどん集める
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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

外でいろいろ体験したことを記録する(P1)

外でのいろいろな体験とは
・観光地で温泉に入ってお酒を飲んだこと
・家の近所を歩き回ってみたこと
・山や海で自然に触れてみたこと
・出張で訪れた街を探索したこと……など。
※ポイントは「外出先で、何気なく感性に触れるものを探す」こと

旅と散歩の記録には、昔ながらの紙のノートが一番(P2)

足で歩いて、手で記録する。
どちらも、強い身体感覚のある行為。

外に出ることと同じくらい、このノートづくりも感性を刺激し、気持ちを自由にしてくれる。

旅や散歩の面白さ、その原点とは(P4)

「自分の力で何かを発見する」という単純な喜びにあるのかも。

「行きたい場所」をノートに集める(P36)

著者がノートに書いている場所は
・地の果てのようなアラスカの荒野
エチオピアの崖の中にある秘密の教会……など
「そんな場所に行くの?」と聞かれれば、「おそらく一生行かない」場所

→書くことで「行きたい気持ち」を解放する
「行けるか行けないか」で考えたら、どんどん「あこがれの土地」は減ってしまう。
「いいな」と思っても、「自分には行けない」と、行きたい感情を排除するようになってしまう

「行くか行かないかはどうでもいい」「好きな土地や風景を集める」と決めれば、情報はどんどん集まってくる。
→旅の予定もないただの日常から、好奇心をフルに使う練習になる

まずはノートを自分のあこがれの土地で埋め尽くすつもりでやる(P38)

情報はノートへの「一元化」「時系列」で(P39)

海外のお城の写真のあとに、日本のお寺や仏像の記述があるのは、おかしい気がするかもしれないが、「自分の関心」という共通項で集めていくと考える。

集めるうちに、自分の興味がわかってくる(P39)

突然「どこに行きたい?」と聞かれても答えるのはむずかしいが、ノートを作っていれば、自分の心が求めている景色がだんだんわかってくる。

メモは記号を分けて書く(P80)

○バス待合所で休憩していると、通りがかったおばさんがみかんをくれた
☆さすが四国、旅人にやさしいなあ
○が「客観事実」、☆が「自分の声」。書く時にも、読む時にも、わかりやすくて便利。

最低限の3つのポイントを押さえる(P82)

1.「時間」……何時何分に行動したか
2.「ルート」……どこを出発し、どこに着いたか、どこに立ち寄ったか
3.「イベント」……何をしたか、何が起きたか

「日常モード」に切り替わる前に加筆する(P140)

旅から帰って1週間がリミット。ベストは3日目くらい。