毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「サルタヒコ」とは何だったのか☆☆☆

サルタヒコの旅
鎌田 東二
創元社(2001/10)
¥ 2,160

地元の図書館のサイトで、著者名に「よしもとばなな」と入れて検索すると、時々ご本人の著書とは違うタイトルが出てくる。エッセイ集にひとつ作品が収められているとか、共著以外でもちゃんと引っかかるので毎回すごいなあと思う。

この本もそうやって検索で出てきた1冊。本の紹介を読んでも吉本さん(当時)がどう関わっているのかまるでわからなかったが、伊勢の猿田彦神社は好きで何度も行っているし、鎌田東二さんは『霊の発見 (学研M文庫)』で五木さんと対談されていた方なので、面白そうと思って借りてみた。


◆目次◆
はじめに
第1部 サルタヒコと世界神話
第2部 列島の伝承文化とサルタヒコ
第3部 サルタヒコへの新しい視座
あとがき

猿田彦大神と言えば天孫降臨の際、道案内をした「道開きの神」として知られ、天の岩戸を開かせたアマノウズメノミコトと夫婦になったことでも有名だ。


1996年から、宇治土公貞明・猿田彦神社宮司を代表とする猿田彦大神フォーラムがサルタヒコの神の探求を始めた。その成果として出版された本の、これが4冊目に当たる。さまざまな論文や対談(一部鼎談)をまとめたもので、鎌田東二さんは編者だ。


巻頭論文はあのレヴィ=ストロース氏、対談には河合隼雄さん、美内すずえさん、田口ランディさん、岡野玲子さんとそうそうたる顔ぶれ。荒俣宏さんも寄稿されている。


歴史、民俗学、宗教学など各人がご自分の研究分野から「サルタヒコ」に関する説を展開していく。
記紀を読み解くものや、地域に根ざした研究など「サルタヒコ」をめぐる論はどれも興味深い。
日本のものとよく似た神話がアジアにとどまらず、世界各国にあることはこの本を読んで初めて知った。


お堅いものばかりでなく、手塚治虫の「火の鳥」に出てくるサルタヒコをモチーフとした登場人物たちの話も面白かった。
いろんな切り口があるので、飽きずに読める。


そんな中、吉本ばななさんはやや異色の存在として登場している。細野晴臣さんと対談しているのだが、細野さんが参加した猿田彦大神フォーラムの巡行祭で各地を巡った話が少し出てくる程度。巡行祭の目的地のひとつ・沖縄での話や、なぜか『ドン・ファンの教え』というネイティブアメリカンのシャーマンの本の話をしていたり。
他の対談や鼎談では、程度の差はあってもみんなが「サルタヒコ」について何か言及しているのに、不思議だった。
内容はちょっと浮いているが、吉本さんの話が聞きたいファンにとっては面白い内容だと思う。


かなり前の研究なので、現在は公式サイトも閉じられているようだ。興味のある人はぜひ読んでみてください。
私のアクション:『ドン・ファンの教え』を読んでみる

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※この本のメモはありません