毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

イタリアと「アレちゃん」の秘密がわかります☆☆☆

ボクが教えるほんとのイタリア
アレッサンドロ・ジョヴァンニ・ジェレヴィーニ
新潮社(2001/12)
¥ 1,188
先に読んだ『イタリアンばなな』の著者にしてよしもとばなな作品のイタリア語翻訳者、そしてばななさんの友人でもあるアレッサンドロ・ジョヴァンニ・ジェレヴィーニ氏、通称「アレちゃん」の本。
『イタリアンばなな』のあとがきに、よしもとさんがこの本について触れていたので、興味を持って読んでみた。


◆目次◆
はじめに
第1章 とっておきのイタリア料理
第2章 懐かしのクレモナ暮らし
第3章 国にまつわるナイショ話
第4章 渋谷に住んで思うイタリア
エスプレッソチェック

著者・アレちゃん(長年よしもとさんの日記などで見慣れてしまったので、そのまま呼ばせていただきます)はイタリア北部・クレモナ出身で、日本に留学してその後も長年日本で暮らしている。
その中で、違和感を持ったことや日本人がカン違いしていることについて綴られているのだが、知らなかったら大恥、ということがたくさんある。

たとえば、イタリアではワインは安いお酒とされていて、日本とは評価がまったく違うので、イタリア人男性にイタリアワイン好きアピールをすると引かれるとか*1、日本の「かわいい」という感覚で友人の赤ちゃんに「carino(意味はかわいいだが、ぬいぐるみなどに使う)」と言ってはいけないとか*2

エスプレッソに対するイタリア人の並々ならぬ愛情と執着や、BAR(バールと発音する)でどの時間帯に何を頼むべきかという暗黙のルールなどは、言われなければまったくわからない*3
以前フランスに行った時に、1ユーロでエスプレッソを頼んでカウンターで立ち飲みし、サッと出て行く現地の人(エスプレッソでゆっくり座っていたらダメらしい)を見て不思議に思っていたが、たぶんイタリアと同じ文化なのだろう。


また、アレちゃんの家族の話や、“イタリア人男性はみんなマザコン”疑惑についても興味深かった。確かに、日本人の目から見たら「マザコン」に見えてしまうかもしれないが、家族のあり方がきっと違うのだ。


こんな風に、「身近な比較文化論」が読めるので興味深い。
アレちゃんは真面目そうな文章なのにユーモアのセンスが素晴らしいので、何度も吹き出した。気楽に読めて、楽しめる。


しかし何と言っても、よしもとさんが前出のあとがきで書いていた「ほんとのイタリアだけでなく、ほんとのアレちゃんも知ることができる」が、この本の真価だと思う。

来日早々、隣の家の風鈴がうるさくて寝られず、思わずりんごを投げて壊してしまったり、ヌテッラ(という甘いチョコレートクリーム)依存症になったり、大学の寮から通学するのに1時間以上かかるので疲れ果てて真剣に帰国を考えたり。


この本にはエスプレッソ愛があふれているが(イタリア人なら誰でもそうかもしれない)、巻末の「エスプレッソチェック」の評価は超辛口だ。高くて品のいいカフェでもお構いなしのこき下ろし方。

でも、実はよしもとさんに「こんなにストレートに書いていいか」と心配して相談していたそうだ。よしもとさんが「いいんじゃない。イタリア人がどう思っているか知れば、お店の人も努力するかもしれないよ」*4と背中を押した結果の超辛口であることは、書き添えておいた方がいいと思う。
10年以上前の情報なので、そのまま鵜呑みにはできないが、味の傾向みたいなものは今でも参考になるかも。


それほどよしもとばななファンでなくても、イタリア大好きでなくても案外楽しく読めます。外国の文化に興味のある人は読んでみてください。
アレちゃん個人に興味を持たれた方は、ぜひ『イタリアンばなな』と合わせ技をお勧めします。
私のアクション:「ヌテッラ」を食べてみる
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読書日記:『イタリアンばなな』
※この本のメモはありません

*1:イタリアでは食事中に飲むものでお洒落でも何でもなく、そもそも“お酒が飲める”ことは長所と見なされない

*2:「美しい」に相当することばが普通

*3:たとえば、朝はコーヒー系のドリンクにクロワッサンか甘い食べ物以外は禁止とか、夕方以降に牛乳の入った飲みものは頼んだらカッコ悪いなど

*4:記憶で書いているので内容はあいまいです