毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

幸せと成功を手に入れる「秘密の巻物」☆☆☆☆☆

主催者の本のソムリエさんが、メルマガの最後に毎日「今日は地上最強の商人の巻物○巻を読んだ」と書いてあったのがきっかけだった*2

「巻物ってなに?地上最強の商人??」と興味が湧いた。
調べてみたら、べらぼうに高い本だった(9,800円+税)。あの稲森和夫さんが推薦され、日本経営合理化協会出版局というところから出ていた(現在は絶版)。
地上最強の商人

 

ずっと気になっていたら、たまたま申し込んだセミナーで、全員でこの『地上最強の商人』を読破する、というプログラムがあった。私はそこで無事に10巻全部読み通すことができた。

 

ところが、この本、アメリカでは10ドル程度で買えるのだそうだ。しかも、アマゾンのレビューかどこかで読んだが、この高価な本の翻訳は、時々意訳っぽいところがあるという。
それで、いつかは原書を買って読みたい、と思ったが、長年そのままになっていた。

 

先月、たまたま見たツイッターで、この本が角川文庫から出ていることを知った。しかも、日本では未発表だった続編もあるという。翻訳者は、あの山川夫妻だ*3。山川夫妻なら間違いない。アマゾンで即注文した。

 

改めて読んだ『世界最強の商人』はもちろん、『その後の世界最強の商人*4も素晴らしい本だった。

 

◆目次◆ 『世界最強の商人』
賞賛の数々
第1章
第2章
第3章
第4章
第5章
第6章
第7章
第8章 巻物の第1巻
第9章 巻物の第2巻
第10章 巻物の第3巻
第11章 巻物の第4巻
第12章 巻物の第5巻
第13章 巻物の第6巻
第14章 巻物の第7巻
第15章 巻物の第8巻
第16章 巻物の第9巻
第17章 巻物の第10巻
第18章 
著者オグ・マンディーノについて
訳者あとがき

◆目次◆ 『その後の世界最強の商人』
賞賛の言葉
愛するものへの献辞
思い起こせば
第1章
第2章
第3章
第4章
第5章
第6章
第7章
第8章
第9章 第一の誓い 自己憐憫、自己卑下をしない
第10章 第二の誓い 毎日の目標を持つ
第11章 第三の誓い 熱く燃えて生きる
第12章 第四の誓い 人と対立しない
第13章 第五の誓い 不運を勝利に
第14章 第六の誓い 常に最善を尽くす
第15章 第七の誓い 今の仕事に全力を尽くす
第16章 第八の誓い チャンスをつかむ
第17章 第九の誓い 一日の反省
第18章 最後の誓い
第19章
訳者あとがき

1968年に出版されたオグ・マンディーノ出世作The Greatest Salesman in the World(以下、「商人」、続編の方は「その後」と書きます)は、実はやめることになった会社への置き土産だったそうだ。

自殺も考えるほどのどん底から這い上がり、歩合制の保険販売員として成功した著者は、編集長として引き抜かれて会社を辞める時、自分がいなくなっても売上成績が落ちないように、とこの“巻物”を残していったという*5。だから「セールスマン」なんですね。

「その後」は、続きが読みたいという声に押されて、20年後に書かれたものだそうだ。

 

「商人」は古い時代、中東でラクダの世話係だった少年が、成功するための巻物を手に入れる物語と、その巻物10巻が読める。

「その後」は、成功して今は引退している主人公(元・ラクダの世話係の少年)が、あることがきっかけで自らが新たに10巻の巻物を書く物語だ。もちろん新しい10巻も納められている。

 

キリスト教の成り立ちと深く関わりのある物語なので、欧米圏では親しまれたようだが、日本人にとっては逆にとっつきにくさを感じるかもしれない。
特に「商人」の第10巻は「祈り」がテーマで、宗教を持たない人にとってはピンと来ないかも。私ははじめ10巻がとても読みにくかった*6

どちらも巻物は物語(小説)の後ろに載っているが、実は小説を読んでいなくても巻物だけでも読める。小説を読んでから読んだ方がより感動が深いと思うが、物語になじめなくて挫折したらもったいない。その時は潔く小説はあきらめましょう。巻物を読んだあとで読めば、意外になじめるかもしれない。

 

読み方も指定されている。
「商人」の方は、朝昼夜1日3回(夜は寝る前に音読)。1巻を30日ずつ*7
「その後」の方は朝晩1日2回、1巻を1週間ずつ、10週で全部読める。

 

アマゾンで評価の低いレビューを読むと、内容が古くさいとか、熱すぎるとか書いてあるが、この効果は一度読んだだけではわからない。
不思議なことに毎日繰り返し読んでいると、心のどこかに染み込んでいく。そして、ことあるごとにフレーズが浮かんでくるのだ。
きっと、それを狙って繰り返し読むように指定してあるのだと思う。

 

「商人」も3周目からは朝1回黙読するだけにしていたが、それでも繰り返して読むと自分の考えの一部のようになっていくから不思議だ。
ちっとも成功していない私が言うのもおこがましいですが、読んでいたことで抑止力になったり、脱線せずにすんだり、目標に近づけたことは何度もあると思う。

 

「その後」の方がより精神面のアプローチになり、「自分をよりよい状態に保つ」ための言葉が増えているように感じる。
やはり「商人」の最初の目的は保険販売員のための言葉なので、「もうひとがんばりする」「もうひとつだけ商品を売る」といった、ストレートな言葉が多い気がする。

両方読んだ方がたぶん効果は高いと思うが、「その後」だけでもたぶん効果はある。

 

「日本経営合理化協会出版局」版の名誉?のために付け加えておくと、あの高価な本は実は2冊がひとつになっているようだ。『世界最強の商人』の部分は第1部で終わっていて、第2部に実践編というのがある。こちらの原題はThe Greatest Secret in the World、1972年刊と書いてある。
毎日読み続けられるように著者のコメントがあったり、成果を記録するページ、さまざまな名言などが載っている。ワークブック的な位置づけかもしれない。

 

続編も含めて2冊が千円ちょっとで読めるのは夢のようなことだ。
とてもやさしく、心にすっとしみこむ言葉なので、山川夫妻の訳はおすすめです*8

 

セミナーの先生は「ひとりで読むと挫折するから、全員で読むしくみを作りたいと思ってセミナーにした」と言われていたので、ひとりで完走するのは大変かもしれない。
でも、もし読破できたら、すばらしい財産になると思う。何か決断・行動する時のゆるぎない指針になるからだ(巻物の中では「海に出る時の海図」にたとえています)。

いい習慣を身につけて、人生を変えたい人はぜひ、読んでみてください。

私のアクション:新しい巻物10巻を10週かけて読む

※この本のメモはありません

 

【参考】本ナビ:本のソムリエの一日一冊書評に、続編を紹介した記事があったので、参考までに貼っておきます。 1book.biz




*1:リンク先はメルマガをまとめたブログです

*2:ずいぶん前のことなので、ソムリエさんが今も続けられているかはわかりません

*3:私がブクログで好きな本ベスト3に挙げている『アルケミスト』も、このおふたりの翻訳です

*4:原題はThe Greatest Salesman in the World。日本語タイトルは違いますが、もちろん同じ本です

*5:前述のセミナーで先生から聞いた話

*6:昨年末で6周読んだので、今はもう慣れましたが

*7:セミナーでは実際には5週ずつ(35日)読みました

*8:以前の訳は芝居がかったようなところがあり、それに慣れていると最初は違和感がありましたが。ざっと読んだ限りでは、明らかに訳が違う、というところは気付きませんでした