以前読んだ『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』『必要な知識を15分でインプットできる速読術』の著者、高橋政史さんが、方眼ノートの本を出してベストセラーになっている、ということはどこかで読んで知っていた。
でも、その時はいろいろ手を出すのもなぁと思って、あえてスルー。ところが、最近ご自分でプロデュースされた方眼ノート(といってもレポート用紙のようにバラバラになるタイプです)が販売されているということを知り、がぜん内容が知りたくなった(商品については後述)。
内容を見てから買いたいと書店に行き、まず手に取ったのは『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』。ぱらぱらと見たが、理論ばかりで「で、ノートはどうやって書くの?」というところがよくわからない感じがした。
隣に並んでいたのがこの本。カラーで大きくて、ノートの実例が豊富だ。しかもなぜかこちらのほうが安い。まずこっちを読もう、わからなければあとで理論を読めばいいか、と思ってこちらを購入した。
◆目次◆
読者の反響が続々届いています!
はじめに/マッキンゼーのコンサルタント、東大合格生が使っている「方眼ノート」
Guide 01 読み方ガイドChapter 01 人生を変えたければ「ノート」を変えよう!
01 頭がよくなるノート vs 能力にフタをするノート
02 ノートの生命線は「再現性」があるかどうか
03 ノートをおろそかにするとマイナス影響を受け続ける
04「頭がいい人」は方眼ノートを使っている
05 方眼ノートで「フレーム」を変える=頭がよくなる
06 方眼ノートを使いこなす外資系コンサルタント
方眼マジック1:スッキリ!フレーム効果 フレームファーストでいこう
Chapter 01 まとめChapter 02 「マッキンゼーノート」の秘密
01 外資系コンサルタントはノートを「ヨコ」で使う
02 トップエリートが実践する「黄金の3分割」
03 A4サイズのノートを使う習慣をつけよう
04 新聞のように「見出し」をつける
05 究極のノートスキル=「1万枚の法則」
方眼マジック2:見返し3秒!ノートへ
Chapter 02 まとめ
Guide 02 頭がよくなる方眼ノートの基本とつくり方Chapter 03 「勉強ノート」をきわめる!
01 意外と知らない、ノートの3大機能
02 まずは「黒板丸写し」のノートをやめよう
03 勉強ノートは「見開き1テーマ」で
04「気づき」をストーリー化する決め手は「ロジカル接続詞」
05 ノートは「要するに」を意識してまとめる
Special Contents 方眼ノート使用例〈勉強ノート編〉
方眼マジック3:方眼ノートで天才メソッド!
方眼マジック4:はじめての方眼ノート for KIDS(キッズ)
Chapter 03 まとめChapter 04 仕事ノートは「捨てる!」ノート
01 社会人のノートは「捨てる」ために使う
02 戦略コンサルタントはノートも「戦略的」
03 方眼ノートで「聞く力」を高める
方眼マジック05:簡単・快感!ToDoリスト
Chapter 04 まとめChapter 05 「プレゼンノート」をきわめる!
01「ノート」の最終目標は「プレゼンノート」
02 外資系コンサルタントは「ファクト(事実)」にこだわる
03 トヨタ、マッキンゼーの「なぜ5回」をマスターする
04 1つのメッセージに結晶化させる
05 外資系コンサルタントが徹底する「アクションベース」
Special Contents 方眼ノート使用例〈仕事ノート編〉
方眼マジック6:2ステップ方眼ノート術
方眼マジック7:フリクション・マジック!
Chapter 05 まとめGuide 03 ワンランク上の「勝負ノート」
おわりに
特典1:全「24事例」を無料ダウンロード!
特典2:方眼ノート徹底活用! 24キーワード無料動画セミナー
読んでみて感じたのは、著者が前に出した『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』の発展形だ、ということ。
「ノートを分割してメモを取る」ことや、「プレゼンノートが最終形」という考え方は、すでに前著にその気配があった。
「紙1枚」がA4ノートになった、ということだろう。
私がなるほど、と思った「A4サイズの方眼ノートを使う理由」は
- ロジカルに考えるには、ある程度大きいサイズが必要→A4サイズ以上
- 縦ではなくて横にする→人間の眼が一目で見るには横向きがベスト(テレビやパソコンの形)
- 3秒で見返せるノートに→きれいに書くために方眼がベスト
- さまざまなフォーマットを使い分ける→線を引けば対応できる方眼がベスト
など。
キモは「見出し」の部分。見出しをつければ見返した時にすぐわかるし、さらに見出しのスペースに、ポイントを3つにまとめる習慣をつければ、要約力もつくそうだ。
著者によれば、人生のステージによって求めるノートの役割や機能は変わるという。
- 学生時代の「勉強ノート」
- 自分で考えるための「仕事ノート」
- 伝えるための「プレゼンノート」
それぞれにたくさんの実例が載っているので、わかりやすい。
特に、授業ノートは科目ごとの例があるので、学生さんにはすぐ役に立ちそう。
また、初めて方眼ノートを使う子ども向けの例(読書感想文など)もあり、小さい頃からロジカルに考える訓練ができそうだ。
「3分割」して使うのが基本だが、授業ノートで言えば要約スペース(まとめを書く)まで同時に書くのは大変だろうな、と思っていたら、そのやり方がきちんと書いてあった(P94)。
慣れるまでは2ステップでいいそうだ。まず方眼ノートを分割して考えを整理し、別のページに思考を展開しながらまとめていけばいいという。
慣れれば打ち合わせで、お客様の前で「仕事ノート」を書いて説明することもできるようになるそうだ。
著者の考えるノートの最重要ポイントは「再現性」。「3秒で見返してすぐに理解できるノート」が理想だ。
そのためにフォーマットもさまざま紹介されているが、コンサルタント会社でも「1万枚の法則」と言われ、1人前になるには1万枚ノートを書かなければならないそうだ。毎日10枚書いても約3年、身につけるにはそれなりに時間がかかる、ということは覚えておく必要がある。
残念ながら万人に向くフォーマットがあるわけではない。ただ、この本は豊富な実例があり、ダウンロードもできるので、ヒントにはなる。
ある程度ノート術の知識があれば、この本1冊で充分使えると思う。
(もし『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』が図書館でなかなか借りられないようなら、『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』と一緒に読んでも助けになるかも)
理論か、カラーの図解か、どちらを読むかはぜひ店頭で見比べてから決めてください。
私のアクション:読書日記を「読書感想文」フォーマットを使って書き、時間短縮する
※この本のメモはありません
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