岡田さんの本をここ何年か、熱心に読んでいた。いわゆる「推し」状態だったと思う。右カラム*1の「最近言及したキーワード」のところに、よしもとばななさんと並んで最大フォントでよく出ていたし*2。
やはり書いておくべきだと思うので、思うところを書きます。
岡田さんが何をしたのか、私はくわしく知らない。先月の初め、最初に“流出”したとされる写真をネットで見てぎゃっ、と思ってあわてて閉じてから、私が知っているのはネットニュースの見出しレベル程度。
なので、したことがどうなのか、という話はしません。本当のことは当事者しかわからないですし。
でも、何というか、いや〜な感じがしたのは事実。
こんなところで引き合いに出して申し訳ないが、フィギュアスケートは、“演技に全人格が表れてしまう競技”だという*3。
だからこそ、心動かされるのだと思う。
でも、程度の差こそあれ、「文章」にも人格は表れるような気がする。荒唐無稽なフィクションはわからないが、自分の考えを述べる文章なら、それはほぼ同人格と思われても仕方ないんじゃないか。
人格と文章を分けて受け取れる読み手もいるかもしれない。だが、私は文章の中にその人を見るような読み方をしてしまうタイプだ。
基本的に文章を通して人となりを信頼しているつもりでいた。
今回はそれが非常に残念だし、それを見抜けなかった自分を恥ずかしいと思う*4。
どこかで見かけたことのある、
「人は小さな声で正しいことを言う人よりも、大きな声で言う人、自信たっぷりに断言する人を信頼してしまう傾向がある」
という説。私は今回、まさしくこれをやってしまったのかもしれない。
自分がよくわからないことをビシッと自信ありげに言い切られたら、「そうなのか!」とスッキリしますよね。それにやられたのかも。
ご自身がとっていたとされる「いい人戦略」が、どう身を守ってくれるのか、冷静に見届けようと思う。
今まで(『いつまでもデブと思うなよ』以降)たくさんの本を紹介してきましたが、全然目利きじゃなかったぞ私、と反省しております。申し訳ありませんでした(今回に限っては、私にとって「作品に罪はない」とも言えないレベル)。
読みたいと思っていたひと通りが終わったので、今後はおそらくもう手に取りません。