毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「ポジティブ」は技術だ☆☆☆☆

「人は誰でも、親からのネガティブな影響を多かれ少なかれ受けている。自分の知る限り、その影響がゼロなのはふたりだけ」
そのひとりとして武田双雲さんの名前を挙げたことがとても印象に残った*1

そんな双雲さんは私にとって「親からのコントロールゼロ」という“奇跡の人”。ポジティブに関する著書があるとネットで知って、がぜん読みたくなった。
図書館で予約して辛抱強く待つこと半年、やっと順番が回ってきた。

――文句なしにいい本だった。

 

◆目次◆
はじめに
第1章 感謝
第2章 とらえ方
第3章 人間関係
第4章 不安
第5章 苛々
第6章 行動
第7章 ヴィジョン
第8章 言葉
第9章 気づく
第10章 上機嫌
第11章 与える
おわりに

サブタイトルの「3つの基本」は「まえがき」にあった。

幸せになる三つの簡単な基本
一.幸せを与えること。
一.幸せであることに「気づくこと」。
一.幸せな言葉を発し、幸せな態度をとること(P9)。

また、全部で11章あるので、これが「11の法則」に対応しているのだと思う。

 

驚いたことに、双雲さんご自身はもともと決してポジティブなタイプの人ではなかったそうだ。
でも、ポジティブでいた方がいいことに気づき、本をたくさん読んで少しずつ実践。今では双雲さんと接することで幸せになる人が続出しているという。
それもそのはず、双雲さんが提唱する「ポジティブ」は「どれだけ貢献できるか」「どれだけ人を幸せにできるか」が軸だからだ。

 

実は、読む前に少しだけ不安があった。
というのも、予約して待っている間に、あるブログを読んで「“無理やりポジティブ”は逆効果じゃないのか」と思うようになったからだ。
心の中は傷ついたままだったり、淋しさを抱えているのに無理やり「ポジティブな言動」をしてもそれは感情にフタをするだけ。

そういう主張を読んで、確かにそうかも、と思っていたので、おそるおそる読み始めた。

 

でも、あとがきに書かれているように、双雲さんの考えるポジティブは、決して無理強いするようなものではない。

 ポジティブというと、「後ろは見ないで、前だけを向いていこう」みたいなイメージを持たれることが多いのですが、それではバランスが崩れてしまいます。安定した質の高いポジティブのためには、前だけを見るのではなく、様々な面を見ながら、受け入れたり、受け流しながら、豊かな精神を持って前に進んでいく力が必要になってきます(P315)。

また、新鮮だったのは「ポジティブは技術だ」と言い切っていること。

 ポジティブさというのは生まれつきの性格で決まるものではありません。ひとつの「技術」だと私は考えます。書道と同じで技術を学び、習得していけば、誰もが気持ち良く書けるようになります。ポジティブというのも、技術ですから、素直に学び習得していけば、誰もが人生という道のりを楽しみながら進んでいくことができます(P315)。


で、肝心なのは「じゃあどうすればいいのか?」ということだが、この本にはポジティブに生きていくために必要なことがほとんどすべて書かれている、と言ってもいいくらい内容は濃い。
自己啓発本のベストセラー作家だったら、3冊か5冊に分けて書きそうなくらいだ*2

とても、図書館で借りて読む本ではない。私がすすめて一緒に読んだ家族も、「文字がぎっしりでなかなか進まない」とこぼしていたくらいのボリューム。
「教科書」とはよく言ったもので、読んでおしまいではなくて、予習して、やってみて、復習して、忘れたらまた読んで、とくり返し学ぶ本なのだと思う。
これで千円ちょっとは破格のお値段だと思う。

なぜなら、この本を読めば「自己啓発本」にある基本的なことは全部書いてあるからだ。
しかも、双雲さんの長年の試行錯誤や、周りの人たちの実践結果が書いてあるので、机上の空論ではなく効果は保証済み。
読みながら、「あの本に書いてあった○○はこういうことか」など、初めて理解・納得できることもいくつもあった。
これなら自分でも実践できる。

こういう本は、読むだけでは身につかない(自戒も込めております)。
手元に置いて、くり返し練習しましょう。
私のアクション:焦っている自分を認めて、まず深呼吸

 

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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

自分の心しだいで、傷つくか傷つかないかを「選択」できる(P43)

人は変われないんじゃなくて変わるのが怖い(P80)

僕は「変わりたい」と思ったら、自分が何を恐れているか。つまり「何にしがみついているのか。なぜ捨てきれないのか」を確認するようにしている。すると「あぁそうか、俺はこれを手放すことができたら変わるんだ」と思える場合がよくある。

イヤなものを「イメージで消す」方法(P88)

1.イメージで、小さく小さくしていく
2.宇宙に放つ
3.ワクワクすることにフォーカスする

焦った時の対処法(P130)

1.焦ろうとしている自分に気づく。「焦ってるな」と認める。
2.深呼吸。
3.うまくいかなくてもいいや、と執着から離れる(力を抜く)。
4.うまくいったつもりで、過ごす。うまくいった時の自分になりきる。演じる。

不安を整理する(P136)

不安を感じたら、とことん書き出す。
次に、赤ペンを用意して、解決できそうなものに○をする。
○がついていないものを整理するために、紙かノートを3等分する。「すぐに本当に解決したいもの」「人に任せれば解決できるもの」「今、解決できなくてもいいもの」に分ける。
この中で、あなたがやるのは「すぐに本当に解決したいもの」だけ。

未来のイメージにには「感情」が大事(P145)

「将来、お金が欲しい」というよりも、「お金がたくさんあることで生活にゆとりがあって、いつもワクワクしている」とイメージする方がいい。
ワクワク、楽しくて仕方ない、感謝の気持ちが毎日溢れるなどの感情をイメージに組み込む。

先に「ゆとり」を作る(P152)

ゆとりがないからこそ、先にゆとりを作る。
「ゆとり」や「休み」は「暇」とは違う。自分が「心地よい」と思うスケジューリング。書道でいう「美しい余白」のこと。

誰かに言われてムカついたりイライラした時はチャンス(P157)

人に何か言われてムカついたり怒ったりした時は「図星」のことが多い。「あ、図星なんだ」と自分を客観的に見るチャンス。自分が自分を許してなかったり、責めていることに気づき、自分の欠点を受け入れ、よしとしたり、成長するきっかけにできればいい。

成功者の共通点(P224)

1.好きなことをやっている
2.自分の人生を能動的に生きている
3.世間の評価で生きていない
4.お金からの自由

夢の描き方で大切なのは「叶った時の感情」(P229)

ものすごく大切なのは夢が叶った時の「感情」。自分が夢が叶った時にどんな感情であるか。
「喜び」なのか、「うれしい」なのか、「感動」なのか、「感謝」なのか。
そして夢が叶った時の、自分の気持ちだけじゃなくて、「周りの人」の感情も大切。応援してくれた人、家族、友人、仲間などがどういう気持ちでその夢の実現を捉えてくれているのか。

他人を応援する=自分を応援する(P238)

タイガー・ウッズは、トップ争いしている時でもライバルのパットを心の中で「入れ!」と言っているという。なぜなら、潜在意識には主語がないから。だから、ライバルに向かって「入るな!」と願うことは結局、自分へも入らないイメージを強めていることになる。だから、他人をけなすほどに自己肯定感を下げる。 

他人の不機嫌に振り回されない(P278)

僕は、「他人の不機嫌さを受け入れる」と決めた。すると、妻や子どもが不機嫌だろうと電車の中で不機嫌な人がいようと上機嫌をキープできるようになった。

見返りを求めるのはあとにしよう(P306)

見返りを求めないのが一番。でも、求めないのはかなり難しいスキル。なので、あとで返ってくるわ、くらいの軽い気持ちにする。
すぐに、その相手から見返りが返ってくると思わず、いつか、巡り巡って、別の形で何かいいことが返ってくると思えばよい。

*1:残念ながら、もうひとりの名前は覚えていません…。たぶん、現在活躍中の人ではなかった気がします

*2:双雲さんご自身も、20冊以上著作がある方なんですが…失礼しました