毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

古典や歴史から学ぶことはたくさんある☆☆☆

家族が借りてきた本。前々から著者が読書家ということは知っていて、この本も読みたいと思っていたので喜々として読んだ。

予想以上にハードルの高い本だった。


◆目次◆
Part1:リーダーシップを磨くうえで役に立つ本
 権謀術数や面従腹背よりはるかに大切なこと
Part2:人間力を高めたいと思うあなたに相応しい本
 優れた古典や小説には人のあり方のすべてがある
Part3:仕事上の意思決定に悩んだ時に背中を押してくれる本
 読み応えのある超ド級の“原典”で脳を鍛えよう
Part4:自分の頭で未来を予測する時にヒントになる本
 社会の安定や平等を追求した先にある未来
Column 出口流、本の選び方
Part5:複雑な現在をひもとくために不可欠な本
 歴史は自分の立ち位置を測る格好のモノサシ
Part6:国家と政治を理解するために押さえるべき本
 「公」と「私」と「左翼」と「保守」を振り返る
Part7:グローバリゼーションに対する理解を深めてくれる本
 「現象」の裏にある「本質」は誰も教えてくれない
Column 出口流、本の読み方
Part8:老いを実感したあなたが勇気づけられる本
 高齢者は、次世代のためになるから生かされている
Part9:生きることに迷った時に傍らに置く本
 過剰な愚痴、嫉妬、自己承認欲求は人生の無駄
Part10:新たな人生に旅立つあなたに捧げる本
 見聞きしたファクトの追体験が深い学びにつながる
編集者のあとがき
紹介した書籍一覧

著者はライフネット生命創業者で、現会長兼CEO。
この本は、経営者の中でも突出した読書家である著者に、「日経ビジネス」編集者がコラムを書きませんか、と依頼したことがきっかけだという。

ただ、出口さんは自ら文章を書いたわけではないらしい。経営に忙しく時間がない、といったん断ったが、編集者が「自分で書きます」と食い下がって実現したものだそうだ。


著者の担当は、「毎回のテーマに沿って読んだ本を挙げ、それについて思うところを話す」ところまで。あとは編集者がその本を実際に読んで原稿を書く、という形式だったそうだ。すごい労作だと思う。

編集者のあとがきにその苦労が忍ばれる。毎月何冊も課題図書のようにリストができ、もちろんそれを全部読まなければ原稿が書けない。選ばれるのはハードカバーの重い本が多く、新たにリュックを買って持ち歩いていたそうだ。
でも、これだけの本を集中して読んだのだから、地力は相当ついたのではないだろうか。


10のテーマごとに構成されているので、読みやすい。自分が弱いと感じているジャンルから読むこともできる。
古典がメインだが、時々柔らかい本も登場する。読む順番まで丁寧にディレクションされ、その理由も整然と語られる。素晴らしい読書指南役か、家庭教師に教わっているような感覚。


とはいえ、「ハードルが高い」のも事実。
文章は語り口調なのでむずかしくない。説明もわかりやすい。ただ、求められているのものが高い気がするのだ。著者の考えているゴールラインがだいたいこの辺かな、というのは読んでいると見当がつくが、そこに到達するには相当読んだり考えたりしなければ無理だ、ということもわかってくる。


私が読んだことがあるのは3冊だけだった。面白かったけど読むのはそれなりに苦労した『脳には妙なクセがある』を章のはじめのアイスブレーキングとして挙げてあったのには参った。もちろん、その後にはもっと骨の折れる本がずらりと並んでいるのだ。
全○巻みたいなものも多い*1し、いわゆる「難読本」の割合もかなり高そう。


途中、著者の本の選び方と読み方も紹介されている。
意外なことに、著者は現在は図書館派。というのも、本が増えすぎて困った経験から、できるだけ図書館で借りるようになったのだそうだ(図書館にないものだけ購入)。

読み方も個性的。最初の4〜5ページを読んで、面白くなければ捨てる。理解しながら読むので何度も読み返す必要なし。大嫌いな言葉は「速読」だという。世界遺産の前で写真だけ撮って行ってしまう弾丸ツアーのようなものだ、という言葉には思わず笑ってしまった。


古典が多く、三国志西遊記はもちろん、中東、ヨーロッパ、ブッダの最期の言葉をまとめたものなど、世界からの選りすぐりだ。
実は現在にも応用が利くのが古典の素晴らしいところ、なのだそうだ。

経済の未来予測、グローバリゼーションなどは、正直あまり身近な感じがなくピンと来なかったのだが、Part8以降は興味のあるテーマで読みたくなる本がたくさんあった。


今回も「おすすめ本」としてブクログに登録した(タグは『出口「最強の読書」』)が、すでに他の本で紹介されている本も多数。やはりいいものはいい、ということか。
※1冊だけ、登録できていません*2。ご注意ください。
『2050年への構想』
サブタイトル:グローバル長期予測と日本の3つの未来
〜経済一流国堅持の条件〜
日本経済研究センター


ちゃんと読むには、相当の覚悟と時間が必要だ。でも、どうせ読むならここまでしっかりした指南役の指導通り読むのも賢い選択だと思う。
全部一気に読破する!と力まず、面白そう、と思ったところから攻めていくのがおすすめです。「教養を身につけたい」と思っている方はぜひチャレンジしてください。
私のアクション:Part8以降の本から読んでみる

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読書日記:『ぼくらの頭脳の鍛え方』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

人に会い、本を読み、世界を旅すること以外に賢くなる(人間が創った社会のことを知る)方法はない(P3)

世界を変えようと立ち上がった人の99%は失敗している(P54)

「成功なんかするはずがない」が人生の真実。この真実をきちんと理解した上で、自分の頭で考えて行動する。たとえ失敗しても、自分は99%の多数派だと、胸を張ればいい。

自分が好きな分野の歴史書を読む(P96)

歴史の奥深さ、どんな対象にも歴史があることを知ってほしい。
だから著者は美術史を読んでいる。

読書は知識を得るためではなく、自分の頭で考える材料を得るためにある(P128)

著者が恩師から教わったこと(P148)

「古典を読んでわからなければ、自分がアホやと思いなさい。現代に生きている人が書いた本を読んでわからなければ、著者がアホやと思いなさい。読むだけ時間の無駄です」

人生を無駄にしたければ(P177)

「済んだことに愚痴を言う」「人を羨ましいと思う」「人にほめてもらいたいと思う」の3つをたくさんどうぞ。

*1:シリーズ全○巻のうち、この本だけ読めばまずはOK、という親切な選び方のものもあります

*2:経済予測リポートのため、書籍としては出回っていないようです