毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

自己正当化=「箱」は4種類☆☆☆

2日で人生が変わる「箱」の法則
アービンジャー・インスティチュート
祥伝社(2007/09/06)
¥ 1,728
先に読んだ『自分の小さな「箱」から脱出する方法』の続編。
伝説の創業者ルーが、どのようにして「箱」の存在を知り、そこから抜け出したのかがわかる。

それは、たった2日間のプログラムによるものだった。


◆目次◆
まえがき
第1部 心の平和
第2部 平和から闘争へ
第3部 闘争から平和へ
第4部 平和の波及

前著でもさらっと触れられていたが、ルー・ハーバートは以前、できの悪い末息子・コーリーに手を焼いていた。麻薬に手を出して逮捕されたコーリーは、更正プログラム*1に参加することになる。付き添ってきた両親にも、2日間のプログラムが用意されている。

ここでルーは箱の概念についてディスカッションしながら学び、気づいていくという物語だ。


前著よりもよりくわしく、深く解説されている。
また、前著が会社を舞台にしていたのに対し、こちらは家族がメインになるので、アプローチの方法が少し違うように感じた。
やはり、家族や身近な人との関係に向き合う方が、より深く、濃くなるからだろうか。


この本でも舞台はアメリカだ。しかも、日本人にはなかなかわかりづらい宗教や歴史の問題が出てくる。
というのも、この更正プログラムの主催者は2人いて、それぞれイスラエルとアラブ出身だからだ。話は十字軍までさかのぼる。
しかも、この2人が「どんな育ち方をして国とどう関わり、お互いの国や地域を敵として戦っていた頃から、どう変化して現在に至るのか」はこのプログラムの成り立ちと大きな関係があるので、2日間の中でもかなりの割合を占める。


正直言って、どれだけ理解できたか不安が残る。
人種問題や差別という重いテーマも避けて通れないので、読むのが辛くなる人もいるかもしれない。

そこがクリアできれば、内容は面白い。
この本では、新たに「4つの箱のタイプ」が登場する。「優越」「当然」「体裁」「劣等感」だが、複数同時に入っていることも多いそうだ。

また、箱から出る方法のヒントも書いてある。「こうすれば、誰でもいつでも出られます」というような簡単な答ではないが、きっかけのようなものはつかめると思う。


一番印象に残ったのは「和平ピラミッド」というもの。6つの階層でできていて、上から

  1. 正す
  2. 教え、伝える
  3. 聞き、知る
  4. 関係を築く
  5. 影響力を持つ他者との関係を築く
  6. 箱から脱出する、平和な心を獲得する

となっている。そして、人は上の方のアプローチをしてしまうが、実は逆。

下に行くほど大事であり、最重要は一番下のこと、つまり「人を人として見る」ことなのだ。
人を物として見ていたら、それは何らかの箱に入っていることになる。


それぞれの箱の解説があり、それを見れば自分が入っている箱がどれなのか、だいたい見当が着く。
そこにあまりこだわる必要はない、と書いてあるが、自分の箱がどんなものかわかっていた方が、出やすいような気がする。


箱から出られたら、自分を正当化する必要がなくなり、自分がどう見られているかに必死にならなくてもよくなるので、生きるのが楽になりそうだ。
箱から出るきっかけは、相手を物として見ていると気づく、箱に入っていると自覚する、この人のために○○したい、という気持ちに気がつくなど。でも、一番重要なのは、「気づいたら行動すること」なのだ。
やはり、気づいただけではダメで、何事も行動することが必要なのだ。耳が痛い。


私が思うに、自意識過剰とか、自分のことしか考えていない*2という状態も、箱に入っているのではないだろうか。
もっとラクに生きたい、という人に役立つ本。

ただし、先に『自分の小さな「箱」から脱出する方法』を先に読むことをおすすめします。
私のアクション:『実践 自分の小さな「箱」から脱出する方法』も読んでみる
関連記事
読書日記:『自分の小さな「箱」から脱出する方法』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

「私とあなた」か「私と物」か(P51)

哲学者マルティン・ブーバーによれば、どんな時代でも、何をしている時でも、私たちは「私と物」か「私とあなた」のどちらかの世界にいる。他人を物として見る、つまりじゃまものとか、道具とか、無関係のものとして見ているか、それとも人として見ているかということ。

自分自身に背くということは、闘争へ向かうということ(P122)

人を批判的に見るようになり、真実や解決策でない物に関心を持つようになる。

人を人として見るか、物として見るか(P140)

人を物と見れば、自分を正当化するために自分が被った不公正にこだわるようになる。ひどい扱いと苦しみをよみがえらせて。
人を人として見れば、正当化する必要がなくなる。すると、自分が被った最悪のことにこだわらなくなり、最悪のことを忘れ、他人の中に悪いところだけでなく、よいところを見ることができる。

自分が正しいと思えば思うほどカン違いしやすくなる(P150)

正しいはずだと思うことで、間違いを犯しやすくなる。

何でもやらないと気がすまない「見せかけの箱」(P179)

協力的だとか、思いやりがあるとか、親切だとか、一種のスーパーウーマンだとか見られる必要があるような箱に入っていることもある。
そういう「体裁の箱」は、やりとげねばと思う義務のリストを増やし、それができないと心は平和でなくなる。

どの箱に入るか傾向は(P181)

私が厳しい環境で育ったとしたら、「劣等感」または「体裁」の正当化に逃げ込むことは容易だっただろう。一方、裕福または信心深い環境に育った人は、自然に「優越」と「当然」の正当化に引き寄せられるだろう。

自分自身の心が平和にならなければ、他人に平和をもたらすことはできない(P210)

箱から出るきっかけいろいろ(P235)

・誰かに優しくされたことを思い出す。特に、自分がその優しさに値しなかった時のこと。
・強い影響を与えられた本やその一節
・同様の効果のある行動や場所、音楽など

重要なのは、何をすべきかという気持ちだけではなく、それをしたいという願望(P264)

他人に対するこのような感受性を取り戻したら、それに基づいて行動しなければならない。
(中略)
いったん脱出方法を見つけたら、箱の外にとどまるための鍵は、あなたがすべきだと思うことをすることにある。

和平のピラミッドが示す3つの教訓(P285)

1.ピラミッドの下段に時間と努力を注ぐこと。
2.ピラミッドのある段の問題の解決策は、その段より下にある。
3.ピラミッドの各段階で効果を上げられるか否かは、ピラミッドの最下段―あり方―にかかっている。

*1:砂漠で60日間、サバイバル生活を送るもの

*2:結果的に、自覚はないことも