毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

デキる人の鍵は「ワーキングメモリ」だった!☆☆☆☆

一生クビにならない脳 (フォレスト2545新書)
篠原菊紀
フォレスト出版(フォレスト新書)(2010/09/08)
¥ 864
ネットでたまたま見つけた本。試用期間中、まさに「クビの危機」を感じていたので、これは何とかしなくては、と思って借りて読んでみた。
センセーショナルなタイトルだが、実用的ないい本だった。


◆目次◆
まえがき
プロローグ ワーキングメモリの力で脳は冴えわたる
第1章 脳の「メモ機能」を強める〜「超イメージ」こそ脳にとってのリアル〜
第2章 ワーキングメモリを鍛える意味〜「脳のメモ帳」を使い込んで「脳の容量」を増やす!「アイデア」「集中」「判断力」について〜
第3章 自分の脳を「超イメージ」〜脳の中に「三つの目線」の動画を作り、あらゆる場面に対応する〜
第4章 相手の「脳内を見る」技術〜脳から考える「人間関係」「コミュニケーション」「伝える力」「褒める力」〜
第5章 脳に「記憶の引き出し」を作る
第6章 ワーキングメモリを鍛える「睡眠」〜睡眠がひらめきを生む〜
第7章 脳をダマせば行動は変えられる〜脳によってパフォーマンスを上げる〜
第8章 二〇二五年の脳〜パチンコと脳から「社会」「ビジネス」の先を読む〜
あとがき

仕事をするには、いかにワーキングメモリを活性化させるかが大切だという。

「脳を鍛える」、その基本の一つはワーキングメモリを使うことです。
 記憶や情報を一時的に保持して(メモリして)、何らかの知的作業(ワーキング)を実行する。これがワーキングメモリです。「作業記憶」などと呼ばれるワーキングメモリは短期記憶の一種で、いわば「脳のメモ帳」です
(中略)
…一時に併行して複数の知的作業をこなす時には、ワーキングメモリの大活躍が必要です。「脳のメモ帳」が併行して使われないと、ややこしい仕事をこなすことは困難です。
(中略)
 「脳のメモ帳」は使い込むことでその容量が増していきます(P50-51)。

この本では、ワーキングメモリの機能に沿った、上手な使い方を教えてくれる。

 文章を読むより、写真を見るより、ユーチューブの動画で見る方が理解しやすいし、覚えやすいのです。
 仕事を指示された時、この動画レベルを思い浮かべましょう。誰かに仕事を指示する時、相手の脳に動画が浮かんでいるかチェックしましょう。

これが、本書が提案する「クビにならない脳」への道です(P42)。

同時に複数のことをこなす能力が年齢と共に落ちてくるのは、ワーキングメモリの機能が衰えてきているからだそうだ。
しかし、鍛え方にはコツがあり、それを守ればまだまだきちんと働いてくれる。


年だからしょうがないか、と思っていたが、実はワーキングメモリの働きは、ストレスによって大きな影響を受けるという。
ストレスにはいい刺激になるもの(いいストレス=ユーストレス)と、嫌な感じのもの(悪いストレス=ディストレス)があり、問題は後者。

 ディストレスは、ユーストレスの5倍くらいワーキングメモリの容量を食ってしまうと言われます。
(中略)
 苦手意識を持って新しいことを始めるとうまく行かないのも同じパターンです。苦手なゆえにただでさえワーキングメモリが食われてしまうのに、「嫌だな……」という認識が、新しいことに使えるはずのワーキングメモリの容量をますます減らしてしまうのです(P56)。

確かに、自分の今の状況を考えると、いかにワーキングメモリに負担をかけていたかがよくわかった。ほとんど自ら使えない状態にしていたようなものだったので、それがわかっただけでもずいぶん気が楽になった*1
パソコンではないが、“メモリを食われる”という意識を常に持っておいた方がよさそうだ。


この本では「超イメージ」として紹介されているが(くわしくは下のメモにあります)、映像でイメージできるようにするとワーキングメモリもしっかり働いて記憶に定着し、成功しやすくなる。
この時、自分の目線の映像だけでなく、相手の目線、さらには第三者の目線(映画を観るような感じ)までイメージできればさらに成功の確率が上がるという。
仕事には相手があるので、相手から見てどうなのかまで考えられること、さらに全体を俯瞰できるようになると、できる人に近づける、という言葉はとても説得力があった。
「周りがよく見えている」人は、余裕があり、まず失敗しないからだ。


この考え方は、人に指示を出す時にも使える。自分は「達成イメージ」を描いていたとしても、それが伝わらなければ思い通りの結果は得られない。

自分のトレーニングと、指示を出すトレーニングの例がいくつかあり、なかなか面白かった。こういう訓練はふつうほとんどする機会がないからだ。
スポーツのイメージトレーニングと基本は同じ。


さらに、後半では「超イメージ」を使うことによって願望実現につなげる手法まで紹介してあり、興味深い。
いわゆる「成功法則」と呼ばれるものが、実はかなり脳科学と密接な関連があることがわかり、面白かった。


「マジカルナンバー7」と呼ばれるものが実は嘘だった?*2とか、脳の常識が最近ではいろいろ変わってきている、というエピソードなども紹介されていて、読みものとしても楽しめる。

クビになるかも、とせっぱ詰まっている人だけでなく、「何だか最近頭の働きが悪いなあ」と思っている方はぜひ読んでみてください。
私もこれで何とか「クビ」を回避したいものです*3
私のアクション:ワーキングメモリを食わない状態を意識する

関連記事
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読書日記:『進化しすぎた脳』池谷裕二さんの本
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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

キーワードは「超イメージ」「復習」「睡眠」(P19)

「超イメージ」とは(P25)

※動的リハーサルとも言えるイメトレを本書ではこう呼んでいる
「超イメージ」とは静止画ではなく動画、しかも自分目線、相手目線、鳥瞰的(空から見た)視線などを自在に駆使した音声付きの動画。

ワーキングメモリの3つのバッファ(P41)

1.音韻ループ(言葉や音の情報をループさせて保持するバッファ)
2.視空間メモパッド(視覚的、写真的に情報を保持するバッファ)
3.エピソードバッファ(音声付きのビデオのように、映画のワンシーンを見ているかのように記憶保持するバッファ)

バッファの種類がイメージレベルと対応している。
【イメージ】【ワーキングメモリ】
「言葉レベル」  = 「音韻ループ」
「静止画レベル」 = 「視空間メモパッド」
「動画レベル」  = 「エピソードバッファ」

指示されたら、何かを学んだら即イメージ(P111)

「こうしよう」と決めたら、即、記憶を引き出して具体的にイメージを作る。実行確率を上げるには、まずこのタイミングでイメージングしておく。

効率の良い復習のタイミング(P114)

頭にたたき込んでおきたい大事な仕事を午前中にやり、12時間後、すなわち寝る前にもう一度、頭の中で再現してみる。超イメージすることでワーキングメモリが刺激されて、覚えておくべき事柄の記憶定着が進む。
資格試験の勉強も、暗記部分はお昼までにやって、寝る前にざっと復習するパターンにすると効率よく記憶できる。

復習するタイミングは期間を6で割る(P118)

60日後が目標なら、60÷6=10で、まずは10日後に1回目の復習。残り50日をまた6で割ると、2回目の復習タイミングは約8日後。

「仕事ができる」とは全体をイメージできていること(P120)

ここでも必要なのは超イメージ。
「自分目線」だけでなく「相手目線」や「その他の目線」を使いながら復習のタイミングでスケジュールを見直し、仕事全体のイメージをアップグレードさせる。すると効率化が進み、自分の成長にもつながる。
人生に対する目標も同様に見直すとよい。特に「相手目線」や「その他の目線」のイメージは社会性を反映する。

「超イメージ」を刺激する「ドリカム・クエスチョン」(P140)

「寝ている間に奇跡が起きてあなたの問題がすべて解決していたとします。翌朝、目が覚めたあなたは、どんなことから奇跡が起きたことに気づくでしょう?」
これがベースの質問。この質問を応用し、自分に問いかけてみよう。
「夢が叶ったとしたら、どうなっている?」
ポイントは、夢が叶った状況をリアルにイメージすること。映画の主人公感覚でワクワクしながら具体的にイメージする。そのワクワク感で前頭葉が活性化し、さらにイメージが具体化していく。これが超イメージ。

「あなたの夢が叶ったとしたら、あなたはどうなるでしょう?」(P142)

動画で思い描く。そして、視線を変えていろんな動画を見る。それが、超イメージ。
しばらくしてから同じ質問を自分にしてみる。くり返すたびに超イメージが強化されていれば、脳が「リアル」だと思い込む度合いも増す。つまり、実現に近づいている。

夢の実現へのアプローチ
具体的な明日をイメージする。
そのうち絶対できそうなことを2つ書き出し、できたかどうかを夜チェックする。「できた・できない」「やった・やらない」でOK。
これを毎日続ける。その日にできなかったことは翌日のリストに入れ、次の夜チェックする。
「○」がつく項目が増えていけば夢の実現が近づく。

*1:職場のスタッフに「これを伝えなければ」とずっと思いながら仕事をする、あれもこれも同時にしようとしてパニックになる、何かを気にし続ける、失敗を引きずるなど、すべてワーキングメモリにとってはマイナスです

*2:脳は最大7つまで短期記憶できる、というもの(たとえば、電話番号の7桁など)。ただ、実際には数字を2桁か3桁でまとめて覚えていることがわかり、最大3、せいぜい4までと考えた方がいいそうです

*3:一応、試用期間は無事すんで正式採用になりましたが、油断は禁物