毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

『ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」』メモ

プレ・パフォーマンス・ルーティンを日常に応用する(P35)

(やろうとしている行動になかなか取りかかれず、机を片づけたり、お風呂に入ったりと別の行動をする人は多い)
そういう行動を遮断するために、たとえばコーヒーを1杯飲むというルーティンは考えられる。どんなに机が乱雑であろうと、コーヒーを飲んだら絶対教科書を開く、企画書を1行でもいいから書く。そう決めておく。
「五郎丸ポーズ」をするのもアリ。ただし、そのポーズをしたら絶対に取りかかること。ふだんからそのように訓練しておけば、コーヒーを飲んだら、インターネットを切ったら、「五郎丸ポーズ」をとったら、自動的にやるべき作業に入ることができるようになる。

デュアリング・パフォーマンス・ルーティンもある(P38)

こちらはパフォーマンスとパフォーマンスの間に行うルーティンのこと。
陸上や水泳などは、1日に何度かレースがある。その間の時間に、あるルーティンをすることで、気持ちをリフレッシュする、あるいは次のレースに備える。

オフィスで1日中、パソコンに向かっているような仕事の人は、デュアリング・パフォーマンス・ルーティンを持っていると効果的。
ただし、プレ・パフォーマンス・ルーティンにしろ、デュアリング・パフォーマンス・ルーティンにしろ、必ず行うことが重要。

試合前の緊張を前向きに変換する(P45)

「緊張したり、不安になった時、“これはあかん、どうしよう”と思うとプレーできなくなる。“これでいいんや”と、それくらいがんばって準備してきた、それくらい強い気持ちがあるからこそ、そのエネルギーを試合にぶつけられる。緊張したり不安に感じたら、“それで当たり前だ、それを感じられるのはいいことなんだ”と思ってください」
(ワールドカップ前に、著者が選手に語った言葉)
(中略)
「緊張したらダメだ」「落ち着かなければいけない」と思ったら、かえって逆効果。緊張感が襲ってきたからといってパニックにならず、そうなった時はいいパフォーマンスができる兆候だと思うようにする。

最高のパフォーマンスはある程度の興奮度合いと少し高めの不安を持ち合わせている時に発揮できる(P47)

ベストのパフォーマンスのために、アクティベーションや不安の適切なレベルを知る(P50)

アクティベーションとは?
選手が試合や練習において経験する、フィジカルとメンタルの活動レベルです。

最も低いレベルは昏睡状態であり、最も高いレベルは周りの環境や自分自身の状態への極度の懸念です。(著者のブログより引用)
☆平常心ではパフォーマンスはできませんよ。――スポーツ心理学deメンタルトレーニン

自分が最もよいパフォーマンスをできた時の心身の状態を思い出す。そして、それを基準に、興奮しすぎていると思ったらリラックス、低すぎると思ったら、高めるようにする。
そのために、自分の記録、日誌をつけておくのもよい。練習や食事の内容、体重、体脂肪などだけではなく、誰と何をしゃべったとか、こうした時に勇気が出た、元気が出た、不安がなくなった……ということも記録しておく。

アスリートでない人は、「どういう時に気分が高揚したか?」を自分に問いかける(P51)

自分が心地よかった時、コンフォートゾーンにピッタリくることやモノを思い浮かべる。
例)好きな選手が逆転トライを決めたシーンをスマホにダウンロードしておき、大事な会議やプレゼンテーションの前に見て士気を高めるなど。

ただし、必要以上に気分が高揚すると逆効果。その時は別のものを探す。
また、時間が経てば効果は薄れていく。音楽を聴く、楽しい体験を思い出すなど、いくつかツールのバリエーションを用意しておき、使い分けるとよい。

ほめる・ほめられるメリット(P94)

ほめることが大切な一番の理由は、言葉で「よかったよ」といわれることで、
「ほめられた時のことを記憶する」
こと。
記憶することで、自分のいいところを確認できる。そうやってうまくいった時の感覚、身体の感覚や心の感覚を憶えておくと、次も連続して成功させる自信につながる。

人がなぜ失敗やミスを恐れるようになるかといえば、掲げた目標が現実的ではないから、ということも(P111)

達成できない→自分の能力が足りないと思う→自信喪失→モチベーション低下になってしまう。

やるべき目標を絞ることも大切(P117)

一番大切なのは、掲げた目標を達成すること。

いくらたくさん目標を立てても、身体はひとつだし、時間は1日24時間しかない。それならば、そんなに目標ばかり立てずに、本当に必要なモノだけに絞った方がいい。そうすれば、時間的にも余裕ができて、焦らなくてもよくなり、結果的に目標を達成する可能性も高くなる。

自分の心と身体の現状を理解しつつ、目標に向かって行動を「維持・変化・停止」さるのも、パフォーマンス向上には大切なスキル。
このままでいいと思ったら、そのまま「維持」すればいいし、変えた方がいいと思えば「変化」させる。やり過ぎているなと感じたら「停止」する。これも目標を達成する上で 大切なこと。

目標を立てるのも、スキルのひとつ(P120)

高すぎる目標を掲げてしまう人は、どの程度の目標をどのように立てて、いかに遂行していけばよいかというスキルに欠ける。

パニックに対応する方法(P133)

自分がいつ、どのような場合に緊張するのか、どんな時に腹が立つのか、頭の中が真っ白になってしまうのか、まず知っておく。
それを確認した上で、その場合にはどのようにすればいいのか、対処法を用意しておく。そうなった時にどうするかという答をいくつか持ち、練習しておく。そうしておけば、それほどひどい状態にはならないはず。

ネガティブな考えを断ち切るツールを持っておく(P141)

ネガティブな考えが止まらない時は、これをする、というのを決めておく。
例)試合中にイライラしていたら、ゴールポストの一番上を見るようにする

レーニングをくり返して行くうちに、ポストを見たらオートマティカルに思考をストップすることができるようになる。

思考停止は何らかのツールがないと難しいので、イライラしたら「これを触る」とか「これを見る」あるいは「何かを叩く」という風に、自分なりのツールをあらかじめ決めておく。

レーニングは日常生活の中でも十分可能。コンビニやスーパーのレジで、前のお客さんが小銭を数えるのに手間取って、なかなか順番が回ってこない。あるいは電車の中で誰かのカバンがぶつかった。
「ああ、もう!」
と思ったら、トレーニングのチャンス。イライラが始まったら、自分が決めておいたツールを触るなり、見るなりして、思考をストップするよう意識する。