【2019/01/18UP】
「自己肯定感」が長年のテーマの私。この本は確かネットで見かけて、気になって図書館で借りた。
今までの「自己肯定感を高める方法」とは違う、画期的な方法に驚いた。
◆目次◆
はじめに 人生に素晴らしいパラダイム・シフトを起こそう
1 自己肯定感ってなんだろう?
2 「他人をリスペクトする」って、どういうこと?
3 どうしたら「他人をリスペクト」できるのだろう
4 「自分をリスペクトする」ということ
5 自己肯定感が高まる「本当のつながり」の作り方
おわりに 自己肯定感を高める究極の方法
今までに読んだ「自己肯定感を高める」ことを教えてくれる本は、どれも「自分にアプローチ」するものだった。やり方はいろいろあったが、ベクトルが自分に向いている点は同じ。
ところが、この本は逆なのだ。まず「相手をリスペクト」する。そうすると、自分もリスペクトできるようになるのだという。
自分に厳しい人は、結果的に人にも厳しいことが多い。それが「人に優しくすることで、自分にも優しくなれる」という逆の作戦になるのだ。広い意味での「情けは人のためならず」かもしれない。
著者は精神科医で、専門は「対人関係療法」という精神療法だそうだ。この療法で自己肯定感を高め、精神疾患を癒やせるという。
ただ、ひとりでやるにはむずかしいので、この本で勧めているのが「他人をリスペクト」する方法。
本書でいう「リスペクト」とは、「ありのままに相手に敬意を持つ、尊重する」という感じでしょうか(P7)。
尊敬とは少し違い、無条件に受け入れる、というのとも違う。
決めつけず、ジャッジしたり自分の基準を押し付けたりしない。がんばっているように見えなくても、「何か事情があったんだろうな」と思い、そのままリスペクトする。
考えが違っていてもいいのだ。この人なりにがんばってきたんだろうな、と温かい目で見守るようなイメージ。
相手の考えは相手の考え、自分と違っていてもいい。それはお互いの領域を尊重することになり、それが自己肯定感を育てるという。
一番印象に残ったのは、自己肯定感が低いと「したい」ではなく「べき」で動いてしまう、という言葉だった。
それは「人に受け入れられたい」からスタートしているから。
でも、それをずっと続けているうちに、他者にも「べき」を要求するようになってしまうのだそうだ。その結果、周囲との関係も悪くなりやすい。
自己肯定感が高まると、自然に自分の「○○したい」を大切にできるようになるという。
「『べき』で動いていたら要注意」というのは、今の自分がどんな状態なのかセルフチェックに使えそうだ。
面白いやり方だと思う。
自己肯定感の低さに悩んでいるけど、自分の内側ばかり見るのに疲れた、という方はぜひ読んでみてください。
私のアクション:ムッとしたら、「いろいろな事情があるのかもしれないな」と考えるクセをつける
■レベル:離
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