シックな人たちから感じる不思議な魅力(ジュ・ヌ・セ・コワ)とは(P5)
不思議な魅力は、目に見えないもの。外見に表れるものではなく、内側から醸し出されるものなのだ。
不思議な魅力はおだやかな心から生まれる(P6)
お鍋やフライパンを拭いている時も、心がおだやかであること。着る服を選ぶ時や、犬の散歩に行くときも、心がおだやかであること。むずかしい話し合いの最中でも、仕事の締め切りに追われていても、重たい買い物袋をさげて階段を上っている時でも、夕方の5時に渋滞に巻き込まれても、心がおだやかであること。
シックな人たちの持っている不思議な魅力は、そんなおだやかな心がもたらすもの。
「自分らしくある」(ビヤン・ドン・サ・ポー)ということ(P8)
bien dans sa peau(「自分の肌に満足している」ひいては「ありのままの自分に満ち足りているの意味)
「素直に自分らしくあればいい」と思っていて、いつも楽しい気分で過ごそうとしている。自分を大切にしているのだ。それもまた、心をおだやかに保つということ。
(中略)
「不思議な魅力」が「心のおだやかさ」のことだとすれば、「自分らしくある」というのは「心をおだやかに保つことを優先すること」。
マダム・シックの魅力(P16)
着こなしから料理のしかたにいたるまで、マダムの日々の暮らしは、美しさを心に思い描く瞑想のようなものだったのだ。マダムはありのままの自分に心から満足して、日々の暮らしを楽しんでいた。肩の力が抜けていて、とても優雅だった。
そして、マダム・シックには、ミステリアスな魅力が漂っていた。マダムはつべこべ言わずに、やるべきことを淡々とこなしていた(しかも、とてもうれしそうに!)。
「家仕事」を楽しむフランス人(P33)
フランス人の友人たちから学んだいちばん大切なことは、家のことに対する考え方がポジティブなこと。毎日の家事や雑用でさえ楽しんでしまう。
「家事なんて面倒なだけで、時間がもったいない」とは思わず、快適に楽しく暮らすためには必要なことだと思っている――それも、やりがいのある仕事をもち、活躍している人たちほどそうだった。
(中略)
ふだんの日も、特別な日も、フランス人を見習って、家事をするのは楽しいことだと考えよう。
散らかっている場所は「自分にとってのチャレンジ」と思ってみる(P56)
新しいスケジュールや片付けの習慣に慣れるまでは、毎日1時間、掃除や片づけをしよう(P63)
何をする時も心を込めて(P63)
何をする時も、生きる喜び(ジョワ・ド・ヴィーヴル)を感じながら、心を込めてやってみよう。
心配ごとが浮かんできたら(P117)
雲みたいにふわふわと窓の外へ消えていくようすを想像してみる。あるいは洗濯物が風で飛ばされていくのを想像するのもいいかもしれない。
昼食後にすること(P126)
食事をきちんと終わらせて、飲み物で喉を潤したら、ナプキンで口を拭き、そのまましばらく座って、自分の内面を静かに見つめる。そういう時間を取ろう。
(中略)
お昼の時間を心静かに過ごせば、エネルギーをたっぷり充電できるし、しゃきっとする。
シャットダウンの時間を持つ(P127)
気を散らさずにお昼を食べるのになれてくると、他の時にも心の静けさを求めるようになる。時間を見つけて、静かなひとときを過ごそう。たった2分でも目を閉じて、深呼吸を続ければ、心が鎮まる。
パソコンの画面も、ストレスも、ゴシップも、すべてシャットアウト。1日中、せかせかと焦っている状態から抜け出そう。そうやって一休みしたあとは、ものごとを落ち着いて考えられるようになる。
1日に一度は「15分のお片付け」を(P200)
タイマーを15分にセットして、一気に片付ける。
たいてい著者が「15分のお片付け」をするのは夜。寝る前に目についたところをさっと片づける。タイマーが鳴ったら、まだ片付け終わってなくても、そこでおしまい。
シックであるということは、どんなことがあっても心の平安を失わないこと(P220)
どんな障害が立ちはだかっても、どんなに疲労困憊しても、自分の目標を見失わずに歩み続けること。どんな時でも心の平安を失わずに、しっかりと落ち着いて行動ができるということなのだ。