毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「ユーモア」を身につけた方が、人生トクをする☆☆☆

初対面でも話がはずむ おもしろい伝え方の公式

初対面でも話がはずむ おもしろい伝え方の公式

  • 作者:石田章洋
  • 日本能率協会マネジメントセンター
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ネットで見かけて興味を持った本。コミュニケーションのヒントになればと思って図書館で借りて読んでみた。

自分が思っていた内容とは少し違っていたが、いくつか面白い発見があった。

 

◆目次◆
はじめに
第1章 なぜ、あなたの話は「おもしろくない」のか?
第2章 おもしろい人は「空気」を読む
第3章 今日から使えるたったひとつの"笑いの原理"
第4章 今より2倍おもしろくなる「伝える技術」
第5章 シチュエーション別おもしろい伝え方
第6章 今よりもっとおもしろくなる! おもしろい人の習慣
おわりに

著者は元落語家。廃業後に放送作家となり、30年に渡りたくさんの番組に携わる。プロフィール欄を見ると著名な番組が多いので「才能の塊なんだろう」と思ったが、ご本人によれば「笑いのセンスがない」ことに長年悩んできたそうだ。

それに気づくきっかけになったのが「弟弟子」の存在。自分にセンスがないことを思い知らされ、廃業したという*1

 

つまり、この本は「笑いのセンスが元々なくて苦労してきた著者が、テレビの世界で生き抜くために培ったノウハウをまとめたもの」なのだ。
「何かを学ぶなら、苦労して身につけた人から聞くのが一番」が自論なので、この本はぴったり当てはまる。

ところが、「おもしろく伝える」ために必要なことは、まとめるとたった一行。
人は緊張が緩和された時に笑う。名付けて「キンカンの法則」*2
たったそれだけ?と思うが、そのためのコツがていねいに解説されているので、その通りやれば、誰でもある程度は上達できそうだ。

 

印象に残ったのは「空気を読む」方法の解説。
落語家の修業は、付き人として師匠のお世話をするところから始まるが、それが「空気を読む」訓練になるという。そして、空気が読めなければおもしろい落語家になれない、とまで。
「相手を察して気を配る」ことができれば、コミュニケーションがうまくいくようになる、というのは驚きだった。
お笑い芸人が人気があってモテるというのはよく聞く話だが、こういうところから来るのか、と納得した。

第1章に「やってはいけないNG」を6つ挙げてあり、これが自分に全部当てはまるようでショックを受けた。
ただ、それに気づいて改善するだけでも、コミュニケーション能力はずいぶん上がりそうだ。
他にも、今まで読んだことがないようなコツが紹介されていた。惜しみなくノウハウを開示したいい本だと思う。

 

個人的に一番痛かったのは、「プライドを捨てて自虐ネタもできるようになった方がトク」という話。
実は、2月に読んだ『一流のMC力』にも同じようなことが書いてあった*3。著者は同じくテレビ界で成功を収めた人*4なので、やっぱり本当なのか、と思った。たとえば、この本でも例として出てくる孫正義さんは、ツイッターでも自虐ネタで笑いを取っている。
それを教えてもらっただけでも、読めてよかった。

 

ネットで見かけた時はここまで「お笑い」に特化したものと思わなかったので、読み始めた時はちょっと肩すかしにあった気分だった。
でも、コミュニケーションに「ユーモア」を取り入れる、と考えれば学ぶところはたくさんある。
何より、「人と気持ちよくコミュニケーションができる」技術は、どこで何をしていても一番使える能力なのだ。

「コミュ障」に悩む人はもちろん、がんばってるのにうまく伝わらない、と感じる人は読んでみてください。
私のアクション:一番伝えたいことを最初に言うクセをつける
■レベル:守 

 

次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

book.yasuko659.com

 

 

*1:ちなみに、その「弟弟子」とは、のちにやはり落語家をやめた伊集院光さんだそうです

*2:そう名付けたのは桂枝雀師匠

*3:すみません、読書日記はまだです

*4:日本テレビプロデューサーの三枝孝臣さん