毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

メモで「人生のコンパス」を手に入れる 

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)
前田 裕二
幻冬舎 (2018/12/24)
¥ 1,512


※ [Kindle版] はこちら

メモの魔力 -The Magic of Memos- (NewsPicks Book)
幻冬舎 (2018/12/24)
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去年、書店で平積みになっている本を見かけて面白そう、と思っていたところ家族が借りて来てくれた。「気に入ると思うよ」と言われていそいそと読み始めたら、いわゆるメモ術、ノート術を超えたすごい熱量の本だった。


◆目次◆
序章 「メモの魔力」を持てば世界に敵はいない
第一章 メモで日常をアイデアに変える
第二章 メモで思考を深める
第三章 メモで自分を知る
第四章 メモで夢をかなえる
第五章 メモは生き方である
終章 ペンをとれ。メモをしろ。そして人生を、世界を変えよう

特別付録:自分を知るための【自己分析1000問】
巻末特別企画:SNSで募集した「人生の軸」


  • ノートは「ファクト→抽象化→転用」をセットで書く
  • このフレームで1000問の質問に答え、自己分析しよう
  • ライフチャートの「変曲点」に幸せの源泉がある

著者は8歳の時に両親を亡くし、10歳年上の兄と生きてきた人。貧乏な時代もあったとか。「路上弾き語りでお金を稼ぐ」という体験から現在のSHOWROOMというビジネスを生み出した。
「自分が何かしたわけでもないのになぜか逆境下に置かれている」という逆境を跳ね返したい、という一念が著者を突き動かしてきたという。


そんな著者の武器が「メモを取ること」。著者によると「メモは魔法の杖」だという。その杖が、魔力で人生をよい方向に導いてくれるのだ。

 いったいどんな魔力なのか。まず、メモを取ると、あらゆる日常の出来事を片っ端からアイデアに転換できます。一見価値のなさそうな、ふつうの感覚では誰もがスルーしてしまう小さな事象でさえ、メモすることで、それはアイデアになる。メモの魔力は、日常をアイデアに変えるのです(P6)。

 情報をアイデアに変える。自分を客観視して、自分を理解する。そして「人生のコンパス」を手に入れる。
 メモは、僕たちの可能性を広げ、人生をよりよいものにしていくための、この上なく心強い味方なのです(P9)。


この本は2部構成になっている。前半が「メモを取る」という著者の考え方とその方法、後半は自分軸(=自分のコンパス)を見つけるためにひたすら質問に答える*1というもの。
ただし、質問の答はノートに書くことがポイントで、そのやり方は前半の「ノートの使い方」がベースになる。

著者はあらゆるものをメモするそうだが、ただ単にメモするだけではない。それを抽象化し、さらに「どう使えるか」を考えて具体的なアクションを記入する(=転用)。
これが「ファクト→抽象化→転用」の3ステップだ。

1.具体情報を正確に受け取る
2.1から「他に転用可能な」要素(気づき・背景・法則・特徴など)を抽出(=これが狭義の「抽象化」)
3.2をさらに別の何か具体的なものに転用(P84)

このステップを使えば、より抽象度の高い=より多くの具体的な何かにも当てはめられる。

一例として「大阪のおばちゃんはチラシにアメをつけると、東京の3倍受け取ってくれる」というある報告が出てくる。
ここから、抽象化→転用のプロセスを経てご自分の事業展開を変えるヒントにし、実行。実際に手応えが出てきているそうだ。


この本のキーワードは「本質」と「抽象化」に尽きる。
私は苫米地さんの本などで「抽象化」に慣れているし、「本質は何か」を考えるのが好きなので面白く読めたが、ノート術やノウハウを求めてこの本を読んだら、かなり面食らうと思う。
何しろ、「あらゆる情報を逃さないために毛穴全開でいられるか」と問われるのだ。メモはツールではなく「生きる姿勢」とも。

ただ、「抽象化」についてはやり方がていねいに書いてあるので、身につければ強い武器になるはず。
実際に著者は、読書ですら枝葉の部分は読まず、「抽象レベルで何を言っているか」というところしか読まないというくらい、使いこなしていらっしゃるようだ。


第3章からは、「自分軸を見つける」がテーマだ。
そもそも、この本を書いたきっかけは、若い人によく「どうやったら前田さんのようになれますか?」と聞かれるのに、その場で答えられなかったからだそうだ。
そこで、著者は自分のノートの書き方を説明できればいいのでは、と思ったという。

著者は起業する前に就職している。就活の時に自己分析が大事だ、考えてひたすらノートに質問の答を書き続けたそうだ。その数900問以上、ノートは30冊を超える。それを踏まえた1000問なのだ。
自己分析でも、ノートはやはり「問いひとつに見開き2ページ」を使い、3ステップで書く。著者の書いた見本ページがいくつか掲載されているが、これを書き続けるのは相当のエネルギーと持続力が要る。

ただ、1000問が無理でも、はじめの100問に答えるだけでも差はつくそうだ。
質問は中学生までの時期について、重点的に振り返るといいという。その理由は、その人の本質は子どもの頃から中学生くらいまでにあることが多いため。


1000問も答えるのが難しい時は「ライフチャート」というものを書くことを勧めていた。「ライフチャート」とは、横幅を自分の年齢、縦軸を感情のプラスマイナスに設定して、時系列で人生の幸福度のアップダウンを表した折れ線グラフのようなもの。このポイントは「変曲点」。大きく動いた時のことだ。
なぜそこで感情が動いたのかを深掘りすると、自分の「幸せの源泉」が見つかるという。感情が動くということは、自分にとって価値があるものの可能性が高いからだ。
たとえば、「挑戦が好き」や「ココは努力が報われた瞬間なんだな」ということがわかる。


個人的には、今までいくら読んでも結果につながらなかった「目標をアクションに落とし込む」がやっと腑に落ちたというか、行動に移せるようになったのが収穫だった。
人は(私だけかもしれないが)、心の底から納得しないと動けないのだ、と改めて感じた。動けるようになるために、手を変え品を変え、いろんな本をいろんなタイミングで読むことに、意味があるのかもしれない。


著者の熱量についていくことができれば、素晴らしい本です。「抽象化」や「転用」は慣れるまでむずかしいかもしれませんが、メモをする習慣をつけ、そこからアイデアを形にしていく習慣が身につけば、人生はきっと開けます。
ターゲットは大学生~社会人数年目くらいと思われますが、それ以上の人でももちろん有益です*2
私のアクション:自己分析1000問に答える。まずは100問
■レベル:離 ※メモ術、ノート術としては“ぶっ飛んだ”本なので 

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次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:自分を知るための質問は、巻末に1000問あります

*2:「何歳代の時に○○」という質問が多いので、そこは手直しが必要かもしれません