毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

『人をつくる読書術』メモ  

専門書以外も読んでいい

■ミステリーを読むことで、分析力や洞察力を身につける(P148)
池上彰さんは、新人記者時代に優秀な先輩記者から松本清張を勧められてから、すっかりミステリーファンになったという。良質のミステリーにはさまざまなトリックや伏線が仕掛けられているため、情報の真意を見極める力や選択眼が磨かれる。主人公と一緒に犯人捜しをすることで、注意力、分析力、洞察力が自然に鍛えられる。

■専門書4割、エンタメ本6割でちょうどいい(P150)
著者の場合、通俗本や小説などを読む時間も結構多い。専門書だけでなく幅広い読書を心がけることで、思考が硬直化するのを防ぐと同時に、新たな好奇心や興味をかき立てることができる。

■人格形成期にさまざまな文学に触れることはとても重要(P83)
小説をはじめとする文学の力は、すぐに何かに役に立つという即効性が期待できるものではない。ただし、ものの見方、考え方を知り、自分の中にさまざまな世界を包含させることで、内面世界を豊かにすることができる。

■文学は一種の予防接種(P83)
作品には多くの魅力的な人物や生き方、考え方ばかりでなく、ときには人間性の卑俗な部分、見たくはない悪の部分も描かれている。実際に直面すると危険が及ぶような状況、人物を疑似体験するわけだ。それが抗体のように働くことで、その後の人生に対する免疫力が確実にアップする。
最近、精神的に弱く、打たれ弱い若者が多いのは、文学に触れてこなかったせいで、人格の基礎となる土壌が痩せてしまっている、あるいは免疫力が弱いということも関係しているのではないか。

ひとつの考えに片寄らず、まんべんなくいろんな説を読む

■大切なのは自分の頭で考える力をつけること(P94)
※中学時代、塾の数学の先生との会話で
「…読書するということは他人の頭で考えること。物知りにはなるけれどそれだけでは人間の本当の豊かさには触れられない。大切なのは自分の頭で考える力をつけることだよ」
「自分の頭で考えるにはどうしたらいいのでしょう?」
「ある本を読んで、この人はこんな考え方をしているのかと知ったら、今度は一度頭を白紙に戻して別の人の本を読む。いろんな人の考え方を押さえておくと、自然に自分の頭で考えることができるようになります」

■硬直化した考え方から抜け出すには(P95)
…一度白紙に戻すことが大事になる。考え方をリセットし、新たな知識や情報を受け入れること。物事を絶対的な視点ではなく相対的な視点で見ること。

これからグローバルで戦うのに必要な3つの力

■哲学とは思考の「鋳型」である(P129)
思考にはそれぞれ「鋳型」があり、哲学史を学ぶことで、その鋳型にどんなものがあるのかを知ることができる。誰かと議論した時、何か世界で問題が起きている時、一体どういう考え方とどういう考え方の違いがぶつかり合って問題が起きているのか、思考の鋳型を知っていればその本質が見えてくる。
(中略)
国際情勢の動きも、思考の鋳型を通して見ればそのカラクリや原因が見えてくるようになる。

■型を知ると「型破り」な人間になれる(P129)
哲学に限らず、読書というのは「型」を知るという意味で非常に大切。哲学を学べば思考の鋳型がわかるように、心理学の本を読めば心の型がわかるようになる。文学を学べば人間の型がわかるようになる。
「型」を知り、それを身につけることで、私たちはその型を打ち破って新しいものを手に入れることができる。これがすなわち「型破り」。型をまるで知らないうちに斬新なことをしようとしてみても、それはただの「でたらめ」にすぎない。