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[読書日記]徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと☆☆☆

徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと

徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと

  • 作者:ちきりん
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2019/04/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと

徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと

  • 作者:ちきりん
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2019/04/04
  • メディア: Kindle版

年末年始、久しぶりにちきりんさんのブログを見に行ったら、この本に関する記事がたくさん出ていた。
リノベを考えている人以外にも役に立つ本にした、という記述を見て図書館で借りた。
なかなか興味深い本でした。



◆目次◆
はじめに
リノベのここがわからない!8個の疑問とびっくり
第1部 リノベ前に知っておきたいとても大切なこと
【第1章】 リフォームとリノベはどう違う?
【第2章】「リノベならなんでも変えられる」はウソ
【第3章】リノベは客と業者の共同プロジェクト
【第4章】予算もスケジュールも自分次第
第2部 リノベのリアルプロセス
【第5章】リノベ会社のタイプを理解しよう
【第6章】実録!リノベ会社の選び方
【第7章】現地調査が始まった!
【第8章】理想のキッチンを手に入れよう
【第9章】契約から工事へ
【第10章】リノベ費用と見積書
第3部 リノベ完成!振り返りとともに
【第11章】こんな部屋になりました!
【第12章】引っ越し、そしてモノとの格闘
【第13章】リノベで「親の家問題」を解決
【第14章】さあ始めよう!
おわりに
巻末資料
索引


  • 自分の暮らしに家を合わせるのがリノベ
  • 常識に囚われない間取り
  • リノベは共同プロジェクト

自分の暮らしに家を合わせるのがリノベ

本の中で一番印象的だったのが「リノベ後、大量の延長コードを捨てた」エピソード。

リノベとは“家に合わせて暮らすのではなく、自分の暮らしに合わせて家を変えること”です。
つまり、必要なところに必要なものを配置してもらうと(棚も電源も)、延長コードって必要なくなるんですね。

働き方、生き方と同じように、暮らし方も「ありモノに合わせる」「世間一般のもので我慢する」のではなく、自分の希望に合わせて作りかえればかたづきも良くなり、本当にラクに暮らせます(P293)。

※そのためには「スケルトンリノベ」と呼ばれる、壁や床、天井も全部取ってしまって、インフラ部分から交換する方法が必要

常識に囚われない間取り

スケルトンリノベを選択したちきりんさん。間取りを大幅に変えます。
家の中にドアがない(浴室のみ)!玄関のたたき部分がない!玄関のドアを開けたらいきなり居室!トイレと洗面所が一体型!
魚焼きグリルのないキッチン、洗面台はつけ置きのスペースが確保できるタイプにこだわったそう。


生活動線を考え、必要なところに必要なものが置けるように変えたため、とても暮らしやすくなったとか。
確かに、解説を読むと、ちきりんさんにとってベストの間取りなんだろうなあ、と感じます*1

ただ、それは「誰にとっても便利」ということではなく、あくまでちきりんさん専用です。
私たちが学べるのは、「常識ではこうですよ」というのが、本当に自分にフィットしているか考えた方がいい、ということ。


たとえば、冷蔵庫がキッチンの一番奥にあるのはなぜ?という疑問。
冷蔵庫に入っているのはキッチンで使う「これから調理する食材」だけではありません。
食卓にいる人が必要なものもたくさん入っています。


狭いスペースで調理している人の後ろをカニ歩きして飲みものやアイスを取りに行くのは不便だし、危険ですよね。
ちきりん家では、冷蔵庫は独立した冷凍庫とともにリビングに置かれています*2


今まで、不便だなあと思いながらも「冷蔵庫はキッチンの奥にあるもの」という常識を疑問に思ったことはありませんでした。
こんな風に、当たり前と思っているけど実は不便なものがたくさんありそうです。
今すぐリノベできない人も、自分にとってベストな位置を考えて変えるだけで、劇的に暮らしやすくなる可能性があります。

リノベは共同プロジェクト

こんな風に、自分の暮らし方にフィットする家を作るには、解決しなければならないたくさんの問題が発生します(常識と違うことをお願いすればなおさら)。
さらに、スケルトンリノベで一から作るとなると、期間もかなりかかります。
情報を共有し、共に歩める会社を選ぶことが、リノベの成否を決めると言ってもいい。


ちきりんさんがリノベ会社について情報を集めるところから、実際にお願いする1社を選ぶまでの実録が面白いです。
Twitterでも引用しましたが、ちきりんさんは「問題が起きるかどうか」は問題ではなく、「うまく解決できるか」「合理的で納得できる解決方法をか」を重視するそう。

…私には提案された間取りや見積もり額で依頼会社を選ぶつもりはまったくありませんでした。個別相談や現地調査、提案を受ける機会を通してずっと考えていたのは、「この会社やこの人と一緒にプロジェクトを進めたらどんな感じになるだろう?」ということであり、特に「大きなトラブルが起こったとき、この人やこの会社はどんな対応をしそうかな?」ということだったのです(P140)。

つまり、「リノベは共同プロジェクト」と考えた方がいい。
車のように買ってオシマイではなく、一緒に作り上げるものです。

この視点があるかどうかで、リノベを依頼する側も、受ける会社側も、大きく変わると感じました。


ブログ記事の中で、ちきりんさんはこんな人に読んでほしいと書いています。

1.リノベに関心のある方、検討中の方
2.新築マンションにするか、中古マンションを買ってリノベしようか迷っている方
3.モノが片付かない方、収納に悩んでいる方
4.ちきりんスキルの実践編としてのリノベに関心のある方
5.ヤジ馬的にちきりんの家をのぞいてみたい方
6.親の家(実家)のリノベに興味がある方
7.リノベ業界、不動産業界、住宅機器メーカーなどで働いていらっしゃる方
リノベ&リフォーム体験本がでます! - Chikirinの日記

私は3、4と2がやや当てはまりました*3。あとは、6はうちはもうクリア済*4ですが、復習として知っておきたい。5も少し。
つまり、人によって受け取るものがかなり違う本ということです。
ここでは、ほぼ3~5に関することを書きました。

1と7に当てはまる方は、必要なことが全部書いてあるのでとにかく読んでください。
それ以外の方は、面白そう、と感じたら読んでみてください。それぞれ受け取れるものがたくさんあるはずです。
私のアクション:『横森式シンプル・シック (文春文庫PLUS)』を再読する*5
■レベル:離 「類書」が思いつかないので




※この本のメモはありません

*1:海外生活が長かった影響が大きいそうで、日本の住まいに慣れている人にとっては驚きの連続ですが

*2:正確には、リビングとキッチンの境目

*3:中古を買ってリノベすると安くできて使い勝手がいい、と何度か読んだことがあるので、興味がありました

*4:実家リノベではなく、転居

*5:読みながら、似た話を読んだことがあるぞ…と思い出しました。この本はずいぶん古く、「共同プロジェクト」ではなく工務店との戦いが語られていますが、「自分にとってベストの家にする」という意味では同じ方向性