毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

[読書日記]小さな習慣☆☆☆☆ 

小さな習慣

小さな習慣

小さな習慣

小さな習慣

【2020/10/05UP】
興味を持ったのはずいぶん前でした。確か、佐々木典士さんの『ぼくたちは習慣で、できている。』で紹介されていたと思います。
当時は図書館の待ち人数がものすごかったので、いったん撤退。

その後、先にこの本のパクリ(失礼*1)『やめられなくなる、小さな習慣』を読み、やっはり本家も読んでおきたいなと思い、再トライ。

今度はそれほど待たずに借りられました。
なるほどね、と納得の1冊でした。



◆目次◆
はじめに “小さすぎて失敗できない”ちょっとしたポジティブな行動
第1章 小さな習慣とは何か?
第2章 脳を味方にする効果的な方法
第3章 モチベーションとわずかな意志の力
第4章 小さな習慣を成功させるための心構え
第5章 小さな習慣はなぜ優れているのか
第6章 大きな変化をもたらす「小さな習慣」8つのステップ
 ステップ1 小さな習慣とプランを選ぶ
 ステップ2 「なぜドリル」を使う
 ステップ3 行動開始の合図を決める
 ステップ4 報酬プランを考える
 ステップ5 すべてを書き留めておく
 ステップ6 小さく考える
 ステップ7 スケジュールを着実にこなし、期待しすぎない
 ステップ8 習慣になる兆しを見逃さない
第7章 「小さな習慣」を失敗させない8つのルール

  1. 決してごまかさない
  2. すべての進歩に幸せを感じる
  3. 頻繁に自分にご褒美を与える
  4. 冷静さを保つ
  5. 強い抵抗を感じたときは、後戻りして小さく考える
  6. どれほど簡単な課題かを思い出す
  7. ステップが小さすぎるとは決して考えない
  8. あまったエネルギーと野心はおまけに使う。目標は大きくしない

この本の終わりに
小さな習慣のオプション――小さな課題は徐々に増やす
もっと知りたい方は



  • ポイント1 ゴールはばかばかしいほど小さく!
  • ポイント2 モチベーションに頼っても習慣は身につかない
  • ポイント3 習慣化すると使う脳の部位が変わる

こんな本です

著者は、運動を習慣にしようとして、失敗をくり返してきたそうです。
ある年の暮れ、30分の筋トレの代わりに腕立て伏せ1回ならできるのでは?と考えました。
これが、「小さな習慣」を生むきっかけ。

「腕立て伏せ1回をやる」という小さなゴールから、今では毎日ジムに通えるまでになったそうです。


文章を書き続けられないのも悩みだった著者。
「毎日50ワードだけ書く」という小さな習慣を続けたことで、今ではベストセラー作家になっています。
科学的な根拠に基づいて書かれた本ですが、ベースは著者の体験。結果が出ているので説得力があります。

小さな習慣とは、毎日これだけはやると決めて必ず実行する、本当にちょっとしたポジティブな行動です。ばかばかしいほど小さなステップの積み重ねなので失敗する心配などまったくなく、毎日続けるうちに習慣として定着します(P36-37)。

ばかばかしいほどの小さな習慣が、あなたを大きな成功に連れて行ってくれる。
その方法を教えてくれる本です。

ポイント1 ゴールはばかばかしいほど小さく!

「たった1回、たった50ワードなら気楽に始められる。その結果続く」というのが小さな習慣です。

「小さな習慣」とは、毎日ひとつから4つの“ばかばかしいほど小さい”行動を自分に強いる方法です。一つひとつは本の小さな行動なので、失敗することなどありえません。そして、急に何か想定外の状況が起こったとしても、やり損なう口実にはなりません(P84)。

小さな習慣は、次のふたつの目的を達成できます。もっとやりたい気持ちになること、そして、その行動を本当の習慣に育てていくことです(P84)

100%達成できる、ばかばかしく思えるほど小さな目標を立てるのは、変化を嫌う脳をだますため。


脳には「うまく行っているんだからこれを維持しよう」とする、ホメオスタシスの働きがあります。
だから、大きく変化させようとすると、脳の抵抗にあい、失敗する確率が高くなってしまうのです。

小さな変化だと、このセンサーをかいくぐれるため、習慣につながりやすい、というのが「小さな習慣」のしくみ。


コツは、「体調が悪くても、疲れ果てていてもできるレベル」にすること。
私たちはついつい、理想の状態を思い浮かべて目標を設定しがちですが、そこに落とし穴があります。

現実は、いつもベストコンディションとはいきません。
失敗すると習慣化からは遠ざかる。だから、「100%達成できる」目標を立てるのです。


もし、やすやすとゴールを達成できたとしても、常にゴールは「ばかばかしいほど小さく」するよう、著者は書いています。
いつの間にかゴールを上げてしまうのが「失敗の原因」だそうです。

ポイント2 モチベーションに頼っても習慣は身につかない

著者は「モチベーションに頼るのは危険」と書いています。

その理由は、「モチベーションはコントロールできない」から。
勝手に上がったり下がったりするものを習慣化の元にするのは危険ですよね。

じゃあ、代わりに何を使うのか?
その答は「意志の力」。

意志の力を効率的に使えるのが「小さな習慣」です。
しかも、簡単なことをくり返すうちに、意志の力は強くなります。

小さな習慣を続けていれば、自動的に意志の力が鍛えられ、また小さな習慣が強化される…。
何だかすごく「おいしい話」に聞こえますね。


といっても、意志力も無尽蔵ではありません。
小さな習慣を続けるには、報酬も必要です。

著者は「満足度を上げる」行動を勧めています。
満足度を上げることが報酬になり、その結果、意志力が回復するのだとか。

具体的には

  • 意識して成功を祝う
  • 寝る前にチェックする

カレンダーにチェックし、○日続いたと確認するのもいいそうです。


自分の小さな習慣を書き留めておく。毎日チェックする。これが大切。
アプリを使ったり(著者も勧めています)、バレットジャーナルのハビットトラッカーもいいですね。

ポイント3 習慣化すると使う脳の部位が変わる

習慣化する時に大切なのは、いかにエネルギーを使わないか。
毎日続けるには、疲れないことが大切。


習慣にする時と、習慣になってからでは、脳の使う部位が違います。

…ごく単純化した言い方をすれば、脳は行動に関する決定をする部分と、自動化された行動のためのパターン認識を行うふたつの部分からなる(P62)

これが、「前頭前野」と「大脳基底核」です。


「こうなりたい」という望みを司るのは「前頭前野」。
ところが、重要な仕事を担当しているので、エネルギーを使い果たしてしまい、あなたを疲れさせてしまうという弱点が。


一方、すでに習慣化したことは「大脳基底核」という部位が担当しています。
こちらは「無意識」の作業になるため、エネルギーはあまり使いません。淡々とこなす感じ。


「前頭前野」が疲れ果てた時、「大脳基底核」はコントロールを奪います。
つまり、ふだんしている行動に陥りがちになる、ということです。

疲れているとスマホを見続けてしまうとか、ストレスが溜まると甘いものがやめられない、というのはこういう状態だったんですね。
脳には、習慣に「いい」「悪い」の区別はありません。

だからこそ、自分にとっての「いい習慣」を大脳基底核で“自動化”させることが重要なのです。

まとめ
  • 体調が悪くても続けられるくらい、ハードルを下げておくのがコツ

この考え方は、原田隆史先生の本にも出てきます。
「皿洗いをすると決めたら、風邪を引いて高熱で寝ていても、お皿を触るだけでいいからやれ」*2というエピソードがありました。

  • 簡単にできるようになった、と思ってもゴールを上げるのは慎重に
  • 脳をだまして、はやく大脳基底核に担当してもらいましょう。そのために、

合い言葉は「ゴールはばかばかしいほど小さく」!


読みやすい文章ですが、話が前後したり、くり返し出てきたりしてややわかりにくい部分があります。
佐々木典士さんの本の方が、まとまっていてスッキリ読めるかもしれません(下の関連記事にあります)。

私のアクション:寝る前に今日達成した習慣を振り返り、自分を褒める
■レベル:守 


次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
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【関連記事】
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*1:でも、著者の佐々木正悟さんがこんな本を書いたら売れるんじゃないか、と思ったとインタビューで言われてました

*2:自分を鍛えるために毎日何をするか、という目標の中に、生活面の目標も設定するようになっています。だから、陸上部の中学生の目標に「皿洗い」が出てきたりします