毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

[読書日記]HEAD STRONG シリコンバレー式頭がよくなる全技術☆☆☆☆

この本よりあとに出版された『シリコンバレー式超ライフハック』を先に読み、ブログ記事を書くために調べものをしていてこの本の存在を知った。
頭がよくなる?それはさっそく読まなくちゃ、と図書館で借りました。


やっぱり文字ギッシリ。
でも、この本はほぼ著者の体当たり検証(自分の体で試していいものを残す)なので、いろんな人の意見をまとめた『シリコンバレー式 超ライフハック』より読みやすく感じました*1


  • ポイント1 ミトコンドリアの働きを高めれば、脳の働きはよくなる
  • ポイント2 カビのリスクを避ける
  • ポイント3 光をコントロールする



◆本の目次◆
はじめに ── その「ひと口」「ひと動作」で脳はここまで変化する

Part 1 脳を「ハック」して最強にする 科学的に自分を変える
Chapter 1 有利なスタート 脳のエネルギーを回復して、パフォーマンスを上げる
Chapter 2 強力なミトコンドリア ミトコンドリアをスーパーチャージ!完全無欠な脳をつくれ
Chapter 3 脳細胞を増やす ニューロンを自由自在にコントロールする
Chapter 4 脳と体の最凶の敵「炎症」 炎症を抑えた瞬間、頭がよくなる


Part 2 異次元レベルの「エネルギー」を得る すべてをパワーアップする
Chapter 5 「脳の燃料」をコントロールする 最も健康的で最も有益な食品
Chapter 6 脳をダメにする食べ物 毎日エネルギーをじわじわ奪っているもの
Chapter 7 鉄壁の「解毒システム」をつくる デトックスで脳を最適化する
Chapter 8 脳を「光」「空気」「寒さ」にさらす 生活環境を変えれば、脳が変わる
Chapter 9 「激しい睡眠」「すばやい瞑想」「一瞬の運動」のメソッド 最も効率的にミトコンドリアを改善する


Part 3 最速ですべてを「実行」する 完全無欠の自分になる脳の強化プログラム
Chapter 10 「脳の燃料」としての食事 食べ過ぎの存在しない完全無欠な14日間のメニュー
Chapter 11 「ライフスタイル」のすべてを完全無欠にする 最強の「生活環境」をつくる
Chapter 12 「限界」を超える さらに先を行くハック

おわりに ── あなたはいまやミトコンドリアを完全に掌握している
訳者あとがき

こんな本です

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』の内容をベースに、さらに脳のパフォーマンスを追究した続編。

人間の体のエネルギーを作り出す「ミトコンドリア」について、ここまで深く掘り下げた本は初めて読みました。


食事だけでなく、「解毒システム」や「光」「空気」「寒さ」の効用、「睡眠」「瞑想」「運動」のメソッドについても幅広く触れられています。


理論と根拠に多くのページが割かれており、Part3ではそれを踏まえた「14日間の脳の強化プログラム」を紹介。すぐ試せるようになっています。


【お断り】 訳者あとがきにもあるように、この本の中心となるのはやはり食事と栄養ですが、私は体質的に著者の食事プランが合わないことがわかっているため*2、この記事で食事については触れていません。ご了承ください


ポイント1 ミトコンドリアの働きを高めれば、脳の働きはよくなる

「もの忘れは加齢のせいじゃないかも?」という、うれしいことが書いてあります。


もの忘れや集中力が落ちたら、年齢のせいにせず、何か原因がないか考えてみること。


たとえば傷みかけのアボカドを食べただけで、頭の働きが極度に落ちることもあるそうです(著者の経験)。
明らかな毒ではなく、たった1回だけであっても、体にはストレートに影響が出るというから驚きです。


ミトコンドリアを正しく働かせることができれば、「80歳の時に25歳の頭脳のキレ」も夢ではないのだとか。


基本はミトコンドリアに酸素と栄養をしっかり届けること。
しかし、甘やかすだけではなく、喝を入れるようなプロセスも必要(低酸素の状態も意識して作る、寒さに触れるなど)。


この本で勧められていることは、どれもミトコンドリアを活性化すること(プラスの作用をするものを増やし、マイナスの要因を取り除く)につながり、自然にミトコンドリアが入れ替わる*3ことをうながしてくれます。


具体的には

  • 「最高の栄養」の摂取 エネルギーを糖ではなく、良質の脂肪から摂り、ケトン体を使える体にする
  • 「適切な運動」と「血行を高める」ことで酸素を取り入れる
  • 瞑想を習慣化する(瞑想もミトコンドリアを活性化することがわかっています)
  • ストレスをコントロールする
  • 決断を減らし、ミトコンドリアにかかる負担を減らす

…など。

ホルモンの中でも、血糖値をコントロールする「インスリン」はミトコンドリアと大きな関連があります。
血糖値スパイクなどは避け、安定化させるとミトコンドリアの働きを大きく改善できるそうです。

ポイント2 カビのリスクを避ける

この本で一番驚いたのがこの話。

カビ毒はあまり重要視されていませんが、実はどんなレベルであっても脳には大きな害を与えることがわかってきたそうです。


著者が20代の頃、頭がまともに働かず苦労したのは、カビが原因だったことがのちに判明(10代の頃住んでいた家が水害に遭っていた)。


具体的な方法を一部ご紹介すると

  • カビている食物は避ける。
  • カビやすい食品(ドライフルーツなど)も避ける。
  • カビていない食材を選ぶ(ナッツは皮付きを選ぶなど)
  • 穀類はカビやすいのでなるべく避ける。
  • アルコールは蒸留酒に。蒸留していないビールやワインは避ける。
  • 飼料がカビていることが多いので、飼料で育てられた肉は食べない(放牧されて草を食べたものならOK)

……えーと、食べられるものがなくなりますが?

と、かなり厳格です。
『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』にもあったように、コーヒーもカビている可能性が高いので、こちらも厳選。


もちろん環境のカビにも注意が必要です。たとえば、長く空いていた住居に住む場合などはカビのリスクがかなり高くなるそうです。
もしカビを見つけたら、プロに任せること( 素人がやると逆に広げる危険あり)。


うう、耳が痛い。
普通に住んでいても、高温多湿で密閉度が高い日本の住宅では、カビの心配がない家の方がめずらしいですよね。
エアコン、浴室や水回り、部屋もクリーンにした方がよさそうです。

ポイント3 光をコントロールする

ブルーライトがよくないことはよく知られていますが、実はすべてのLEDに問題がある(赤色LEDを除く)そうです。
太陽光線とは違い、ブルーライト以外にも青色が多すぎてバランスを欠いているのだとか。


過剰なLEDを避けるために室内でもサングラスをかけ、赤色やアンバーの光でバランスを取ることを勧めています。
著者の写真をネット検索するとわかりますが、オレンジ色のレンズのメガネがトレードマークになっているくらい、常用しているそうです。


人工の光の悪影響を避けるには、シンプルですが「太陽光を日中意識して浴びる」ことが有効。

  • 紫外線は体内時計をリセットする
  • 赤外線は体を温め殺菌する効果と、光のバランスを取る両方で有効

なのだそうです。

このためには、紫外線対策などもってのほか。
帽子・サングラス・日焼け止めなどはつけず、むしろ肌を露出した状態で15分程度外に出るよう書いてありました。


女性にはちょっと勇気の要る方法ですね。
この課題をクリアする意味でも、樺沢紫苑さん推奨の「朝散歩」(朝起きて1時間以内に、15分程度散歩する)はいいかもしれません*4

まとめ

「どうすればミトコンドリアを活性化してエネルギーを生み出せるか」を教えてくれる本。


専門用語も多いので読むのはちょっと大変です。
最新の情報も多く盛り込まれているので、初めて読むことも多い。


「あくまで著者が自分の体で試した結果」なので、すべてを鵜呑みにするのは危険。
人種も違えば体質も人それぞれ。そもそも、研究としては件数が少なすぎます。


ただ、プラスになることを増やし、マイナスになることをやめるという目的で、いくつか試すのはよさそうです。
もの忘れや集中力低下が気になる方は読んでみてください。


私のアクション:寝る前にはちみつ大さじ1杯を摂る*5
■レベル:離 


次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモのスタンスはこちら
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*1:この本でも、一部、他の著名人のインタビューの内容が含まれます

*2:推奨されている複数の食材が、体調を悪化させていると指摘されました

*3:適切に行われないと古いものがいつまでも残り、がん化する原因に

*4:日中の紫外線に比べて朝はまだ少ないので

*5:中途覚醒の原因が「睡眠時の血糖値低下」なら、効果が期待できるそうです