毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

[読書日記]EAT 最高の脳と身体をつくる食事の技術☆☆☆☆

家族が借りてきた本。
最近、「プロテインとサプリで健康になる」というやや極端な本*1を読んでいたので、バランスを取るために違う主張の本も読んでみたくなりました。


最新の情報満載の、とても“まっとう”な内容でした。


  • ポイント1 「夜に炭水化物を減らす」は間違い
  • ポイント2 目指すは「80プラスルール」
  • ポイント3 適切な量と種類には個人差がある



◆本の目次◆
著者による序文
はじめに
SECTION1 脂肪を落として健康になるための食事
1 ミッシングリンクを埋める
2 「代謝のスイッチ」をオンにする
3 マイクロバイオームを元気にする
4 主要栄養素をしっかりとケアする
5 ホルモンの機能を最適化する

SECTION2 知的能力、人間関係、睡眠を改善するための食事
6 脳の仕組みを解き明かす
7 食べ物はコミュニケーションをとりたがっている
8 睡眠の質を高める食事

さいごに
謝辞

こんな本です

ベストセラー『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』の著者が書いた、賢い食べ方を教えてくれる本です。


著者は貧困層出身。10代の頃、食べているものの質が原因で腰骨を骨折、のちに椎間板変性症と診断されました。
その後、食べ物を見直すことで治療法がないと言われた状況から回復。


その体験を元に、「食べ物がいかにさまざまな形で私たちの生活に影響を与えるか」、どうやって最高の状態を手に入れるかを教えてくれます。


さまざまな論文からの引用があり、情報だけでお腹いっぱいになるくらい多いので、ここでは
「痩せるために知っておきたい、新しい考え方」
について3つご紹介します。

ポイント1 「夜に炭水化物を減らす」は間違い

著者は、極端な炭水化物制限には否定的な態度です(まだ長期的なデータがない、という記述あり)。

ただし、1日100グラム程度(人によってベストな量は違う→ポイント3参照)から始める方法を紹介するなど、やはり少なめ推奨です。


しかし、大切なのは総量よりも「食べるタイミング」。

今までは、
「夜の炭水化物を控えめにする」
説が信じられていましたが、これは逆にした方がいいそうです。

なぜなら、
「1日の最初の食事で炭水化物をたくさんとると、その日は脂肪を分解して使う必要がなくなる」
ため。
脂肪を減らすためには、それでは困ります。

逆を勧める理由は、
「最初の食事で炭水化物を控えると、肝臓に蓄えたグリコーゲンや脂肪を使おうとする」
からです。

手もとに現金がないと、タンス預金からお金を出してきて使う。
それもなくなると、銀行からおろして使いますよね。
それと同じです。

朝、炭水化物をしっかり摂ると、“お財布に現金満タン”状態になってしまい、体は脂肪を使おうとしなくなります。

一日の始まりに炭水化物や過食を抑えると、筋グリコーゲン、肝臓内グリコーゲン、蓄えられた体脂肪を早く活用できるようになる(P211)

朝、炭水化物を控える時に、タンパク質を増やすと、満腹感が得られるので一日の食事量も抑えられます。
朝、炭水化物の多い食事を摂ると、そうでない人に比べて食後に空腹感を感じるのが早かった、というデータも。


朝食べなかった分は夜に食べてOK。
これは、
「1日乗り回して空っぽになった車の燃料タンクにガソリンを入れるようなもの」
なので、翌朝いいコンディションで目覚められるそうです。


夜を控えめにしていた人は、逆にしてみましょう。

ポイント2 目指すは「80プラスルール」

著者が提唱しているのが「80プラスルール」というものです。


できるだけ自然なものを食べよう、というのが著者の主張。
その目安になるのが「80%」だそう。

毎日の食事で本物の食べ物を80パーセント以上摂ることを目指す(P265)

一日に食べるものの80パーセント以上が、原材料が何かはっきりとわかるものであればいい

残りの20%に、加工された食品、プロテインやサプリなどが含まれることになります。


健康的な食事のラインが、「何から作られたかわかるものが8割」ということですね。


また、こんな情報も。

加工食品サンドイッチ*2を食べた人は、自然食品サンドイッチ*3を食べた人に比べて燃焼カロリーが50%少なかった!(P57)

燃焼カロリーとは、食べたものを消化吸収するために使われるカロリーのこと。

つまり、
「同じカロリーを摂っても、加工食品の方が体に取り込まれるカロリーが多くなる」
ということですね。
しかも、「消化にカロリーを使わない=満腹感が持続しない」ため、早く空腹になってしまいます。


その意味でも、「80プラスルール」を目指したい。

ポイント3 適切な量と種類には個人差がある

この本には、「何を○グラム摂りましょう」といった一律のアドバイスはありません。
水のような、全員に必要なものであっても、摂取量には幅を持たせてあります。

なぜなら、代謝は個人差が大きく、著者によると「指紋のようなもの」だから。


たとえば、
「何が血糖値を上げるのか」
も人によって違うそう。
バナナとクッキーで比較すると、バナナの方が上がる人とクッキーの方が上がる人がいるそうです。


最終的には、自分で試して体調がいいかで判断するしかない、とありました。
その辺はちょっとむずかしいですが、体との対話が上達すれば、より健康に近づけそう。

まとめ

とにかく量が膨大。全部有益な情報ですが、多すぎて読みながら迷子になりそうでした。

専門用語も頻出します。リテラシーのない人はちょっと取っつきにくいかもしれません。
翻訳は読みやすいものの、アメリカ特有のジョークや、たとえ話がバスケットボールだったりして、やや理解しにくいところも。


水の摂り方、脳の働きをよくする食べ物、マイクロバイオーム(腸内細菌)を改善する食べ物など、ここでは取り上げられなかった重要な情報がギッシリです。

あなたの健康を改善するために必要なことも、きっと書いてあるはず。
健康になりたい、最高の自分になりたいという方はぜひ読んでみてください。
私のアクション:夜に減らしていたご飯を、昼食と入れ替える*4
■レベル:破 



次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモのスタンスはこちら
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*1:4908925593

*2:精白パン+プロセスチーズ

*3:雑穀パン+チェダーチーズ

*4:プチ断食をしているので、1食目がお昼になるため