【お断り】個人的にまとめたメモです。個人の感想と本の内容は区別できるようにしていますが、著者の意図から離れていることもあるかもしれません。ご了承ください
■大人のADHDは愛直障害によるものも29
生まれもった遺伝要因によるADHDというよりも、子どもの頃からの不安定な養育環境が、愛着障害(愛着トラウマ)を引き起こし、それがADHDに似た状態をもたらすことがある
「発達性トラウマ障害」とも呼ばれる
(診断には)養育環境の影響や愛着の安定性も視野に入れると、コアな問題が見えてくる
■成人のADHDと、子どものADHDはかかっている人も、症状の特徴も大きく異なる30
成人のADHDは、本来の意味での発達障害ではないというコホート研究も
■執着気質とは55
仕事熱心、凝り性、徹底的、正直、几帳面、強い正義感、ごまかしやずほらができないことを特徴とする性格
ある感情にとらわれると、それが切り替えられずに、持続しやすい
同じことへの執着=切り替えが苦手とも言える
■言語理解が高い人はこだわりやすい61
こだわりが強い人はことばで考える傾向が強く、全体よりも部分に注意が行く傾向
■こだわりから脱出するには62
ことばで考えすぎるのをやめ、イメージ→身体感覚を活性化したり、楽しんだりする取り組みを増やす
■HSPは医学的概念では「不安型愛着スタイル」134
親の顔色を常に見ながら育った人に典型的に見られる
社会的コミュニケーション障害をもたない感覚過敏はいわゆるHSP
そのベースに不安型愛着スタイルが認められることが多い
■重要なのは意志決定やプランニング162
ミスなく計算したり、仕事をこなすことも重要だが、大きな失敗はもっと上流で起きる
意志決定やプランニングの段階に問題があると、いくらその後の川下の部分でがんばって課題をやり遂げたとしても、全部やり直さなければならないことも起きる
処理は速いが、意志決定とプランニングの部分で間違えてしまい、空回りや無駄なことばかりすることが多い
■意志決定とプランニングの能力を高めるには164
マインドフルネス。3分間でも効果あり
■最小最悪意志決定ができるようになる
限られた時間内に、目の前の事態に決断して危機を乗り越えるには
最善の手を選ぼうとするのではなく、最悪の事態を避けることを優先して決断する=最小最悪意志決定
最悪の事態に陥る危険を最小にする方法を選べばよい
決断しやすく、迅速に対処できる
■意志決定やプランニングが苦手な人ほど、ろくに考えもせずに重要な決定をする傾向168
ADHD傾向のある人は、衝動性に加えて、待つことが苦手なため、何でもすぐに決めて、すぐに手に入れたがる
■ワーキングメモリは、短期記憶とは別のはたらき204
ワーキングメモリは、読み書きや計算はもちろん、感情や行動をコントロールしたり、コミュニケーションをとって相手を理解したり、大きな視点に立って注意を切り替えたり、ものごとの悪い面よりもよい面を見たりすることにも関わっている
■コミュニケーション力を高めるには、言語的な訓練だけでは役に立たない208
ワーキングメモリを高めたり、視点の切り替えや変化を予測する力を磨き、知覚統合を高める方が有用