「インプットメモ」を書くことでセンスが磨かれ、「アウトプットメモ」を書くことで創造性がアップする
- ポイント1 ノートを「インプット」「アウトプット」に分ける
- ポイント2 情報+気づきで「自分ごと」にする
- ポイント3 「メモした情報の5%使えればいいや」と割り切る
◆目次◆
はじめに
PROLOGUE 自分らしく考えるためにメモを使うPART 1 インプットメモ:普段の気づきをメモする技術
CHAPTER 1 メモの基準を持つ
CHAPTER 2 箇条書きで抜き書きする
CHAPTER 3 気づきを加えるPART 2 アウトプットメモ:メモで自分らしい思考をする技術
CHAPTER 4 現状を全て見える化する
CHAPTER 5 自分の視点で課題を整理する
CHAPTER 6 打ち手を構造化する
おわりに メモを楽しむ、考えるを楽しむ
ポイント1 ノートを「インプット」「アウトプット」に分ける
どんなノートをどう使うかは、メモ術最大のポイント。
著者はインプットメモとアウトプットメモを分けているそうです。
基本的に。メモは3種類に分類できます。
- 記録メモ…備忘録として書いておくメモ
- インプットメモ…本やセミナーの内容、気に入った広告コピー、参考になる出来事など、情報を自分の知見にするために書くメモ
- アウトプットメモ…企画を考える、自分の状況を整理・分析するなど、情報を整理・発想・創造するために考えながら書くメモ
この中で大切なのは2と3(1はたいていの人ができている)。
- インプットメモは、持ち歩いてすぐ書ける、小さめサイズ(おすすめは測量野帳)*1。
- アウトプットメモは、発想を広げるために、A4程度の大きめサイズ(おすすめはキャンパスノートパッドA4)。
今まで、ノートをどのサイズにするか悩んでいたが、「2つに分ける」という発想はなかったので新鮮でした。
個人的には、考えを整理する時にはロディア ダブルリングノート A4 を使っていたものの、明確な使い分けの意識はなし。
この本を読んで、それが理にかなっていたとわかり、安心しました。
2冊の使い分けは、イメージとしては「スマホとノートPCの使い分けのようなもの」だそうです。
外でササッとvsオフィスや家でガッツリ
と考えればわかりやすい。
もちろん、分けるのが合わない人はA5~B5サイズ1冊で兼用するのもあり。
ポイント2 情報+気づきで「自分ごと」にする
情報を自分の血肉にするために、一番大切なのは
だそうです。
情報をメモするときに自分が感じた「気づき」を加えること(P133)
簡単なコメントだけでもOK。
その理由は、「ただの情報」を自分のものにするため。
メモした情報は自分の外にあるもので、気づきは自分の中から出たものです。
…外から得られた情報に対する自分なりの解釈こそが、情報を自分ごとにする変換装置の役割を果たします(P133-134)
情報は「客観・事実」ですが、気づきは「主観・解釈」です。
自分の外にある客観的な事実に対して、主観的な解釈による意味づけをすることで新たな思考のパターンを得られる(P134)
コツは、気づきとわかるように記号(▶、☆、→など)を先頭に書くこと。
著者は▶を使っているそうです。
これは、奥野宣之さんのノート術にもあった「ねぎま式」と同じですね。
情報の間に自分の感想や意見を入れる方法です。
自分の意見には☆をつけるようになっていました。情報と意見が交互に並ぶので、焼き鳥の「ねぎま」になぞらえたそうです。
これも今まで何となく書いていましたが、こんなに重要だったとは。
オリジナリティを出すには、このプロセスが大事なんですね。
ポイント3 「メモした情報の5%使えればいいや」と割り切る
この本最大の衝撃がこちら。
たったの5%?!
全部使うのは無理だと思っていましたが、そんなちょっとなのか…。
著者は株式投資を例に挙げています。
投資のプロは、どの株が上がるかはわからないが、自分の目利きの基準をクリアした株を買えば、その中の何割かが上がり収益が得られる、という考え方をします。
メモする段階で、どれが使える情報になるのかはほとんどわかりません。
(中略)
どのメモを使うのかは事前にわからないけど、自分らしい情報、つまり自分が今後考える企画の参考にしたい、もしくは何かを説明するときに引用したいと思うような情報を選んでおけば、そのうち数%が実際に使える場面に出くわして、アウトプットのヒントになる(P72)
どの情報が使えるかではなく、自分の情報を選択する感度が働いているかを考えるのがカギ。
自分のアンテナをしっかり持ち、目的を意識して、取捨選択をする。これがメモの第一歩。
今までは、やみくもに集めていたし、集めたものにばかり気を取られていましたが、発想の転換が必要ですね。
感想
コクヨ一筋、現在もコクヨ社員である著者。
メモの取り方を工夫したことでキャリアを切り拓いた人なので、とても説得力のある内容です。
答のない時代、オリジナリティのある自分なりの答を導き出すためにメモをどう取ってどう使うかを教えてくれる本。
具体的でヒント満載。
メモ術の本はたくさん読みましたが、実際に使える貴重な1冊です。
こんな人にオススメ
- メモをどう取ればいいかわからない
- メモは取っているけど、それをどう活かすのかわからない
という人に特におすすめです。ぜひ!
■レベル:守
私のアクション:メモに気づきをプラスする。記号は▶︎をつける
「言葉で書けないことは考えていないのと同じ」…考えるとは、モヤモヤと頭に浮かんだ困りごとやイメージを言語化しながら深めていく行為——
— やすこ (@yasuko659) 2022年11月10日
下地寛也『考える人のメモの技術』
できる人はメモを大量に書きながら考えている#読了 #本が好き #ダイヤモンド社 pic.twitter.com/R4kHgFbbb1
次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモのスタンスはこちら
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*1:著者はコクヨ社員なので、登場するアイテムはほぼコクヨ製品