毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

[読書日記]ゆるくても続く知の整理術☆☆☆☆

  1. 「習慣の力」でやる 
  2. 「ゲーム感覚」でやる 
  3. 「楽しいことだけ」やる


  • ポイント1  知の整理術4大メソッドはこれだ
  • ポイント2 メモも「ストック」と「フロー」を分ける
  • ポイント3 「人は飽きっぽい」ことを前提に考える



◆目次◆
はじめに――なんとなく楽しんでいるやつが一番強い
序 章 知の整理術 4大メソッド
第1章 情報を整理するインプットの技術
第2章 頭を整理するアウトプットの技術
第3章 だるいを解消するモチベーションとスケジュールの技術
付録 教養が身につくマンガガイド

おわりに
文庫版あとがき

ポイント1  知の整理術4大メソッドはこれだ

1.「五感」を利用する

本を読むときに電子書籍より紙の本のほうが記憶に残りやすいのも、紙の本のほうが、装丁や紙の手触り、本の重さ、体積などのアナログな情報が豊富だから(P41)

知識や情報をアナログな感覚や感情と結び付けることで、自分の血肉となって使いこなせるようになる(P45)

phaさんは本を舐めたり噛んだりしてもいい、と書いている。
そこまではしなくても、手触りや匂い、などの感覚的なものを情報とくっつけるとよさそう。

2.書くと進む
ちょっとわかりにくい表現ですが、実は「言語化」のこと。
言語化=「アナログをデジタルにする」と考えると、わかりやすい。

例)「なんかよくわからないけど、今日は調子が悪くて何もする気がしなくてもうだめかも」
と思っていると途方に暮れますが、
「あ、この症状は風邪だ」
とわかると、とたんに対処できること、ありますよね?

さまざまな症状の集まりに〈風邪〉という定義を与えて扱いやすくする。これが言語化。

言葉にして外に出すことで、自分の考えを客観視したり、考えの誤りに気づいたりして、その次の段階に思考を進めることができる(P47)

3.情報よりメタ情報
例)「忖度」という単語の意味は「相手の気持ちをおしはかること」
しかし、意味だけを知っていても実際には使えません。
「どういうシチュエーションで使われるか」
「どんな人たちがよく使うのか」
「この言葉にまつわるできごとはどんなものか」
――など、言語の意味の周辺情報をたくさん知っていないと、その言葉を自由に使いこなせないのだ。

※ここでは、

  • 情報=単語の意味
  • メタ情報=単語にまつわるその他の情報

となります


授業中に余談をしてくれる先生はいい先生、という言葉には納得しました。
内容に関わりのあるちょっと面白いエピソードを聞くと、勉強内容とセットになって印象に残りますよね。


これは、「人間の脳は物語や感情と結びついたことを強く記憶するようになっている」というしくみがあるので、理にかなっているのです。
余談と一緒に覚えるのは、とても効率のいい方法。

本に載っている無味乾燥の情報に、自分なりの思い入れや思想などを絡ませながら、自分の中の知肉としていく。無色透明の情報に自分なりの色を付けていく(P57)

4.制限は力
これもややわかりにくい表現ですが、「制限がある方がいい結果が期待できる」ということ。

選択肢が多すぎて何でもできると、逆に何をしたらいいかわからなくなってしまう(P58)

予算が限られていて、本が1冊しか買えない方が、真剣に選んで真剣に読むから身につく。
時間だって限られている方が、いいものが書けたりします。

想像力や創造性というのは、限られたリソースの中で何とかやりくりしようとするときに生まれる(P62)

「制限があるからできない」と思うのではなく、制限をどううまく利用するか。
そう考えると、ものの見え方が変わってきます。

ポイント2 メモも「ストック」と「フロー」を分ける

メモやノートを取る時は、「ストックとフローをきちんと区別する」といいそうです。
この2つを意識すると、メモやノートを効率的に取れるのだとか。

この見方は初めてだったので新鮮でした。

1.頭の中のものを、とりあえず書き留めておくメモを作る=フロー
この時に書くものは、雑で整理できてなくてOK。
考えながら書くとスピードが落ちるのでどんどん書く。

2.しばらくしてから整理することで、未来の自分を含む知らない人が見てもわかる物を目指して、きちんとしたノートを作り直す。
これがストックです。

フロー段階の雑なメモは、時間が経つと自分でも意味がわからなくなってしまうので、できるだけ早いうち(遅くとも数日以内)にフローからストックに移す作業をする、というのがこのしくみをうまく回すコツです。

ストックかフローかを考えずに何となく書いてしまうのが、一番時間がかかります。
なので、まず勢いで書き切ってしまい=メモ、あとでわかりやすくまとめる=フロー。


勉強の場合、フローからストックに移す作業はおさらいになるため、復習としてもちょうどいいそうですよ。

ポイント3 「人は飽きっぽい」ことを前提に考える

繰り返し出てくるのが「人は飽きる」という話。
じゃあどうするか?という工夫がこの本にはたくさん出てきます。

特に印象的だったのが、「スケジュールをこまめに書き換える」という話。


phaさんはカレンダーを2種類使っているそうです。

  • 締切日など、固定された日程を書く「カレンダー1」
  • 作業の進行予定など、流動的なスケジュールを書く「カレンダー2」

「カレンダー1」は一般的なカレンダー(壁掛けタイプまたはGoogleカレンダー)を使い、「カレンダー2」はノートにマス目を書いて手書き。
仕事の状況は頻繁に変わるので、こまめに書き換える必要があり、手書きの方がいいのだそうです。


「状況が変わるから書き換える」のは当然のことですが、面白いと思ったのは「特に予定が変わらなくても週に1回くらい書き換える」という話。
phaさん曰く

古いメモやスケジュールというのはだんだんと鮮度が落ちて腐ってきて、そうするとやる気も下がってくる(P224)

からだとか。

さらに飽きっぽさ対策として、時々「いきなり予定を大幅に変えることでやる気を復活させる」こともしているそう。


phaさんは自分の「飽き対策」を入念にされているので、参考になります。
たとえば

  • ノートをやる気度に応じて何種類も使い分ける(小さいサイズのノートはやる気がない時用)
  • Twitterのフォロー先もあえて変えてみる

など。

何で続かないんだ!と自分を責めるのではなく、飽きっぽい自分を認めて、どうカバーするか考える方が前向きだな、と感じました。

感想

この本は文庫ですが、もともとの本は2017年に出たもの。
文庫版あとがきによると、phaさんご自身が「この時の自分はいろいろ勉強していて偉いな」と思われたくらい、いろいろな方法がくわしく書いてあります。
実はこの本、勝間和代さんの『年収10倍アップ勉強法 無理なく続けられる』を読んだのがきっかけで生まれたそうです。

少し前の本ではありますが、今でも使えるいい本。
力の入れどころ、抜きどころのコツがわかります。

こんな人にオススメ

■レベル:守
学生さんはもちろん、働く人にもぜひ読んでもらいたい本。
ちょっとしたコツで、今よりラクに結果が出せるはず。
私のアクション:覚えたいことを3つメモに書き、散歩の時に15分ごとに想起する。思い出せない時はメモを見返す



次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモのスタンスはこちら
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↓この本を書くきっかけになったのはこれでした
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