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- ポイント1 ADHDが依存症になりやすい理由
- ポイント2 AFDHDはDMNの切り替えスイッチがない、だからクリエイティブ
- ポイント3 ADHDはリスクが取れるので、起業家に向いている
◆目次◆
第1章 ADHDって何?
第2章 この世界は退屈すぎる!
第3章 人類の放浪と〈ADHD遺伝子〉
第4章 遺伝子と好奇心
第5章 ぼんやり脳はクリエイティブ
第6章 ハイパーフォーカス脳
第7章 起業家脳
第8章 運動は天然の治療薬
第9章 人間は学校に不向き?
第10章 ADHDが増加するわけ
- 読んだきっかけ
- こんな本です
- ポイント1 ADHDが依存症になりやすい理由
- ポイント2 AFDHDはDMNの切り替えスイッチがない、だからクリエイティブ
- ポイント3 ADHDは起業家に向いている
- まとめ
- こんな人にオススメ
- レベル
読んだきっかけ
『スマホ脳』で有名なアンデシュ・ハンセンさんの新刊。
図書館でずいぶん待って、ようやく読めました。
こんな本です
タイトルからわかる通り、ADHDがテーマの本です。
実はこの本、スウェーデンでは2017年に出版されています。
日本ではおそらくその特殊性から、最後になってしまったと思われます。
著者アンデス・ハンセンさんご自身もADHDだそうで、多くの患者とご自身の体験から書かれた内容は貴重で興味深いものでした。
ポイント1 ADHDが依存症になりやすい理由
ADHDの人は報酬系が活性化しにくい。
その理由は、ドーパミン受容体が違った働き方をする、受容体の数自体が少ない、遺伝子が違った働き方をするためドーパミンが前頭葉で効果を発揮しにくい、などさまざまな要素があります。
ADHDだと報酬系が活性化しにくいわけだが、だからこそ常に報酬系を活性化させようとしている。なにしろ報酬系こそが、やることなすことすべてのエネルギー源なのだから。無意識のうちにも絶え間なく周囲をスキャンし、ドーパミンのレベルを上げてくれるものを探してしまう(P44)。
食べ物の依存症、過食、◯⚪︎◯◯依存*1、インターネットやゲーム依存、薬物依存、過激なエクストリームスポーツにのめりこむ――どれもADHDの人に多いことがわかっている。報酬系があまり活性化されないからだ(P45)。
エネルギー源としてのドーパミンを求めるあまり、依存してしまう、というしくみのようです。
ADHDの症状のひとつと言われる「過集中」も、これで説明ができてしまいます。
今やっていることよりも、明らかにドーパミンレベルが上がるものでない限り、「集中力を移動させる」ことができない。
その結果、延々と今やっていること(ゲーム、スマホ、インターネットなど)を続けてしまうのが過集中の正体です。
ゲームは報酬系を活性化し続けるよう設計されているので、ADHDの人は特に注意が必要です。
ポイント2 AFDHDはDMNの切り替えスイッチがない、だからクリエイティブ
※DMN=デフォルト・モード・ネットワーク
実は、ADHDの人はクリエイティブなのだそうです。アイデアがどんどん湧き出る、と言えばわかりやすいでしょうか。
これも、脳のしくみがちょっと違うからなのだとか。
脳の実行機能を司る部分は通常はぼんやりするネットワークと同時には活性化しない。
実行機能がオンになるとDMNはオフになり、実行機能に場を譲らなくてはならないからだ。両方同時に活性化していたらメールを書いている最中も気が散って集中できない——そう、ADHDはまさにそういう状態なのだ(P92)。
ただし、同時に両方活性化している状態が、クリエイティブに作用するのだそうです。
人をクリエイティブにする要素というのはすぐに気が散ること自体ではなく、精神的にオープンでフレキシブルなことであり、情報や刺激を多く受け入れてクリエイティブなアイデアをまとめていくことなのだ(P96)。
つまり、あらゆる刺激を排除することなく受け入れてしまう結果、アイデアにつながりやすい。
とはいえ、アイデアはポンポン出てくるものの、その先の「形にする」プロセスがADHDは苦手。意識してこの部分を鍛えるか、得意な人に助けを求めるよう、著者はすすめています。
ポイント3 ADHDは起業家に向いている
自ら会社を立ち上げた起業家と、雇われ責任者。ある調査によると、日常的な判断だと両者に大きな違いはありませんが、失敗すれば倒産してもおかしくないような大きな決断の場合、明確な差が出たそうです。
決定を間違えると痛手を負うような場合には起業家の方が格段にリスクをはらむ決定をし、雇われ責任者は慎重な選択を下すことが多かったのだ。ここで興味深いのは起業家が考え方もフレキシブルで、様々な方向から検討していたことだ。衝動性も見られたが、そのために決定の質が下がるわけでもなかった(P130)。
そこで遺伝子レベルで違いがあるのか調査した結果、起業家にはある遺伝子を持つ人が多いことがわかりました。そして、その遺伝子に関係しているのがADHD。
じっとしていられない、リスクを冒しがち、エネルギーレベルが高いといった特徴はまさに優秀な起業家のためにあるようなもの(P132)
他にも
- ルーチンや定期的なことを嫌って変化を求める
- 危機的な状況に突然ものすごいフォーカスを見せ、自分の能力を最大限に発揮
- 問題が起きたらすぐに行動を起こす
など、ADHDの傾向と起業は相性がいいそうです。
そう言われれば、名だたる起業家の方たちに、こういう傾向がありそうですよね。
苦手な分野をカバーしてくれる人の助けは必要ですが、ちょっと夢が持てる内容だったのでご紹介しました。
まとめ
- ADHDは狩猟に最も向いた性質。だからつい最近まで必要とされていた。合わなくなったのは現代になってから
- 誰にでもADHD的傾向はある。程度は人によって違い、あるレベルを超えると診断名がつくだけ
- ドーパミンの恩恵を受けにくいことがADHDの原因。知能に問題はないし、生活を工夫して補うことも可能
- リスクが取れるなど、得意な面も。苦手な分野を誰かにカバーしてもらえば強い
- 自分の傾向を知り、対策を取ることで生きやすくなる(課題は細かく分け、報酬を用意するなど)
こんな人にオススメ
ADHD当事者はもちろん、ADHDの方の関わる周囲の人にもよい本です。
知ることで強みが活かせると、周りにとってもプラスになります。
レベル
私のアクション:タスクは細かく分け、ご褒美を意識して作る
■レベル:破 著者自身がADHDだからこそ書ける、多面的な内容
まず何よりもADHDの<弱み>を手なずけ、<強み>を自分なりの形で活かすことだ。ADHDと知性は関係がないことも証明された。頭が悪いわけではなく、脳が違ったはたらき方をするだけ。
— やすこ (@yasuko659) 2025年8月21日
——
『多動脳 ADHDの真実』
アンデシュ・ハンセン
新潮新書 pic.twitter.com/hRJZbeBLG8
次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモのスタンスはこちら
※メモは近日中にUPします!
*1:思わぬコメントなどを避けるため、伏せ字にしています。タイガー・ウッズやビル・クリントン元大統領などが公表
