毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

[読書日記] 孫子の兵法経営戦略☆☆☆☆

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【勝たなければ生き残れない時代。勝つための原点が「孫子の兵法」】


  • ポイント1 「風林火山」を旗印に
  • ポイント2 「戦わずして勝つ」方法
  • 番外編 「孫子兵法家」と名乗る理由

◆目次◆
第1章 計篇 勝算のある経営をしよう
第2章 作戦篇 経営には意図がなければならない
第3章 謀攻篇 最上の経営戦略を考える
第4章 軍形篇 勝つためには勝つ体制を作る
第5章 勢篇 経営に勢いをつけよう
第6章 虚実篇 敵を意のままに動かして経営を有利に進める
第7章 軍争篇 不利を有利に変える経営
第8章 九変篇 変化に強い経営を目指そう
第9章 行軍篇 組織運営の要諦を押さえよう
第10章 地形篇 人材育成、部下指導を考える
第11章 九地篇 窮地にある時どう動くべきか
第12章 用間篇 情報戦略が死命を制する
第13章 火攻篇 勝算のない経営で火傷をしないように

読んだきっかけ

ツナグ図書館の活動を通じ、明日香出版社様よりご恵贈いただきました。
ありがとうございます。

こんな本です

著者は経営コンサルタンティング会社を経営されている方ですが、「孫子兵法家」という肩書も名乗られています。
「孫子の兵法」と言えば古典的な戦術書ですが、著者はこれを経営に応用。

大胆な意訳で現代の経営に役立つ考え方を教えてくれます。
特に「小さな会社にどう活かすか」という視点で書かれた本。

ポイント1 「風林火山」を旗印に

孫子曰く 疾(はや)きこと風の如く、徐(しずか)なること林の如く、
侵掠すること火の如く、動かざること山の如し

(著者訳)営業の速きこと風の如く、傾聴すること林の如く、提案すること火の如く、値引かざること山の如し(P66)。

武田信玄の旗印で有名な風林火山は、実は元ネタが「孫子兵法」なのだそうです。
著者は、それを現代の営業風林火山として読み替えています。


■風

まず、営業で大切なのがスピード。
速きこと風の如く、何事も速くやること。
顧客は忙しいのだ。こちらも暇な客を相手にしている暇はない。
(中略)
テキパキ、ハキハキとして、爽やかな風を客先に吹かせなければならない(P205)。

■林

次に顧客の話を聴く。
静かに聴く。
素直に聴く。
しゃべり過ぎない。
(中略)
こちらの傾聴姿勢によって、まるで森林浴でもしているかのような心地良さを感じてもらおう(P205-6)。

■火

顧客を理解してこそ提案が許されるわけだが、提案する時には、火の如く熱い提案をしたい。
「お客様のためにお役に立つ」という熱い思いで提案せよ。
自社の都合、自分の都合を押し付けるのではなく、「お客様にとっていいものだ」という確信がなければならない。
その確信があり、顧客の立場に立てば、自ずと熱い提案になるはずである(P206)。

■山

過度な値引きを要されたり、過剰なサービスを強要されたりする場合には、値引かざること山の如し。
ガンとして動いてはならない。
値引きとは、最も安易で最も簡単な販促方法である。
誰にでもでき、何の智恵も必要ない。
一度値引きをしてしまうと、必ず次も値引きを要求される(P207)。

印象的ですし、「営業の風林火山、できているかな」と確認しやすい指標になります。

ポイント2 「戦わずして勝つ」方法

孫子曰く百戦百勝は、善の善なる者に非(あらざ)るなり。
戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり。

(著者訳)競合企業との局地戦(客先での奪い合い)に勝ったからといって喜んでいてはならない。
最も有利な経営戦路とは競合のない市場を開拓することであり、新しい市場を創り出すことである(P66)。

新しい市場を作り出す方法。

そのためには、自社の事業ドメインを「物理的定義」から「機能的定義」もしくは「便益的定義」に変えて、自社が何業か、何屋かという認識を変えてみるといい。67

花を売っているから花屋、機械を作っていれば機械製造業。
一般的にはこう考えてしまいますが、これが扱っている物理的な商材に着目している=「物理的定義」。
この考え方を変えてみよう、というのが著者の提案です。

これを機能的定義に変えてみる。
機能的定義というのは、自社の商品なりサービスが顧客に対して実現している機能に着目する事業ドメイン設定だ。
便益的定義に変えてみてもいい。
便益的定義というのは、自社の商品・サービスが顧客にどのようなメリット、効用を与えているかを顧客の立場に立って考えてみる事業ドメイン設定だ。
物理的に同じような商品を作ったり売ったりしていても、機能的定義、便益的定義にしてみると、切り口次第でいくらでも設定できる(P68)。

花屋さんを例に挙げています。
「花を売る仕事」と定義してしまうとレッドオーシャンしかありませんが、花によって顧客の暮らしにうるおいを与える仕事=「うるおい提供業」と考えてみる。
すると、「暮らしにうるおいを与えるもの」がすべて扱える商材になります。

絵画や音楽、ホームシアターにインテリア、リフォームなど、発想がどんどん膨らみます。


――「いろいろやっていて何屋かよくわからなくなるのが心配?」
大丈夫、それが狙いなのです。

何屋かよく分からない企業には競合がいない。もしくは、いても少ない。
部分的に、花の部分で競合していたり、絵画の領域で競合していたりする企業はあるだろうが、会社全体でぶつかり合うようなガチンコ勝負はない。
独自の土俵を作り、そこで一人横綱になったと考えればいいだろう。

こうしたことを、人口減少、マーケット縮小時代には考えなければならない(P71)。

こんな風に発想できれば、まだまだやりようはあるはず。


番外編 「孫子兵法家」と名乗る理由

コラムに載っていた内容ですが、面白かったのでご紹介。
「こんな本です」にも書いた「孫子兵法家」、気になりませんでしたか?

実は、こんなからくりが。

私が名付けた。
「孫子兵法家協会」(そんなものは存在しない)が認定したわけでも、国家資格でもない。私が決めたものであり、商標登録もしている(P194)。

もちろんこれも孫子の兵法に則った戦略(どの部分かは長くなるので省略)。
著者は「中小企業診断士」の資格も持っています。

国に決められた国家資格である。肩書としてはこちらの方が、用があると思う人もいるだろうが、中小企業診断士は約3万人もいる。
人に決められて、同業の敵が3万人もいるような領域で戦っていては孫子を語る資格などないだろう。
独自領域は自分で作るものなのだ(P194)。

つまり、自分の独自性を打ち出し、差別化し、印象に残るための戦略的肩書が「孫子兵法家」なんですね。
みうらじゅんさんの『「ない仕事」の作り方 (文春文庫)』を思い出しました。

こういう発想はふつうに生きていたらなかなかできないので、覚えておきたい。

こんな人にオススメ

ターゲットとしては「中小企業経営者」。「社員・スタッフ合わせて数名」よりはもう少し大きい会社のイメージでしょうか。
やや読む人を選ぶ本かもしれません。歴史好きの人は楽しく読めると思います。

レベル

 異色の書なので。分厚いですが読みやすい

私のアクション:自分の目指す事業の「機能的/便益的定義」を考えてみる




※この本のメモはありません


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