毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

史上最強!“引き寄せ”力をアップする手帖をつくる☆☆☆☆☆

※2012年10月、文庫版が発売されています→『「願いごと手帖」のつくり方 書くだけで運と幸せが集まる (PHP文庫)』(2013/01/22追記)

昔受けたビジネスセミナーで、「やるべきことややりたいことを全部リストアップし、内容ごとに10分類し、こまめに見るようにすると叶う」と教わった。そのセミナーを卒業してしばらく経ってもその方法は継続していたものの、どうもしっくりこないまま*1
いろいろ試行錯誤して感じたのは、私の場合「やるべきこと」と「やりたいこと」を一緒にしてしまうと、「あれやらなきゃ」とか「まだできてないのか」という“自分にダメ出しモード”になってしまい、テンションが下がるということだった。

何かいい方法はないだろうか、と思っていたら偶然図書館で見つけたのがこの本。

著者のももせいづみさんにはお世話になっている。以前朝日新聞の家庭欄で「ネオ家事入門」という連載をされていてすっかり感化され、『食器洗い機は絶対に人生を変える』にならって今の家に引っ越す時に食洗機を買った。それも機種までももせさんと同じものを。

当時のももせさんに対する私のイメージは「常識を打ち破る」「誰に何と言われようとやりたいようにやる」という革新派・強行派だった。あのももせさんが「願いごとを叶える」?ギャップがあったが、読んでみるととてもよかった。あのさばさばした感じが、“ちょうどいい”のだ。夢見る夢子ちゃんのようなべたべた感もなく、かといってスピ系のあやしさもない。地に足ついた、しっかり毎日暮らしている人の「願いごとの叶え方」は受け取りやすい。


やり方は簡単。
1.手帖を1冊用意する。長く付き合うのだからお気に入りのものを。
2.叶えたい願いごとをとにかくどんどん書く。大きな願いごとも小さなことも、すぐに叶いそうなことも、こんなの叶うの、と疑問に思ってしまうようなことも全部。
ここでのポイントは、「ToDoリストにしないこと」だという。やらなくちゃ、ということは書かない。棚ぼた式に叶うといいな、という内容にする。
3.ふだんは忘れておき、時々叶ったかどうかチェックする。
4.年に一度記念日を決めておき、1年分を総ざらえする。

こういう「願望実現法」の本でよく言われているように、願いごとの書き方には少しコツがあるのだが、それもきちんと書かれている。
また、この本で新しいのは、ふつうNGとされている家族やまわりの人に関する願いごとも書いていい、という点*2

実際に「願いごと手帖」を作ってどんどん願いを叶えた人4人のインタビューも面白く、役に立つ。中でも“書いたとおりに願いは叶います”という体験談が自分の経験と同じなので深く納得できた。

赤羽さん、というその方は「銀座の千疋屋でマンゴーパフェが食べたい」と思っていたのだそうだ。
手帖に「千疋屋でパフェを食べる」→たまたま出かけた先に千疋屋があり、入ったらマンゴーパフェは売り切れ。フルーツパフェを食べた
手帖に「マンゴーパフェを食べる」→近くのコンビニでマンゴーパフェを食べた
手帖に「銀座の千疋屋でマンゴーパフェを食べる」→無事に達成
願いを叶えるには、書き方がとても重要なのだ。


私にとっては、この方法がとても自然で楽しくできそうだ、と思えた。この本にも“なかなか叶わない願いは3ステップ方式でやる”という上級編も出てくるが、こちらも一般的なやり方とは違い、無理がない。
他にも、周りを巻き込んでみんなで願いを叶える方法も素晴らしい。こういう集まりがあるといいなあと思った。


シンプルに「願いごと」を叶えたいと思っている方は、一読の価値ありです。残念ながら廃刊になっていますが、古本で入手可能です。上にも書いていますが、PHP文庫から発売されています(2012/01/22追記)。表紙は女性向けのようですが、男性も違和感なく読めると思います。
私のアクション:「願いごと手帖」を作る


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

手帖に書くのは「目標」ではなくて「願いごと」(P24)

「目標」は、収入や資格、誰かの評価や社会的地位などをものさしに、社会の中で認められる自分のイメージとして設定されることが多い。
でも、「願い」は自分の心の中に眠っている思いや、希望や、気づきだ。もとは自分の中にあるものだから、拾い上げてたくさん書けば、必ずいくつかは実現する。

願いを拾い上げる(P25)

外側から見える自分に縛られないで、暮らしに根ざした願いをたくさん言葉にすることが、自分を知るためのステップになる。本当に好きなこと、欲しかったもの、やってみたいことを素直に語れるようになることが、自分を見つめる大きなきっかけになる。自分がよくわかる人には、自分が本当に欲しいものもちゃんと見えてくるってこと。

願いごとを書くのは、今ある暮らしの中にある幸せの種を拾い上げる作業(P28)

だから、幸せの種は日々拾い上げて書き留めておく。芽を出したことに気づいたら喜び、花を咲かせたらたくさん楽しんで、幸せな達成感を小さくていいから積み重ねていく。そんな風に小さな種の存在に気づいて大切に育てた経験を積んだ人は、幸福感と自信を貯金しながら、やがてもっと大きな木や、育てるのが難しい花を咲かせることができるようになっていく。

目標設定タイプの落とし穴(P45)

…目標を設定することに重点を置く人は、将来の自分のあるべき姿は、今の自分が想定できる場所にしかおけない。

手帖に願いごとを書き終わったら(P87)

しばらくして手帖再び開いて、叶った願いがあったら○などの印をつけて、叶った日付を入れる。願いごと手帖の魔法はこれだけ。
…こうして叶った願いを確認していく作業が幸福を貯金する力になる。

願いを運に変えるための確認作業(P87)

叶った願いに印をつけて日付を入れる。著者は3色ボールペンを使い、叶った印の○と日付を赤で書いている。○の代わりにお気に入りのスタンプを押したり、マーカーでラインを引く人もいる。
叶った願いは○をつけるだけでもいいけれど、その方法や内容を詳しく残しておくと、あとで見直した時にさらに楽しい気分になれる。著者は日付と同じ赤いボールペンで書き込むことにしている。

年に一度の記念日メンテナンスをする(P93)

著者は大晦日に決めている。1年を振り返り、願いの総ざらえをしながら、叶った願いに○をつけて、新しい年にやってみたいこと、なりたい自分の姿を考えて、また願いを追加する。
晦日でも、誕生日でも、新学期が始まる日でもいい。年に一度、全体をメンテナンスする記念日を決めて、大切に長く、願いごと手帖を書き続けていこう。2年後、3年後に叶っちゃう願いもあるから、ちゃんと見てあげなくちゃもったいないのだ。

新しい年度の線を引いて、叶った願いを数えよう(P96)

記念日メンテナンスをしたら一区切りの線を引いて、新しい年の場所にまた願いを書き足していく。こうした方が、あとで見直した時に、その年にどんなことを考えていたのかわかって楽しい。

3アクションの魔法(P106)

本気で叶えたいのに、長いことあまり動きがない願いを手帖に見つけたら、こんな「今すぐできる3アクションを考える」方法を試してみよう。
1.ピックアップしたい願いをひとつ、手帖の別の場所に書き出す。
2.その願いについて、今すぐ自分ができるアクションを3つ考えて、書き出してみる。
3.そのまま手帖を閉じて、普通に生活する。
ちょっと手間のかかる願いが叶う背景には、「あなたの気持ちや暮らしの準備が整う」ことや、「周囲の機が熟す」ことも大きく関わっている。こういう目に見えない準備が整っていない時には、しゃにむに努力して突き進もうとしても、うまくいかないことが多い。
無理ない形でできることを小さく積み重ねて、機が熟すのを待つ。そのための小さなアクションを起こすことで、周囲が不思議と動き出すことも多い。

オープンウィッシュの魔法(P114)

一人で考えるより、誰かの知恵を借りた方が実現するかも、という願いは外に向かって公開してみる。
・日常の会話の中で、意識して口に出すようにしてみる。
・年賀状や季節の挨拶状に、今年の願いごととして書いて出してみる。
・ブログやホームページで一部を公開してみる。

伊藤久美さん(著者が「願いごと手帖」を書くきっかけになった友人)が最初に書いたことば(P124)

「ここに書かなければ実現しないが、書けば必ず実現する」
※伊藤久美さんのことば
「手の届くものばかりを目指しても、人は大きくなれない。かといって、遠すぎる場所を夢見るだけでは迷走しちゃう。願いごとを書くことは、そのバランスを取ってくれる。小さい願いを叶えながら、それまでの自分ではあり得ないと思うような場所にある願いにも、手を伸ばす。そうして自分を広げて、気長にチャンスを待つの。すると本当に何かが起きてしまう。ほら、だって書けば必ず叶うんだもん!」

願いごとは書いたとおりに叶う(P136)

マンゴーパフェと再就職を、全く同列に書けるのが「願いごと手帖」のいいところ(P139)

就職のように大きなことを一番の目標にあげてしまうと、気持ちがあせったり、就職活動などのToDoでいっぱいになってしまう。そうではなくて、パフェを食べるとか、素敵なお皿を見つけるといった暮らしの延長線上に、並列に再就職の願いがある。
「願いごと手帖って、こんな風に大きなことも小さなことも並列に願えるところが、すごく私に向いているって思ったんですよね」

大切なのは結果ではなくて(P144)

どうなったら自分が一番幸せと思えるか、それを言葉にしてみることなのかも…。

年間スケジュールのページに「その日に会った人」の名前を書く(P163)

毎晩、誰に会ったのか思い出して名前を書いてみる。会話をした家族の名前も毎日書く。

*1:それなりに叶ってはいるんですけどね

*2:これにもコツが。読んでなるほど、と思いました