「できる人」のシンプル手帳術―「忙しい!」から解放される時間のつくり方、使い方 (East Press Business)
- 作者: 箱田忠昭
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2007/10/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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今の私は自分がシステム手帳と相性が悪いことを知っているし、「超」整理手帳や「年収10倍手帳」があるのでいかにこれを使ってうまく時間を管理するかしか頭にないので、この本の内容をそのままやることはないだろう。しかし、ヒントになることはいくつかあった。タイプとしては熊谷式夢手帳に似ているのではないだろうか。長期目標を立て、それをもとに今年→今月→今週→今日と小さくしていく手法。
ただ、今まで夢を書き出すことが大事、目標を立てることが大事と言われてもピンとこなかったのが、著者のエピソードはとても納得できるものだった。著者は若い頃
「この3年以内に、必ず国際線キャビンアテンダントと結婚しよう」
と決めていたそうだ。当時ごく普通の営業マンだった著者の夢に友人は大笑いしたそうだ。しかし、著者は具体的な目標として落とし込み、いつまでに何をすればいいかを考え、海外出張に積極的に手を挙げ、そうできるだけの英語力を磨き、飛行機に乗ったらCAと話しやすい席を選んで乗り、夢を実現したのだそうだ。
今年使い始めた「年収10倍手帳」もこのタイプ。夢を大きく描くのは得意でも、じゃあ具体的にどう行動するのか落とし込みの部分が弱い私には背中を押されるエピソードだと思う。
「予定を書き込むのが手帳の役目ではない」という言葉の意味がわからない人は読んでみるといいと思う。ただし、タイムマスターのセミナーは2日間10万もするそうなのでご注意ください。個人的には、そんなにかけなくても手帳は使えるようになると思う。今は本もいろんな人のブログもあり、いくらでも自分で情報収集できるので。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
目標を具体化する「スマート法」
S=Specific(具体的)
M=Measurable(測定可能)
A=Action-oriented(行動中心で)
R=Realistic(現実の範囲内で)
T=Time-limited(期限を設定した)
情報管理のページを作る
時刻表、映画の上映スケジュール、取引先の担当者一覧、頂いておいしかったお菓子の直販情報…なんでも綴じたり貼り付けたりするパートです。縮小コピー、セロハンテープ、ホチキス、はさみといったツールを大活躍させて、あなただけの役立ち情報をまとめておけばいいのです。
どんなにいい情報でも、その場ですぐに取り出せなければ意味がありません。ファイルブックに挟み込んでキャビネットにしまったときから、情報は情報ではなくなります。「情報は1カ所に」を忘れないでください。貼りつけられない情報は、ビニールポケットつきのリフィルにしまってもいいでしょう。
Available Time/Booked Time
会議、来客、出張などの予定は自分の意志で変えることはできません。いってみれば会社に取られてしまった時間帯です。予約された時間という意味でBooked Time(ブックドタイム)といいます。これらの予定が入っていたら、その時間帯は赤線を引きます。
「この時間は自由にできませんよ」
という印です。それ以外のところは予約されていない時間Available Time(アベーラブルタイム)ということになります。この部分をどうするかで、あなたが「できる人」になるか、「できない人」になるかが決まるといっていいのです。
手帳術の極意
「やりたいことは書いておけ。やるべきことも書いておけ」
手帳に「やらないことリスト」のページを作る
「誰かに任せられる仕事を自分でやらない」
「乗り気のしない会合に出ない」
ここまでは決定ですね。そのほかにも、時間を無駄に消費してしまう小さな行動がたくさんあります(そう気づいたらリストに書き込みましょう)
「モケジフォの法則」
目標(モ)を立てたら、計画(ケ)に落とし込み、実行(ジ)し、フォローアップ(フォ)しながら調整していくことで、目標は現実に近づきます。
最も大事なこと
としてわれわれに求められているのは、意識変化ではなくて行動変化です。意識を変えただけではなんにもなりません。行動を変えることが最重要課題なのです。
そして、いつの行動を変えるかといったら、「いま」しかないのです。当然のことながら、過去の行動は変えられません。
「最初の4分間」でやる気に火をつける
難しい本を読むのも同じです。英語の勉強も同じです。もう1ページたりとも活字に目をとおす気にはならないというときもあります。そういうときは
「5行だけ読んで寝よう」
と思って読み始めると、まず5行で終わることはありません。
これは、いったいどういうことなのでしょう。アメリカの心理学者ズーニンはこういっています。
「物事は最初の4分が決め手になる」
何をするにしても、初動の4分間でマインドセットができるというのです。ウエイト・トレーニングの運動でも原稿書きでも勉強でも、最初の4分間をうまく乗り切ることができたら、あとはスムーズに進んでしまうというわけです。イヤがる自分を、
「ちょっとだけやって終わりにしよう」
とだまして、とにかく動かしてしまいます。そして、最初の4分間を乗り切ってしまえばいいのです。
松下幸之助さんのことば
モノを失えば、小さく失う。
信用を失えば、大きく失う。
勇気を失えば、すべてを失う。
あきらめそうになったときは、ぜひ手帳を読み返してみてください。そこに書かれた綿密な計画を見直せば、目標達成へのやる気がよみがえってくるはずです。