毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

幸せの鍵は女性性/男性性のバランス☆☆☆

4198622434オレンジレッスン。
―あなたはどんどん幸せに成功する!

犬飼 ターボ
徳間書店 2006-10

価格 ¥ 1,260

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先日紹介した成功小説「チャンス」の著者、犬飼ターボさんの本。「チャンス」がとても面白かったので、期待して読んだが、期待を裏切らない内容だった。

今回の主人公はシングルマザーのクミ。八方塞がりでお先真っ暗な状態に追い込まれたある日、招待状がポストに届く。それは、家を持たない成功者・ヒロの「オレンジレッスン」への招待状だった――。

そんな無茶な、という設定から始まる小説だが、あとがきを読んで驚いたのは、モデルになった実際の女性がいらっしゃった、ということ。その後の展開は事実とは違うと思うが、クミがどんどん逆境を乗り越えて成功へ近づいていくストーリーは痛快だ。また、成功小説の女性主人公は珍しいので、特に女性は身近にこの本の世界に入って行きやすいと思う。

ストーリーも手に汗握る展開で面白く読めるが、もちろん成功のためのレッスンも内容が濃い。今回は、実際に犬飼さんが開いているセミナーの内容に準ずるレッスンなので、興味があればセミナー(ハピサクレッスン)に参加してもっと深く学ぶことができる。
私自身も、今は6ヶ月セミナーに参加中なのでこれ以上あれこれ手はつけられないが、面白そうだな、DVD買おうかな、とかなり興味を持った。


中でも他ではあまり見ない面白い視点だと感じたのがマーズ(男性エネルギー)とヴィーナス(女性エネルギー)の話。両方をバランスよく持っていることが幸せな成功の秘訣だが、通常はどちらかを否定していることが多い。そうすると裏の面が出てきてしまうそうだが、それを冷たく攻撃的で、自分の内面を切り離している「がまん」(ヴィーナスを否定)と、人に頼りがちで自信がなく、自己犠牲的になりやすい「くっつき」(マーズを否定)と呼んでいる。

バランスが取れていない人の例がそれぞれ挙げられているのだが、確かに魅力を感じない人のイメージと重なっている。ヒーリングの世界ではよく「女性性」「男性性」という言葉が出てくるが、成功法則について書かれた本にこんなことが出てくるとは意外で驚いた。また、インナーチャイルドと思われる「グレ子」*1に関するレッスンもあり、やはり幸せに成功するためには精神的な面が大切なのだ、と改めて感じた。

もうひとつの大きな発見は、「自分の求める成功」は何なのかをよく知り、それを目指すということだ。オレンジレッスンを開いているヒロは、世界中を旅するのが好きなので家を持っていない。ふつう成功者といえば豪邸に住んでいるものというイメージがあるが、人から成功者と思われることよりも「自分が成功したらこうなりたい、こんなことをしたい」という気持ちをよく理解して優先し、それを実現しているといえる。そのヒロにならって自分らしい成功を目指したクミのゴールは、他の人から見たらあまり成功には見えないかもしれないが、クミ自身はとても満足していた。この本を読んで、自分が幸せと思うもの、こうなったら成功だと思うものが何なのか再確認したくなった。


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

自信がある人とない人の違い

自信のある人は、自分の成し遂げたことをひとつひとつ確認しているの。成功体験をちゃんと数えて自分を褒めるのよ。

成功を加速させるテクニック“SAM”

それは“サポート”してもらうこと、“アドバイス”を受けること、そして“モデリング”をすることです。このSAMを使うと成功スピードが数倍になります。

自信のある自分になる

もし成功したければ、これからは、自分が自分を育てるんですよ。自信がない自分のままでいるか、それとも自信がある自分になるかはあなたが決めるのです。
あなたが自分の中の自信を育てたかったら、やったことを褒めてあげて、それから、できてもできなくても『よくがんばったね』とねぎらう。『そんなことできてすごいね』と尊敬の気持ちを伝えるようにすればいい。

人は失敗と同じくらい成功を恐れている

なぜなら、新しい道に挑戦して成功すると、もっと新しい挑戦をすることになるからです。新しい道でこれからも生きていくには成長が求められます。でも、自分を責めていれば成長しなくてもいいわけです。少なくともそのために古い自分をやめて、新しい自分に変わることはしなくてもいいんです。古いあなたからしたら新しいあなたに主役の座を取られたくありません。つまり、新しい挑戦をすることを恐れるのは、“古いあなた”が抵抗しているからなんです。

がまんとくっつき

マーズとヴィーナスのどちらか一方を否定していると裏の面が出てしまいます。
ヴィーナスを否定しているとマーズの裏面が出てしまうし、マーズを否定しているとヴィーナスの裏面が出てしまいます。
マーズの裏面を“がまん”といいます。“がまん”の状態では冷たく攻撃的で競争的になってしまいます。自分の内側と切り離されているんですね。
ヴィーナスの裏面を“くっつき”と呼びます。“くっつき”では『与えてくれない』と言って犠牲者になる、受け身になりすぎてしまう、自己否定的になってしまいます。

自分の価値を証明する理由

いくら高収入やステイタスや財産や偉大な功績を達成しても、それは自分の価値を証明するためのものなので、永遠に幸せを感じることはできないでしょう。もともと自分で価値を認めているなら、それを証明しようなんて考えません。だから、価値を証明すればするほどむしろ自分を苦しめることになります。

問題に出会った時は

問題に出会ったら、『学ばせてもらってありがとうございます』って先に感謝しちゃうんです。そうすると学んだあとのマインドになるから。

*1:認めてもらえないためにグレてしまった自分のことです