毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

よくばりすぎない生き方☆☆☆☆

ビジネスブックマラソン」で紹介されていたので読んでみた。
著者は世界的な人気ブログ“Zen Habits”を持つカリスマブロガーだ。自分の生活がストレスでままならないことにうんざりして、2年前に「人生をシンプルにしよう」と決意したそうだ。それから少しずつ自分の生活を改善し、タバコをやめて20キロ減量、健康的な食習慣を身につけ、今ではマラソントライアスロンもこなすという。仕事も順調で借金を返し、ベストセラーも出している。
どうやってそんな風になれたのか、誰もが興味を持つと思う。この本にはそのやり方が書いてある。
ただし、目新しいことはそれほどない。大したことないや、と1回読んで放り出す人も多いかもしれない。だが、この本の素晴らしいところは方法論ではなく、心の持ちようにあると思う。


くり返し「本質」という言葉が出てくる。つまり、本当に自分の心はそれを求めているのか?ということを判断基準にしているのだ。「ショートリスト」という、自分が本当にやりたいこと、時間を割きたいことをリストにしておいて、それを見ながら邪魔をする提案にノーという方法も紹介されている。

もうひとつの大きな柱は「シンプルタスク」だ。一度にあれもこれも、と忙しい現代人はつい手を出してしまうが、著者はこの方法が成功したのは徹底的に「シンプルタスク」にこだわったからだという。よくばりすぎは失敗のもとなのだ。耳が痛かった。

全体を通してこの本にあるのは、やり方を教えてくれるのではなく、「こういうやり方がありますよ」と提示してくれるが、ベストの方法は自分で試行錯誤して決めるというポリシーだ。
たとえば、「メールチェックは1日に2回だけにする」という目標があるが、これはあくまで目安だ。1回ですむ人もいれば、もっと多くしなければ仕事にならない人もいるからだ。なので、提案と著者自身のやり方は示されるが、あくまで自分にとってのベストは自分で探さなければならない。その辺が、「手取り足取り教えてほしい」「全部お任せが楽でいい」という人にはもの足りないかもしれない。

私にはとても心に染みる内容だった。特に「シングルタスク」。毎月あれもこれもと列挙してはほとんど成果が上がらない状態をくり返していたので、目からウロコが落ちた。
著者は何かを習慣にするには30日必要だと考えていて*1、1ヶ月でひとつ身につけることを推奨している。1ヶ月にたったひとつでも、きちんと身につけばこんなにたくさんのことができるようになるのだ。


以下は何からやっていいかわからない人向けの「12の基本習慣」だが、毎月ひとつずつやれば1年にこれだけのことができるようになるというのは驚きだ。

  1. 毎朝3つ、その日の最も重要なタスク(MIT)を決める。
  2. シングルタスクを徹底する。あれこれ切り替えない。
  3. “受信トレイ”を空にする。
  4. Eメールのチェックは1日に2回だけにする。
  5. 毎日5〜10分エクササイズする。
  6. インターネットの接続を切って仕事する。
  7. 毎朝のルーチンをこなす。
  8. 野菜とフルーツを毎朝たくさん食べる。
  9. デスク周りを整理整頓する。
  10. ショート・リストにない頼まれごとに「ノー」と言う。 
  11. 1日15分、家の中を片付ける。
  12. 「Eメールの返事は5文まで」を守る。

――これだけできるようになれば、ずいぶん毎日のストレスが減るだろうと思う。一度にひとつのことをやるだけでこれが身につくなんて、夢のようだ。


今まで何てバカみたいなことをやっていたんだろう、と反省した。来月からはもちろん月の目標もシングルタスクに変えることにした。
また、目標を決めて宣言し、できたかどうか毎日報告するとよい、ブログに書くのもOK、とあったので、新たにプロジェクトを作って報告する予定です。

*1:人によっては21日間という場合もあります