この本を好きな土井さんが評価されているのならよさそうだ、と思って読んでみた。
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著者の篠塚孝哉さんは、もともと営業で遠方のお客さまを担当。移動が長いために1日の仕事時間が長くなり、なかなか帰れず自分の時間が取れないことが悩みだったそうだ。
ところが、ある日「仕事にかける時間と結果は比例していない」ことに気づく。結果を出している人ほど実は仕事が速い!
ここから著者の試行錯誤が始まり、それが評価されて社内の残業短縮プロジェクトに抜擢、現在は独立して仕事の効率化などを中心にさまざまな活動をされているようだ。
土井さんが書かれているように、具体的な方法が多数紹介されている。ツールは日々改良されるので、その分この本が“使える”期間は短いかもしれない。しかし、今のこの状況を何とかしたい、という悩みにはとても心強い。
基本的なノウハウも含めて紹介されているので、整理の初歩から知りたい人向け。ただ、いろいろ読んだことがある人でも、自分はできているかチェックできるし、古典的なやり方でも今のツールを使う方法を知ることができる。
おそらく、著者は「もともと整理が得意な人」ではないと思うので、その分ハードルが低くて誰でも取り組みやすいものが多いと感じた。
個人的には、あまり使いこなせていないRSSリーダーの管理方法や、メールフォルダの分け方などが参考になった。
新しいものをいろいろ試してみたい人に特にいい本だと思う。ピンと来た人は旬のうちにぜひ。
私のアクション:RSSリーダーを整理する
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読書日記:『「仕組み」整理術』
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
※注:内容をまとめたため、表現が実際の文章とかなり変わっています
「整理すること」自体が目的にならないためには(P23)
整理することの最大の目的は、より早くタスクを完了し、仕事のパフォーマンスを高めること。
(中略)
「自分は今何のために整理しているのか?」を常に考えることで、整理そのものが目的化することを避けられる。
分類する時は5つ以下に(P33)
6つ以上に分類してしまうと、必要なものを取り出す時はもちろん、しまう時にも時間がかかる。…5つ以下で分類するというルールを作って管理することが大切。
PCフォルダは1階層に5つ以内、3段階で管理(P61)
「オールドファイルフォルダ」を作る(P62)
各フォルダ内にひとつ、「オールドファイルフォルダ」を作っておくと、古くなって使わないが何となく捨てづらいフォルダやファイルを入れておける。すぐ削除できる人には不要だが、捨てるかどうか迷う時間を節約することができる。
メールの仕分けフォルダは4つに分ける(P91)
作業発生の有無と、保存が必要か不要かの4つに分ければよい。
仕事は中途半端のまま切り上げる(P146)
※80:20の法則
80%の成果に到達するための時間は、仕事全体の20%。残りの80%の時間をかけても、あとは20%しか成果は上がらないという法則。
仕事ができる多くの人は…与えられた時間の20%を使って、80%の成果に到達したら、その仕事をいったん切り上げて次の仕事に取りかかる。…そのため、仕事ができる人たちは、5倍以上の仕事をこなせる。
「スキマ時間」を活用する(P160)
私は、スキマ時間を「気が抜けている時間」と定義している。
(中略)
意識して何かを行うようにすれば、その時間は「スキマ時間」から「業務時間」に変わる。
(中略)
スキマが生まれる状態と時間をリストアップする。
ふだんあなたが勤務時間中に「ぼーっ」としやすい時間帯を思い起こして書き出し、そこにどれくらいの時間が取られているのか計算する。
*1:『20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ』でも、おすすめオーディオブック5冊の中にありました