毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

稲葉選手、人気の秘密がわかります☆☆☆

先日2000本安打を達成した、北海道日本ハムファイターズの稲葉選手の本。家族が借りてきたので読んでみたが、さらっと読めるのに付せんをたくさん貼りたくなる本だった。



稲葉と言えば「さわやか」というイメージがすっかり定着しているが*1、この本もいい人オーラ全開だ。読みながら何度も「いい人よね〜」としみじみつぶやいてしまった。

体はそれほど大きい方ではない。ものすごい武器があるわけでもない。それでも結果を出し続けている稲葉選手の秘密が読めばわかる。
野球への取り組み方や考え方、練習方法やコンディショニングなど、納得できることがたくさんあった。


もちろん、ここには監督批判などかけらもない。題名でもわかるとおり、ファイターズに移籍してからの話が中心なのだが、ヤクルト時代、野村監督の教えが生きていることも随所に感じられる。目立たないが静かに必要なことは吸収し、きちんと自分のものにできる人なのだ、と感じた。

中でも私が興味を持ったのは、試合で感じたことを毎日ノートに書いているエピソードと、古田さんの“3割打つ秘訣”。どちらも奥が深かった。この教えが2000本安打につながったと言ってもいいと思う。野球の話だが、一般の人にとっても役に立つ教えだと思う。興味のある方は下のメモをご覧ください。

新書ではあるが、野球論のようなテーマがあるというよりは、等身大の稲葉選手を知るファンブックに近い。人気の秘密を知りたい人にはおすすめです。さわやかな人を目指す人にもヒントになるかも。
私のアクション:こまめにノートを書く
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

対戦データをノートに書き留める(P26)

練習の積み重ねが体をつくり、技術を磨くことになるように、データも積み重なれば自分の大きな財産となります。
(中略)
ノートに書き留めたのは相手ピッチャーの球種や球筋、キャッチャーの配球などです。ピッチャーの球種は事前のデータでわかっても、どの球種がどんな球筋なのかは、自分が打席に立って体験しなければわかりません。
スライダーはどんな曲がり方をするか。フォークボールの落差はどれくらいか。ストレートはどんな回転なのか。ピッチャーの数だけボールの変化のしかたもあるわけですから、それを頭にインプットしなければいけません。
ピッチャーやキャッチャーの性格、自分のバッティングの状態や修正点、さらに練習法についても感じたことがあれば、その場でノートに書きました。

20代の頃、徹底的に練習し、体を鍛えた貯金(P98)

ヤクルト時代は毎日、ヘトヘトになるまで練習していました。シーズン中であっても全体練習の前に1〜2時間トレーニングし、試合後も必ず素振りをしました。ここまでしたのは先輩のアドバイスがあったからです。
「今はしんどくても、とにかく練習して体をつくれ。それが将来のお前を助けてくれるはずだから」
こう教えてくれたのは土橋勝征さんです。

サプリメントより、しっかり食べることを大事に(P99)

僕もサプリメントを飲みますが、それは移動が続き、疲労を感じたような時にプロテインを飲む程度。しっかりバランスよく食べて、充分な睡眠をとる。これが僕のコンディショニングの基本です。

古田敦也さんの「3割打つ秘訣」(P101)

「超一流のピッチャーからはそう簡単にヒットを打てるものじゃない。打てるに越したことはないけど、現実には1試合に何本も打つのは難しい。3割を打つために大事なのは、自分のチームがセーフティリードをしている場面で、相手チームのピッチャーが2番手、3番手に交代した時だ。とにかく、ここで必死になって打て。そうやってヒットを稼いで貯金を作れば、3割は見えてくる」

自分を知らなければ生き残れない(P103)

野村監督の教えに「相手を知る前に己を知れ」という言葉があります。バッターで置き換えれば、試合に出る以前に自分がどんなバッターかを知り、その上で練習しろということです。

スランプに対する考え方(P118)

※野球教室で質問に答えて
「あのね、スランプという状態はイチロー選手のように超一流選手がなるものなんだよ。僕もそうだけど、君もまだ超一流じゃないでしょ?でも、超一流じゃないってことは、これからまだまだ成長していけるってことなんだから。成長の過程で打てなくなることなんて何度でも体験する。つまり、今、打てないなんてことは当たり前だというくらいに考えていいんだよ」

*1:この本の中でも自分では理由がわからない、と謙遜されていますが