毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

起業家精神の作り方☆☆☆☆☆

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
ティナ・シーリグ
阪急コミュニケーションズ(2010/3/10)
¥1,470
ビジネスブックマラソンで紹介されていて興味を持ち、図書館でかなり待ってようやく読めた本。
長く待っただけの価値のある、素晴らしい本だった。
タイトルから若い人向けの本かな、という印象を受けるが、年齢に関係なく学べることが多い。
ビジネスブックマラソンの紹介記事はこちら

この本は、著者が息子さんの20歳の誕生日に渡せるように、と書かれたものだ。
ご自身が実家を出た時、社会に出た時に知っていればよかった、と思うことをまとめてある。


著者は大学で学生たちに起業家精神を身につけるための講座を担当している。授業で実際に行っているさまざまな課題がこの本の中でも体験できるようになっていて、それがとても斬新。

ものの見方、発想法、切り口などこんな風に考えるのか、という新鮮な驚きがたくさんあった。
また、失敗から何を学ぶのか、キャリアをどう自分のやりたいことに近づけるかの2点は特に印象に残った。
私も20歳の時にこの本を読みたかった。


あなたが今若ければ、ぜひ読んでほしい本。
残念ながらもう20歳じゃなくても、学べること、今から活かせることがたくさんある。
人生の扉を大きく開いてくれる(かもしれない)本。買って手元に置いておきます。
続編『未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II』も先月出たので、こちらもぜひ読みたい。
私のアクション:「失敗レジュメ」を作る
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

起業家とは(P17)

チャンスになりそうな問題をたえず探していて、限られた資源を有効に使う独創的な方法を見出し、問題を解決し、目標を達成する人を指します。

小さな目標を決めるよりも、大きな目標を掲げた方が楽なことが多い(P47)

小さな目標の場合、達成する方法は限られています。それをはみ出るとうまくいきません。これに対して、大きな目標であれば、時間や労力をかけるし、達成する方法も多いからです。

失敗というレンズを通して自分の経験を見ることによって、自分が犯してきた過ちを受け入れられるようになる(P88)

リスクは5種類に分けられる(P114)

身体的リスク、社会的リスク、感情のリスク、金銭的リスク、知的リスク

自分のリスク・プロファイルを描いてみる(P115)

ほんの少し考えるだけで、自分がどのタイプのリスクを取ろうとするかがわかります。

他人から学ぶことで、失敗の確率を大幅に下げられる(P117)

自分ひとりで何もかも見極める必要はありません。最善の選択をするには…身の回りで得られるデータはすべて集めるべきです。そして、先人の知恵に学ぶことです。何か選択する時に必要なのは、身の回りに、数千といわずとも数百のお手本を探すことだと言えるでしょう。

あなた自身が失敗者なのではない(P118)

リスクを取ってうまく行かなかったとしても、あなた自身が失敗者なのではない、ということも覚えておいてください。失敗は外的なものです。

ジェフ・ホーキンスのことば(P118)

ジェフ・ホーキンス氏についてはこちらを参照Wikipedia
「自分は、自分の会社と一体ではないし、製品と一体でもない。往々にして同一視しがちだが、失敗したからといって自分が失敗したわけではない。…会社や製品は失敗することがあっても、自分が失敗者なのではない」

キャリア・プランニングは海外旅行に似ている(P129)

どれほど綿密な計画を立てて、日程や泊まる場所を決めても、予定になかったことが一番面白いものです。…旅で記憶に残るのは、最初の予定にはなかった出来事のはずです。途中で目の前に飛び込んできて、驚きをもたらす予想外の出来事なのです。

共に働く人の質が最適になるようにキャリアを考えなさい(P132)

そうすれば、巡ってくる機会の質が上がる…自分が生活し、働いている場所の生態系によって、どんなタイプの機会が巡ってくるかが大きく左右されるのです。

自分の生活やキャリアは頻繁に点検することが大切(P133)

こうした自己評価によって、卓越するには新しい環境に移るべきだという事実を受け入れられるようになります。…自分が置かれた状況を頻繁に点検し、問題を解消する方法を探していけば、物事がうまく回る可能性は高くなります。問題が大きくなり過ぎて、手に負えなくなるまでじっとしているのではなく、日々の生活の中で頻繁にぶつかる問題は、芽が小さいうちに摘んでおく方がいいのです。それは、注意力を磨き、本当に変えるべきものは何かを見極める時、初めて可能になります。

キャリアを築く上で一番大切なこと(P137)

仕事だとは思わずに取り組める役割を、社会の中に見つけることだと思います。スキルと情熱と市場が重なる場所を見極められた時、その役割は見つかります。…ぴたりとはまる役割を見つけるには、実験を繰り返し、多くの選択肢を試し、周りから明に暗に受け取っているメッセージを検証し、正しくないと思えば突っぱねることが必要です。

著者の父のことば(P141)

「努力すればするほど、運はついてくる」

判断の難しい状況に対処する時の考え方(P167)

判断に迷った時は、将来そのことをどう話したいのかを考えるとよい。将来、胸を張って話せるように。

3つの優先課題だけに専念する(P183)

アメリ海兵隊をはじめ軍隊では、一般原則として「3つのルール」を活用している。…大多数の人間が遂行できるのは、一度に3つまでであることを発見した。
(中略)
3つの優先課題だけに専念すると…「orの抑圧」(あれかこれかの選択を迫られる事態)は避けられます。

著者の父が語る「一番大切な教え」(P212)

「自分に対しては真面目すぎず、他人に対しては厳しすぎないこと」

人生に起きることのほとんど、特に失敗は、その時の自分が思っているほど大したことではない(P212)