毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

古典の楽しみ再確認☆☆☆

ドナルド・キーンさんの本を読もうと思ったきっかけも「サワコの朝」だった。日本に帰化されたそうで、そのことなどを中心に流暢な日本語で話されるのを聞き、どんな本を書かれているのか読んでみたくなったのだ。
番組で見たのと同じような、深く日本を愛する気持ちのあふれる本だった。


たくさんある著書の中から、比較的読みやすそうな本を借りて読んだのだが、実はすべて講演がもとになっている。そのせいか、とても読みやすかった。
内容も、源氏物語、歌舞伎や能、俳句、近松など時代もジャンルもさまざまで、それなのに「広く浅く」ではなく、「広くて深い」のだ。


また、日本人以上に日本の心のわかる著者だが、やはり西洋の目はお持ちなので、日本人とは違う観点からの話が面白い。なぜ日本文学は偶数を嫌い奇数を尊ぶのかとか、「客観性のなさが特徴」とか、ギリシャ・ローマなどの古い演劇やヨーロッパ文学の流れと比較しながら展開する話は興味深く、ぐいぐい引き込まれた。博覧強記とはこのことだろう、というくらいさりげなくいろんな国や時代の文学に触れられている。知的好奇心をかき立てる1冊だ。

せっかく日本に生まれて、日本語で読めるのだから、もう少し日本の古典に親しんでもいいかな、と思えた。
次は源氏物語に関する本を読んでみよう。