毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「英語多読」のスタートラインがわかる☆☆☆

イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ
古川 昭夫/宮下 いづみ
小学館(2007/03/22)
¥ 2,100
※続編もあります:『続・イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ[社会・理科編](朗読CD付き)
先日読んだ『英語多読法』で紹介されていた本。
CDもついていて、とても充実した内容だった。


◆目次◆
はじめに
付属CDについて
Introduction
 日本で作られた学校英語ではなく「本物の英語」を学ぼう
物語を楽しみながらOxford Reading Treeを読んでみよう
 Stage 1 Six in a Bed
 Stage 1+ Headache
 Stage 2 A New Dog
 Stage 3 A Cat in the Tree
 Stage 4 The Secret Room
 Stage 5 The Magic Key
 Stage 6 The Laughing Princess
 Stage 7 The Motorway
For the Next Step
 多読と多聴で英語力を伸ばそう
全文訳
おわりに

英語多読法とは、ネイティブの子ども向け、または英語学習者向けの教材や本をたくさん読むことによって総合的に英語力を培う方法だ。

中学1年生以下で、英語を学ぶのが初めてなら、多読も最初からスタートできるが、ある程度英語を学んだ人なら、自分のレベルに合ったところから読み始めたい。
自分はどこからスタートすればいいのか知りたい、その願いを叶えてくれるのがこの本だ。

ステージ1からステージ7まで、ひとつずつ話が載っているので、その理解度で自分のレベルがわかる。
判断の目安は「ステージ6」と「ステージ7」がスラスラ読めるか。私は6は楽に読めたが、7はちょっと余裕がない感じだった。「7までスラスラ」にしていいものかどうか、ちょっと迷うレベルだった。

CDもついているので、読むのとは別に耳で聞いて理解できるかも確認できる*1


イギリスでは検定教科書制度がないのでいろんな本が教科書として使われているそうだが、このシリーズも教科書として人気なのだという。確かに、子どもの好きそうなイラストや引き込まれるストーリーで楽しめる。多読は子ども向けの本を大量に読まなければならないので*2、それもやや心配だったのだが、これなら読めそうだ。

それぞれの話の後ろには日本語の解説が載っていて、自然に英語の仕組みやルールがわかるようになっている。巻末には全文訳も載っていて至れり尽くせり。
多読用の本は日本語解説付きとなしがあるが、実際に体験してみてこれなら日本語解説がある方が身につくと実感できた。


イントロダクションにとても印象的なことが書いてあった。

英語が得意な人の中には、いくらなんでも、イギリスの小学校低学年の教科書はやさしすぎるのではないか、と思われる方も多いでしょう。しかし、英検1級や、TOEIC900点以上といった上級者でも、日本語に訳さずに、すらすらと本を読むという訓練を受けていない人がほとんどです。
(中略)
実際、英検1級や、TOEIC900点以上といった上級者の人が何人も「Oxford Reading Tree*3を読んで、自分の英語のひび割れが埋まったように感じた」という感想を述べています(P14)。

確かに、何とか理解できても反射的に読めないのでどうしてもスピードが遅い。日常生活で使う言い回しや単語がわからないと、思わず気持ちも暗くなる。
ところが、多読を続けると、そんな悩みも消えるらしい。例えば「ダヴィンチ・コード」レベルの本が原書でスイスイ読めるようになるのだそうだ。
どうにも不安定な自分の英語力が、多読でしっかりした土台ができる=“ひび割れが埋まる”のなら、とても魅力的だ。

私のように多読はやってみたいけど踏ん切りがつかない、という方はぜひこの本で体験してみてください。
私のアクション:『英語多読完全ブックガイド[改訂第4版]』も読んで、さらに情報収集する

関連記事
読書日記:『英語多読法』


※この本のメモはありません

*1:私が聞いた限り、イギリス英語にしてはマイルドな発音でした

*2:レベルが上がるにつれてノンフィクションなど、選択肢も広がります

*3:この本に掲載されているシリーズ