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自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

[読書日記]パン屋ではおにぎりを売れ ☆☆☆☆ 

パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法

パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法

  • 作者:柿内尚文
  • 発売日: 2020/06/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

家族が借りてきた本。
サブタイトルは「地味だけど一生役立つ『伝える技術』」です。

アイデアを形にする方法がテーマの本はたくさんありますが、得るものの多い1冊でした。


  • ポイント1 考える=「広げる」+「深める」
  • ポイント2 「考える」と「思う」はまったくの別物
  • ポイント3 「思考貯金」しよう



◆本の目次◆
はじめに
この本のトリセツ

第1章 「考える」について最初に知っておいてほしい3つのこと
第2章 「考える技術」で未来は変えられる
第3章 「考える技術」を思い通りに使いこなす
第4章 頭の中をクリアにする「思考ノート」のつくり方
第5章 考える技術がさらに上がる習慣
おわりに

こんな本です

著者はベストセラー連発の編集者。
といっても、はじめからベストセラーを出していたわけではないそう。
ご自分では「地頭がいい方ではない」と書かれています。

そんな著者が、どんな風に考えてきたのか、結果を出すために編み出した方法を、惜しみなく教えてくれる本。

ポイント1 考える=「広げる」+「深める」

まず、「考えるとは何か」という定義から。
ここがちゃんと理解できていないと、間違った方向に進んでしまいます。

「考えるとは『広げること』と『深めること』である」(P30)

「広げる」とは、可能性を考えていくことです。いままで存在しなかったものを生みだしたり、新しい価値をつくっていくことでもあります。
「深める」とは、本質的価値を考えていくことです。「そもそも」を考えることでもあります(P32)。

「考える」だけではよくわからないことも、広げたり深めたりすればいいんだ、という解釈なら、具体的に行動しやすくなりますよね。


「考える」例として、「ほぼ日手帳」が挙げられています。
■「深める」→そもそも手帳とは何か?
ほぼ日の人たちは、手帳とは「LIFEのBOOK」である、と定義しました。
手帳とは単にスケジュールを書くものではなく、いろんなことを記録して残したり、絵を描いたり、貼ったりもします。

「LIFEのBOOK」という「本質的価値」を見出した結果、今のほぼ日手帳の自由に書き込んだり貼り付けたり、絵を描いたりできる形になりました。


■「広げる」→手帳の可能性を広げるには?
手帳カバーをコラボして作ったり、使っている人の事例を紹介したり、イベントを開いたり、とさまざまなことに取り組んでいます。

これはあくまでひとつの例ですが、こんな風に考えるとわかりやすい。

ポイント2 「考える」と「思う」はまったくの別物

「考える」と「思う」は違う。「考える」と「知っている」も違う(P39)。

「考えてる」と思っていても、実は「思っている」だけ、という人が多いと著者は書いています。

思っているだけでは、答は出ない。
ブルース・リーとは逆ですが、ここではfeelではなくthinkが必要です。


もうひとつ、調べることが考えると思っている人も多いですが、それも間違い。

インプットはあくまで「考えて答えを見つけるための材料」です。調べること、まとめることはゴールではない(P38)

まず材料を用意して、そこから考えるがスタートするのです。


あなたのイメージする「考える」は、本当に「考える」だったでしょぅか。
まずはそこから変えていくとよさそうです。

ポイント3 「思考貯金」しよう

ノート好きの私が飛びついたのは、「思考ノートをつくる」というところ。

  1. ノートは方眼か無地のものを選ぶ。1テーマを1ページで書く
  2. ゴール(目的)をノートの真ん中に書く
  3. 現状の課題をノートのまわりに思いつくままに書く
  4. 第3章で紹介した「考える技術」を使い、課題の整理、課題を「考える」ことを実践していく
  5. 書き出したことの中で関連性があるものを線で結びつける。そこから気づいたこともどんどん書き込んでいく
  6. 特に重要と思うものにマーカーを引く(P205)

ノートに書くときのポイントは、まずは1枚にまとめてみること(P207)。

1枚にまとめると見える化され、優先度もはっきりするそうです。
もし1枚にまとまらない時は、絞りきれていないことが多い。「優先度の低いものをバッサリ捨てる」のがポイントだとか。


著者はルーズリーフを使い、1ページ1テーマで書いているそう*1
このノートに書き込んだものが「思考貯金」です。

料理人が長年レシピを書き溜めたノートを自分の財産にしているように、スポーツ選手が自分の気づきをノートに書き続けているように、あなたもノートで「思考貯金」をぜひ続けてみてください。3年後、5年後、10年後、あなたの大きな財産になるはずです(P212)



まとめ

「考えを広げる方法」「考えを深める方法」がそれぞれ6つずつ紹介されています。
さらに、ノートの使ったアイデアの出し方、書き方もあるので、すぐに始められます。

さすがはベストセラーを多数出している編集者。
とても読みやすい本ですが、読んだだけではダメ。毎日のようにくり返すことで、少しずつ上達すると書かれています。


考えることが必要な、すべての人におすすめの本。
自分に合った、思考が生まれる場所「シンキングプレイス」を見つけて、「シコ練(思考の練習)」を始めましょう。

私のアクション:「ひとり反省会」をする
■レベル:守 


次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
book.yasuko659.com

*1:スケジュールもこのノートで管理しているそうなので、「何でも帳」的なものだと思います