毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

ホームページの効果について再検証☆☆

御社のホームページがダメな理由―98%は死んでいる

御社のホームページがダメな理由―98%は死んでいる

土井英司さんのビジネスブックマラソンで紹介されていた本。自分のサイトを作る予定なので、ヒントになるかと思って図書館で借りてみた。

著者は楽天市場に出店し、2年連続ショップ・オブ・ザ・イヤーを受賞した経歴の持ち主で、著書も多数出している経営コンサルタントだ。なので、この本のターゲットはほぼ「インターネットで商品を売りたい」人や企業だ。私のようにサービス業で、自分の業務内容を知ってもらうことが主な目的の人にはそれほど役に立たないように感じた。

ただし、「ホームページを持てば必ず売り上げが上がる」「検索ランキング上位になれば必ず儲かる」という常識はもう古いといった、びっくりするようなこともたくさん載っているので、自分の常識が今も通用するかどうかチェックするのには役に立つと思う。
たくさんの経験から出ている内容は確かに斬新で面白い。ホームページの常識が大きく変わったのは2002年、ブロードバンドが普及した時期なのだそうだ。それ以前はネットは一部の人しか使わないものだったので、この時期に事業を立ち上げて優良顧客を多数獲得した企業は今でも上手く行っているが、爆発的にホームページが増えてからはパイの奪い合いになっているのでたくさん広告費をかけられる、メンテナンスに人やお金をつぎ込める企業の方が有利になっているのだとか。つまり、ネット以外での商売と何ら変わらなくなったのだ。この辺の話は、神田昌典さんの著書に出てくる「S字カーブ理論」のおさらいとも言える。

この本では、その現状を踏まえてじゃあどうするのか、ということを教えてくれる。と言っても、割り切ってホームページ運営をやめるとか縮小するといった方向もあるのだ。ネット=パラダイスではないよ、という戒めになる本だと思う。

ただ、ご自身の経験から書かれているからしょうがないのかもしれないが、「楽天が一番」とまるで回し者のように褒めたたえているのがちょっと気になった。個人的にはあまり楽天で買いものしたいと思わないので。一度何かひとつ買っただけでメルマガも山のように登録されてしまうので、なるべく違うところで注文しているくらいだ*1

これからサイトを作りたい人よりも、作ってはみたもののちっとも役に立ったないよ、という人が読むといい本だと思う。といっても、以前紹介した飯野さんの本とどちらを勧めるか、と言われれば私は飯野さんの本派。
興味のある人はまず図書館でどうぞ。

*1:私が変わり者なのかもしれないが、ネット通販はかなり利用している方だと思う