毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

暗記の大革命?☆☆☆

48061325001分間英単語1600
石井 貴士
中経出版
2008-12-25
価格 ¥ 1,365

by G-Tools
英語学習法は実にさまざまなものがあり、好みや相性が大きい。なので、必ずしもすべての人に合うわけではないかもしれないが、理論としては非常に面白く、新鮮に感じたのでご紹介。


著者は大学受験の時、予備校で聞いた暗記法を元にアレンジして編み出したこの方法で全国模試1位、3ヶ月で偏差値を30台から70以上に上げた経験を持つ。その実績に裏打ちされており、内容も非常に吟味、工夫されている。

この本は例文なし、1語に1訳という実にシンプルな構成になっていて、60語ずつのグループに分けてある。簡単にいえばこれをくり返し読んで暗記する、というやり方だ。書くのではなくくり返し読むということと、脳に定着しやすい色を使ってあること、しっかり覚えなくてもくり返すうちに自然に覚えるという考え方がこの方法のポイントだと思う。最低でも60回×2パターン、それ以降は毎日2〜4回くり返すことになっている。

私が特になるほど、と思ったのはどの単語を暗記するか、というレベルの選定だ。「覚えている」といっても、反射的に意味がわかるものから、見たことはある程度のものまでレベルはいろいろある。さらに、見たことも聞いたこともない単語というものも試験には当然出てくる。
この時、普通は「見たことも聞いたこともない」単語から覚えようとするが、テストで点を取るためにはこれは間違いで、うろ覚えの単語を反射的に意味がわかるレベルに近づける方が効果的なのだという。そのために編み出されたのがこの方法だ。

本を買って1600語ひと通りチェックしてみた。まだ何回もやっていないので断言はできないが、くり返せばかなり効果が出るように感じた。


ただ、アマゾンのレビューを見たところ、面白いくらい評価がバラバラだった。
私は仕事柄、原書を読むのにやはり単語力は必要だと思ってこの本を買ったので、大学受験が目的の人とは評価が少し違うかもしれない。私自身は「受験の時に単語集でやったはずだけどうろ覚え」という単語がたくさん出てきたので、これをくり返せば力がつきそうに感じた。ただ、単語の勉強をこの本だけですませるには無理があるかもしれないし、実際の文でどう使われるのかも見ないと使いこなせるようにはならないと思う。

なので、どちらかと言えば大学受験で覚えた単語を定着させたいとか、資格試験のために効率よく覚えたいという復習やサブで使う方がいいかもしれない。
人を選ぶ本かもしれませんが、合う人にはとても効果的なツールになると思うので、興味のある方はぜひ手にとって見てください。60語1セットを2分、速くなったら1分、さらにそれ以下でチェックするので、細切れ時間にも効率よく暗記ができます。