毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

“西洋のものの考え方”を知る☆☆

鎌田浩毅さんの本でお勧め入門書として紹介されていた本。一般常識として押さえておきたいと思い、読んでみた。


ジュニア新書だから読みやすいだろう、と思ったら甘かった。ものすごく噛みごたえのある本だった。思わず「難読本」扱いで読んでしまった。哲学は好きなはずなのに、おかしいな。

といっても、全体の流れをつかむには最適な本だと思う。世界史の教科書に名前と「○○論」のような単語が出てくるだけで、学生時代は機械的に暗記した哲学者・研究家たちがずらりと登場する。そのひとりひとりがどんな時代に、何から影響を受け、どう考えたのかが簡潔にまとめられている。流れを一度に眺めると壮観で、ただの人名とただの単語でしかなかったものが、より親しみを持って感じられるようになった。


また、ヨーロッパの思想を考える上で外せない土台も教えてくれる。それはふたつあり、「ギリシアの思想」と「ヘブライの信仰」だそうだ。全編を通してこのふたつの土台の上で話が進むので、とてもわかりやすい。信者以外の日本人にはピンと来ないキリスト教ユダヤ教の考え方もくわしく説明されていたのでわかりやすかった。

グローバル化には相手の文化の理解が欠かせないが、こういう本を読んでおけば、文化の摩擦が少しでも減るかもしれない。


むずかしい哲学書を手にする前に、ぜひどうぞ。