毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

人生が「あと5年」だとしたら☆☆☆

「とりあえず、5年」の生き方
諸富祥彦
実務教育出版(2010/11/26)
¥1,470
著者・諸富祥彦さんは心理カウンセラー。日々クライアントと向き合う打ちに人生の流れは5年周期で移り変わっていくことに気づき、5年先までイメージする方法がもっとも悔いのない人生を送れるのでは、と編み出した方法が「逆算式人生5カ年計画法」。それについてくわしく説明されていて、実際に取り組めるのがこの本だ。


以前あるセミナーで聞いたところによると、人には「人生の最終ゴールを決め、それについて詳細な計画を立てて行動する」のが合うタイプと、「あまり遠い将来のことは考えず、当面の目標を立てて実行する」のが合うタイプの2種類がいるそうだ。前者で有名なのがワタミの渡邉美樹さんやソフトバンク孫正義さんだろう。
ところが、実は私は後者のタイプで、何十年も先のことまで「○歳でこれをやる」と綿密な計画が立てられない。そういう、私のようなタイプに合うのがこの本のやり方だ。20年、30年先の自分が想像できなくても、5年先くらいならイメージしやすい*1

「5年後」に視点を置いて、そこから現在へと逆算式に、「仮に5年後に死んでも悔いが残らないように、いつ何をしていくか」 計画を立てて、2週間以内に具体的なアクションを起こして、実行していく方法です(P7)。

途中ふんだんにワークもあり、順に書いていくだけで計画が立てられるようになっている。また、“計画は変えるためにある”など全体にハードルが低く、取り組みやすそうだ。

先の計画を立てるのが苦手、やりたいことをついあと回しにしてしまう、という私のようなタイプの方はぜひ読んでみてください。
私のアクション:「やらないことリスト」を作る


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

「人生あと5年程度」のつもりで生きる(P4)

たとえ実際そうなったとしても、「やりたいことはひととおりした」「どうしても、これだけはしておきたいと思っていたことは大方した」と言えるような生き方を日々心がけて生きていくことが、もっとも安全で賢明な生き方なのではないか、と考えるようになってきました。

人生最大の保険は(P5)

死んだあとで遺族に支払われるお金などではなく、たとえ死が予定外に早く訪れたとしても後悔しないですむように、「この人生で本当にしたいこと、しておくべきことを前倒しして、確実にやっておくように」日々心がけて生きることなのではないかと考えるようになったのです。

したいかしたくないか自分でもよくわからないことは(P9)

しない、と決めましょう。そんなことのための無駄な時間は、あなたにはないのですから。だらだらと習慣化した無駄なことに時間を浪費しないように、「Not To Do」リスト(これはもうしない、と決めたことのリスト)を作りましょう。

やりたいことはすぐにやる(P29)

実際に、いい人生を送っている人は、「やりたいことはすぐに実現する習慣」が身についている人です。

「後悔しない生き方」をするための質問(P38)

本気で仕事をしてきましたか?
本気で恋をしてきましたか?
本気で家族と関わってきましたか?
本気で友情をはぐくんできましたか?
本気で趣味に取り組んできましたか?

あなたは毎日本気で生きていますか?

もう一度、この問いをじっくり考えてみてほしいと思います。
(中略)
たとえ答が出てこなくても、考え続けることが大きな第一歩となります。
そこから、後悔しない生き方が見えてくるのです。

お金を使ってでも「時間を作る」努力をする(P43)

ほしいと思った本は、目についた時に何も考えずすぱっと買って、あとで探す手間や時間をなくす。
余裕があったら、思い切って週末にホテルや旅館をとって読書に専念し、作品の世界にどっぷり浸って、「自分にとって極上の時間」を過ごすのもよいでしょう。
こうして「時間を大切に使う」感覚を身につけることで、「人生で一番大切なもの」=「取り返しのつかないもの」である時間の使い方がどんどん上手になっていきます。
この人生でもっとも価値あるものは「時間」である――なぜなら、それだけが、どうしても「取り返しのつかないもの」だから――この考えをぜひ、胸に刻んでいただきたい。「後悔しない生き方」づくりは、そこから始まるのです。

後悔しない人生のための5つのポイント(P63)

1.「いつかする」「そのうちする」と思っていたことを先延ばしにするのをやめて、「今、すぐ」先取りして行動に移すようにしましょう。
2.あなたの「大切な人と過ごす時間」を何よりも優先しましょう。「今のその人」と「今の自分」が一緒にいることができるチャンスは、二度と戻ってこないのです。
3.今日1日を「人生最後の日」と思って日々を生きましょう。
4.本当にしたいかどうか、わからないことは「しない」と決めましょう。
5.自分がこれからの5年でしたいこと、やりたいことにあれこれと思いをはせる「ひとり時間(妄想タイム)」を持ちましょう。

モデルを利用して成功習慣を身につける(P100)

あなたがラッキーだと思う人、こんな風になれたらとあこがれる人をお手本にするのが手っ取り早い方法です。

(その人に関する本を少なくとも3冊読んでみる)
何度もくり返し読み、心に響いた部分に線を引き、あるいは書き写してその人の口ぐせや表情、発想法、にいたるまで、真似したいところはどんなところでも真似してみましょう。
3冊くらい本を読めば、その人の価値観やものの考え方がつかめてきます。そして、何かあるたびに「この人ならどう考えて行動するだろう」と考えてみるのです。

デイヴィッド・リンチアメリカの映画監督)のことば(P104)

「犬が家の中にいる時の様子を思い浮かべてみるといい。犬は本当に楽しそうに見えるだろ。ボールを追いかけ回したり、何かをかじってみたりして、幸せそうだ。人間だってあんな風にあるはずなんだ。充分幸せであるべきなんだ」

後悔しないお金とのつきあい方(P153)

1.貯金額に上限を設ける
2.無目的に貯金をしない
3.「そのためにこそ、お金を使いたいこと」の優先順位を作る

ブリーフセラピー(心理学の新しい学派)のクライアントへのアドバイスより(P157)

――今うまくいっていることがあれば、できるだけそれをつづけなさい。
――今うまくいっていないことがあれば、できるだけそれはやめなさい。

計画は「変える」ためにある(P214)

「逆算式人生5カ年計画法」では、「一度立てた目標は捨てずにがんばれ」とは言いません。むしろ、「いったん立てた目標が無駄だとか、無理だとかわかった時には、こだわりなく目標を捨て去ることが大切」だと考えます。
(中略)
「逆算式人生5カ年計画法」は、自分を見つめ、自分自身と対話するためのツールです。自分にとって何が本当に大切なのか、何が本当にしておくべきことなのか、何をしておかないと悔いが残るのか、自問自答するためのきっかけを与えてくれる方法なのです。
大切なのはただひとつ、「心から満足した、悔いのない人生を生きていくこと」、それだけです。いったん立てた計画に振り回されて、かえって自分を見失ってしまうことのないように気をつけましょう。

計画はアバウトにしておく(P217)

本当に大切なことだけはどんと決めておき、あとは実行のタイミングも含めて小さなことにこだわりすぎず、柔軟に変更可能なアバウトな計画にしておくこと(後略)。

*1:いきなり5年先、がむずかしい人のために半年バージョンのワークもあります