毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

実は「本を書く」ための本☆☆

“知的生産力を鍛える!”というサブタイトルがついているが、後半はほとんど出版する本を書くためのノウハウだ。一般的な「知的生産力」とは少し違っているので、読む人を選ぶ本だと思う。
だが、いつかは本を書きたいと思っている人にはなかなか魅力的な内容になっている。

新鮮な発想を生み出す方法や読んでもらうための文章術も役に立ちそう。中でも一番インパクトがあったのが、他の本を買ってきてそこから構成をまねする方法だ。
このように著者が実際にやっていることが紹介されているので、本を書きたい人には価値ある1冊だと思う。こういうジャンルの本をいくつか読んだが、ここまで実践的なものはなかった。


出版をめぐる環境はこの数年で劇的に変化しており、この後も変化は続きそうだ。この本は2010年1月に出ているのでまだ内容は有効だと思うが、パソコンの機能に関する本のように、出版ノウハウに関しては賞味期限の短い本かもしれない。
興味の湧いた人はぜひお早めにどうぞ。
私のアクション:文章を書く時“読者”への思いやりを意識する
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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

発想は5つ目からがおもしろい(P81)

ビジネス書には「○○すべし」とか「○○が必要」というフレーズがよく出てきます。僕もやはり、よく使います。
たとえば、「発想はたくさん出そう」と言っても、「そんなのわかってるよ」と読者は感じてしまう。言いっぱなしでは説得力がありません。そこで、著者自らが考え、読者がうなるような具体例として提示する必要があります。
(中略)
解決方法はひとつではなく、まずたくさん出してみること。選択肢を複数出す。
(中略)
なぜかというと、3つくらいだとありきたりの方法しか出てこないからです。多くの人は何かひとついいアイデアを思いついたら、それに満足し、そこで考えるのをやめてしまいます。これではブレークスルーはあり得ない。5つ目くらいからは「ぶっ飛ぶ」発想をしないと出てこない。
そこでもう一踏ん張りひねり出す習慣が大切なのです。

オリジナリティのある文章を書くポイント(P120)

・ものごとを素直に感じる
・その時の、自分の感情の動きを観察する
・自分をさらけ出して表現する
・そのあとで、一歩引いて客観的に眺める

読みやすさ=読者への思いやり(P141)

結局、読みやすい文章、わかりやすい文章を書けるかどうかは、読者に対して愛情を持って書けるかどうか。読者への思いやりがあればあるほど、わかりやすい文章を書けます。

客観性を持たせる(P182)

文章は、ある事柄をもとに、自分の主張を語るものです。しかしそれだけでは売れる文章にはなりません。
…読者が「へえ、なるほど」と驚き納得するようにするためには、独りよがりの文章ではなく、客観性を持たせる必要があります。つまり、自分視点と他者視点を行ったり来たりさせながら、文章を磨いていく能力です。
これは、異なる意見を受け入れる受容力と、他人からどう思われるかを考える想像力が求められます。

「よいビジネス書」3つのポイント(P193)

1.読者の思考体系が変わり、読者を行動に駆り立てる本
…「いい本だね」という感想をもらっても、それが読者の行動を変革させていなければ、メッセージが伝わってないということです。
2.エンターテイメント性がある
そもそも本は生活必需品ではありません。そこに大切な時間とお金を費やしてもらうものですから、沈んだ気持ちになってしまうような本ではなく、やはりワクワク楽しくなる本でありたい。
(楽しい=充実感や高揚感、モチベーションといったプラスの感情を高める)
3.わかりやすい
「むずかしいことをやさしく書く」には、内容をよく理解し、自分の言葉に置き換え、表現を工夫し、専門用語に逃げずにていねいに解説してあげる心配りが必要です。

本のテーマを設定する時に意識するポイント(P196)

1.普遍的なテーマであること
2.時代の趨勢にマッチしていること
3.ニーズが大きく、読者層が厚いこと
4.自分に書く資格あること
5.伝えたい思いがあること
6.自分が読みたいテーマであること

本を書くことを通じて自分を成長させる(P203)

※著者が意識していること
・書けるテーマだけでなく、新しいチャレンジになる本を書きたい
・未来の自分が読んで、気持ちを引き締めることができる本を書きたい
・10年経っても恥ずかしくない本を書きたい
・二番煎じや過去に書いた本の焼き直しみたいな本は作りたくない

あらゆる仕事は問題解決業である(P207)

…本を書く時に大切なのは「読者のどういう問題を解決できるのか?」という著者なりの答を提示することだと考えています。
(中略)
「その本を読むと、読者は何が得られるのか?」
「その本のメリットをひとことで言うと、何か?」
を常に意識するようにするのです。