毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

滋味あふれる心の栄養☆☆☆☆

心眼力 -柔らかく燃えて生きる30の智恵- (CD付)
心眼力
posted with amazlet
野口 嘉則
サンマーク出版(2008/11/13)
¥1,680
野口嘉則さんといえば『鏡の法則』が有名だ。この本は書評メルマガ「1日1冊」で紹介されて興味が湧き、読んでみた。
心にしみる、とてもいい本だった。
1日1冊の紹介記事はこちら

実は、『鏡の法則』はちまたの評判ほど感動しなかった。でも、この本は素直に読めた。心が弱っている時にも読めそうだ。読んでいくうちに癒され、前を向ける本だと思う。

この本のテーマは「いかによりよく生きるか、人生を通じて人間性を高めるか」だろう。その大きなウエイトを占めるのが読書だと著者は言う。実際に、たくさんの本が紹介されたり、引用されたりしているし、巻末にはおすすめの本20冊のリストも載っている*1。いい本を読みたい人には格好の指南本だと思う。


文章ひとつひとつが短く、語り口調で読みやすいのもポイント。疲れている時でも、パラパラと拾い読みができる。
リラグぜーションや心のケアができるCDもうれしい。
ハードカバーなので購入は迷うが、文庫が出たら買いたい。“メンタル弱いなあ”という自覚のある人は、ぜひ読んでみてください。
私のアクション:「人生はゲームだ」と思い、楽しむ
関連記事
読書日記:『3つの真実』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

ふさわしい自分になること(P18)

願望を実現する上でもっとも根本的で大切なことは、「ふさわしい自分になること」です。
事業で成功したければ、成功者と呼ばれるにふさわしい自分になることです。素敵な恋人が欲しければ、あなた自身が素敵な人になることです。たくさんの人から応援されたければ、たくさんの人が応援したくなるような人物になることです。

つまり、その願望を実現するのにふさわしい人間性をそなえた人物になることが、根本なのです。

人間性を高める」本の読み方・3つのポイント(P37)

1.目的意識を持って読む
2.問いをもって読む――その問いは自分で考える
3.著者と対話するという気構えで読む

韓非子のことば「巧詐は拙誠に如かず(こうさはせっせいにしかず)」(P53)

「一時的に見れば、巧詐(技巧や策を弄するやり方)の方が結果を出せるように見えることもあるが、長い目で見れば、拙誠(愚直でつたなくても誠意のこもったやり方)の方が勝っている」という意味です。

「忙しい」=自分の心の声が聞こえていない状態(P60)

自分の心が何を望んでいるかわからないまま、「あれもやらなければ、これもやらなければ」と追い立てられている心理状態が、「忙しい」状態なのです。自分が今度の位置にいて、この先どこに向かっているのかはっきりしないまま、とりあえず駆け足で駆けているようなイメージです。

歩くという字は「少し止まる」と書く(P61)

休まず走り続けるのではなく、時に立ち止まって振り返りながら進んでいくことが大切です。
この立ち止まって振り返る時間が、自分と対話する時間であり、本当の意味で一人になる時間なのです。自分と向き合い自分と対話することは、私たちが精神的に成長し、内面を豊かにしていく上で、とても大切な時間になります。

怒りや憎しみなどの攻撃的な感情が湧いてきた時は(P65)

それを感じるのではなく、その背後にある恐れを探ってみましょう。あなたが何かを恐れている時、怒りや憎しみなどの感情が湧いてきます。その恐れに気づくだけで、怒りや憎しみに支配されにくくなります。

月は「目に見える姿」が本当の姿ではない(P70)

夜空を見上げると月が見えますね。満月の時もあれば、半月の時もあれば、三日月の時もあります。しかしそれは、私たちの肉眼に見える月の姿であって、月の本当の姿ではありません。
私たちには三日月に見える時があっても、本当の月は、常にまん丸な球体です。つまり、目に見える月は欠けていても、本当の月は、実は一度も欠けたことがないのです。

心眼力とは「心の目で真実を見る力」(P71)

…私たちが肉眼の影響を受けやすいのも事実です。目の前の人が頼りない言動をくり返せば、どうしてもその人を“頼りない人”と見てしまいます。
ここで、心眼と肉眼を戦わせる必要はありません。…肉眼をお休みさせればいいのです。…目を閉じてイメージすればいいのです。

上杉鷹山のことば(P86)

「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」
このことばは、「為すこと」つまり「行動すること」の大切さを教えてくれます。歴史に残るような偉業だけでなく、私たちの人生における大小さまざまな目標の達成や願望の成就は、まず行動を起こすことから始まります。

人生を楽しむための秘訣は、人生をゲームと考えること(P102)

ゲームと言っても、勝ち負けを競うゲームではありません。与えられた条件の中で、自分自身がどこまで成長できるか、それを楽しむ「成長ゲーム」です。

人生に起きる出来事には、自分には理解できないものもある(P105)

「どうして、こんな出来事が起きるんだ?」とか、「こんな人生に何の意味があるんだ?」と問いかけても、人生は答えてくれません。
逆に、私たちが人生から、どう生きるのかを問われているのです。心理学者のV・E・フランクルも次のように言っています。
「人間は、生きる意味を求めて問いを発するのではなく、人生からの問いに答える存在なのである」

人生とは、人生からの「どう生きるのか?」という問いに答えていくゲーム(P105)

起きてくる出来事の意味が理解できない時もありますが、それにとらわれる必要はありません。意味が理解できなくとも、その出来事には必ず意味があり、そしてその出来事を通じて私たちは成長できるようになっているのです。

菜根譚』に出てくる、中庸を促すことば(P109)

「自分を磨くためには、厳しく自分の行動をチェックする必要があるが、その一方では、ものごとにこだわらない精神も大切である」
(中略)
「緻密に思考しなさい。しかし、枝葉末節にとらわれてはいけない」

大切なのは「人事を尽くして天命を待つ」(P130)

「自分なりにベストを尽くし、結果はすべて天に任せる」という覚悟です。
すべてを任せることを“全託”とも言いますが、天に全託する心境になれた時、私たちは人生を本当の意味で信頼したことになるのです。

人を受け入れるには(P141)

人間関係を豊かに築いていくためには、自分と違う考え方を持った相手を受け入れていく必要がありますね。そして、「あなたがどのくらい他人のことを受け入れることができるか」は、「あなたがどのくらい自分のことを受け入れているか」ということと比例するのです。
(中略)
…「こんな自分じゃダメだ」と自分を受け入れていない人は、他人を受け入れることもできません。

自己受容とは(P144)

自己肯定とは違います。「自分を好きになること」とも違うのです。
(中略)
受容するとは、今の自分をいいも悪いもなく認めて、許すことです。「私は内気な性格なんだな」「私はそんな自分のことが好きになれないんだよな」とありのままの自分を認めて、そっくりそのまま抱きしめるのです。
この自己受容をしっかりやっていくと、次第に自分のことも好きになり、自己肯定できるようになっていきます。

人間性を高める上での重要な要素のひとつ“寛容さ”(P147)

寛容な人は、人を責めたりとがめたりしない上に、自分と違う考え方の人を受け入れることができます。
そのため、人間関係のストレスが少なく、人との交流を心から楽しめます。結果として、豊かな人間関係に恵まれることになるのです。
(中略)
人を受け入れるということは、「人はみな違う」という大前提に立って、相手の考え方を認めるということです。
決して、相手に同意する必要はありません。自分と違っていることを認めるのです。

まず人に共感する(P166)

私たちは、人に共感することによって、慈しみを持ってその人を見ることができるようになります。
その人の感情に共感できない時は、「この人は、喜びを得たいのか、もしくは苦痛を避けたいんだな。私と同じだな」と考えて、その人の意図に共感するようにしてみてください。この訓練をやっていくと、それまで受け入れらメレなかった相手の言葉を、受け入れることができるようになるのです。

「この人は間違っている」と裁きながら人と接するのと、「この人の意図は理解できる」とまず共感しながら人と接するのでは、築かれる人間関係の質が大きく違ってきます。

人を許すこと=自分を許すこと(P171)

…私たちは、誰かを許せない時、実は自分自身をも許していないのです。
(中略)
許すとは、過去の出来事をつかんでいた手を離し、その手で今この瞬間の安らぎと幸せを選び直すことです。
私たちは、過去の出来事を変えることはできませんが、今何を選択するかを選ぶことができるのです。