毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「聞く」だけで人生が開けます☆☆☆

著者・澤村直樹さんは臨床心理カウンセラー。日本や海外で研鑽を積み、カウンセリングや傾聴について活動を広げられている。
著者のサイト:アクティヴリッスン

ちょっと読んだだけで著者の心根の優しさが伝わってくるような文章。この本は聞き方に関する、どちらかと言えばテクニックをまとめた本なのに、気持ちが弱っている時に読んだら涙が出そうなくらい(聞き方の例がたくさん出てくるからだと思われます)。
この人なら押しつけたりせず、きちんと受けとめてくれるんだろうなあ、と感じた。


相手を尊重して話を聞くためのコツを15にまとめてある。さすがは現役カウンセラー、というポイントがずらり。私も一応大きいくくりではこういう仕事のはしくれなのだが(カウンセリングを専門的に勉強したわけではありません)、読みながら反省ばかりしていた。
もちろん、この本は一般に向けて書かれたものなので、カウンセリングとは違う。だが、もしこういう聞き方ができる人になれたら、著者が「はじめに」で書かれているように、人生のあらゆる場面で得をするに違いない。なぜなら、こんな人はなかなかいないからだ。


私が感じた一番のポイントは“口に出さなくても、意識を持てば話し手に伝わる”ということだ。
たとえば、リフレームという方法がある。これは、ものの見方がネガティブに傾いている話し手に、前向きな視点に気づいてもらうことだ。有名な、「コップ半分の水を“あと半分しかない”から“まだ半分もある”に見方を変える」というのもリフレームのひとつ。
といっても、話し手が本当に落ち込んでいたら、聞き手がリフレームしようとしても受けとめられないことも多い。

こんな時、著者は“リフレームしようとしながら聞くだけで実際にそういう言い方をしなくても、話し手が前向きな気持ちにる支えになれる”という。
ついついテクニックに走りがちだが、意識を持ちながら聞くだけでも、ずいぶんたくさんのことを伝えられるのだ。心しようと思った。

はじめはむずかしいかもしれない。でも、この中のひとつでもふたつでも身につけられれば、きっと人生は変わると思う。


つい先日も、落ち込んでいる家族に「オマエは男か!」と言われて大変ショックを受けた*1
聞き上手になりたい、人との関係をよくしたいという方、この本を読んで私と一緒にがんばりましょう。
私のアクション:相手のトーンに合わせてあいづちを打つ


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

キーワードを勝手に追加しない(P42)

聞き役に徹するというのは、会話の主導権を相手に渡しきることだと考えてください。
そのためには、できるだけ「話し手から出てきていないキーワードを勝手に付け足さない」ということがひとつの原則になります。それは多くの場合、相手が話したいことではなく、自分が話したいことに関連しているワードだからです。

無能になって聞く(P53)

…会話がギクシャクし始めるひとつのパターンは、「聞き手が有能感を出そうとした時」であることがわかると思います。
有能感を出そうとすることは、見方を変えると、相手に対する優越性を示そうとすることです。私はあなたの知らないこんなことも知っている(中略)…。
人間はそういう意識にとても敏感なものなので、聞き手が有能感を出そうとすると、話し手はとたんに心理的な壁を作ります。

あいづちは相手が話しているトーンに合わせて(P75)

たとえば、話し手が、
「思っていた以上に面白いんですよっ」
と文末に小さな「っ」がつくような言い方をしたのであれば、こちらも、
「へぇ〜。そうなんですかっ」
とと文末に「っ」をつけるようなつもりで応じる。
逆に、相手が、
「私はそれがすごく悲しかったんです……」
と文末に「……」がつくような言い方をしたのであれば、こちらも、
「そうだったんですね……」
と文末に「……」をつけるようなつもりで応じる。
そういう応じ方を心がけていると、話し手が「今の自分の気持ちを尊重してくれている」と感じやすいのです。

「受容→共感」の順番で(P96)

「共感→受容」という順番で人間関係を深めるのはむずかしい。相手の価値観や物事のとらえ方をよく聞く前に共感を深めるには、「自分はこう思うから、相手もきっとこう思うだろう」と思い込むことが必要になり、それが誤解の元になるのです。
(中略)
「共感できるところを見つけよう」という心構えで話を聞くことは大事ですが、心のどこかでは、「他人は他人で自分は自分。相手がどんな価値観を持っていても、それは相手の自由」というくらいの意識を持っていた方が、人間関係はうまくいきます。
その方が「ありのままに受容する」ということをしやすいのです。

自分が聞き手の時、「つまり」「要するに」は使わない(P98)

それを使いたくなるのは、多くの場合、話し手にとってひとことで言い表しようのない考えや気持ちを、聞き手の都合で強引に整理しようとしている時だからです。

ことばの意味よりも「気持ち」に耳を傾ける(P105)

人が発することばには、必ず何らかの気持ちが乗っています。ことばの意味以上に、「その気持ちを聞こう」とすることが、傾聴においてはとても大事です。

*1:女性はただ聞いて欲しいだけのことが多い分、相手の話を聞ける。でも、男性はただ聞くことができず、アドバイス(という名の自分の意見)をどんどん言ってしまいがち、ということです…