毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

ワシントン・ナショナル・ギャラリー展@京都市美術館

京都市美術館印象派の展覧会があることを知り、見に行った。
ワシントン・ナショナル・ギャラリーは印象派のコレクションで知られる美術館。改装中のため、今回のような大規模な展覧会ができたのだそうだ。日本で見られるのは初めて、という絵も。

印象派は人気が高いし、27日までなのでこれは混むなと思い、並ぶ覚悟で本を数冊持って行った。ところが、当日券のところに少し人がいるくらいで、前売り券を持っていたら待ち時間0分。拍子抜けした。


気を取り直して入ると、時代と画家ごとにまとめて表示されていた。印象派・ポスト印象派の絵を、これだけたくさん一度に見られる機会はめったにない。「奇跡のコレクション」とサブタイトルについていたが、大げさでなく作品数、画家共にそれだけの充実度だった。

画家でありながら印象派パトロンでもあったカイユボット、アメリカの印象派ブームに火を付けたメアリー・カサット、マネのモデルとして有名なモリゾなど、ほかであまり見たことのない画家の絵もあった。今までなら関心がなく通り過ぎてしまっていたと思うが、フランス旅行以来、いろいろと本を読んでいたのが活きた。勉強しておくと絵を見るのも楽しい。


今回の収穫は思わず複製のキャンバス画を買ってしまったルノワールの『アンリオ夫人』*1やモネの絵3点*2などだが、一番うれしかったのはフレデリック・バジー*3の絵を見られたことだった。
「バジール?誰それ?」と思いますよね。私も印象派の特集や本を読むまで知らなかった。モネやルノワールと共同生活をしながら絵を学び、裕福な家の出だったため、他の画家の支援もしていたというバジールは、普仏戦争で戦死している。まだ28歳だったという。

今回は3枚も作品が展示されていて、どれも本当にいい絵だった。特に『エギュ=モルトの城壁』という風景画は空の青、水の青がきれいで引き込まれるようだった。生きていたら、きっともっと奥の方の部屋で何枚も展示されていたんだろう、と思うと涙が出てしまった。


結局、本を読んで知識を得てからも好みは変わらないらしい。好きなモネとルノワールシスレーピサロはじっくり見たものの、あとはスーラの点描を近くでしげしげと見たくらいで、人だかりのできているセザンヌゴッホは遠目に眺めただけだった。

絵はわかって見るとさらに面白い、ということが実感できた。ますます美術関係の本を読むことが増えそうだ。

*1:足立区綾瀬美術館 annex――ルノワール「アンリオ夫人」に詳しく紹介されています

*2:日テレ「ワシントンギャラリー」木谷節子のワシントン、ちょっとのぞき見――http://www.ntv.co.jp/washington/column/13.htmVol.14「モネのファンタジー」で見ることができます

*3:同――Vol.13「いいですね。印象派の青春時代」参照