毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「エクセレント=デキる」人になるためのヒント☆☆

名著『エクセレント・カンパニー 』の作者として知られる、トム・ピーターズの最新刊。分厚いので読めるかなと不安になったが、内容は著者のブログが元になっているのでひとつひとつの記事が短く、気軽に読める。著者は「トイレで読める本」を目指したそうなので、気楽な読み物として読むのもいいだろう。


41のキーワードがあり、それぞれについていくつか記事が載っている。順番は原則としてブログ掲載順だそうだ。まとまりはあってないようなものなので、気になるところから読んでもよさそう。

原題は“The Little BIG Things”、「小さいけれど、実は大きなこと」というテーマが全体に貫かれている。
ちょっとした心がけが大きな成果を生んだり、すぐ何かに取り組むという小さなことが、大きな違いになったりする。
特に「今すぐやる」はくり返し説いてある。著者のテーマである「エクセレント=デキる」人になるための第一歩はとにかく「今すぐやること」らしい。


もうひとつの大きなポイントは翻訳が素晴らしいことだ。訳者あとがきによれば、下訳は複数の人が担当したようだが、非常に読みやすい、端正な日本語になっている。引用やエピソードが多い構成上、出てくる本のタイトルもかなりの量だが、きちんと邦訳タイトルと出版社が記されていて好感が持てる。これほど翻訳のストレスのない本もめずらしい。翻訳調が苦手な人にもお勧めだ。


ぺらっとめくって何ページか読むだけで、明るく前向きな気持ちになれる本。手元に置いて、元気のない時にエネルギーチャージするのによさそう。
私のアクション:「今からの15分を特別なものにする」ことを意識する


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

重要なのは具体的な行動を起こす前に、「姿勢」や「態度」を変えること(P30)

成功につながる姿勢とは、おおむね満足できるレベルに達するまで何度も考え、やり方を工夫する意志――そして一定レベルに達したあとも、さらに微調整をくり返して改良を重ねていくアプローチのことだ。

IBMの伝説的経営者トム・ワトソンのことば(P33)

「エクセレントな人間になるためにはどれくらい時間がかかりますか?」という質問に対し、次のように答えたという。
「1分だ。今この瞬間から、『エクセレントではない』ことは絶対にしない、と自分自身に誓いたまえ。上司や周囲からどんなに圧力がかかっても、決して妥協するな。そうすればエクセレントな人間になれる」

常にエクセレント=デキる人間であれ(P34)

デキる奴にならなくてどうする?
今デキる奴にならなくていつなる?

マーティン・ルーサー・キング牧師のことば(P118)

「もう道路掃除の仕事を与えられたら、ミケランジェロが絵を描くように、ベートーベンが曲を作るように、シェイクスピアが詩を書くように道路を掃除すべきだ。天国の主と地上の雇い主を『素晴らしい道路掃除人がいるな』と感心させるぐらいにしっかりとやるべきだ」

「3分間の電話の定理」(P138)

質問:うじうじ悩むのをやめたいのですが、どうすればいいでしょうか?
回答:深呼吸を3回してから、あれこれ考えすぎるのをやめ、相手に電話することです。
それも今日!今すぐに!

つまり、3分間の電話を今日(今すぐに!)かけるために「少しだけ」プライドを捨て、「小さな」誤解を解消すれば、離婚調停のために裁判所に出かけたり、大切なお客さまを失ったり、従業員に裁判を起こされるのを回避できる可能性があるのだ。
(中略)
大切なのは今日やることだ!結果は意外に悪くないかもしれない。

ウディ・アレンのことば(P141)

「成功の80%は顔を出すだけで手に入る」

「『イエス』と言うことに決めたのよ」(P182)

※著者の妻の母、ジョーンのことば。いったん断ったディナーの誘いを受けると返事してきた時の説明。
…ジョーンは、90歳を超えても元気いっぱいのある友人のことを思い出したのだという。「彼女は3つの『秘密』があると言ったの。ひとつ目はあらゆるジャンルのいい本に囲まれて暮らすこと。ふたつ目は、あらゆる年齢の人たちとつきあうこと。そして3つ目は、『イエス』と言うこと」

ナポレオンのことば(P221)

「兵法に複雑な術策は必要ない。もっとも単純であることが最善である。常識が根本をなす。いったいなぜ将軍たちがヘマをするかというと、賢くやろうとするからだ」

「エクセレント=デキる」デザインのポイント(P340)

わかりやすいこと。
シンプルであること。
魅力的であること。
美しいこと。
そしてよくできていること。

進歩は(すべて)幻想と妄想から生まれる(P388)

ワクワクしないなら、やめてしまえ(P390)

その仕事は、はじける感じがするか?
キラキラ輝く感じがするか?
考えただけで、ニヤニヤ笑いたくなるか?
要するに、「ワクワク」するだろうか?

もし、「ワーオ!」と叫びたくなるくらい心がときめかないのなら、やり直しだ。大きな仕事であっても、ささいな仕事であっても同じことだ。

それぞれの仕事について、75%とか、98%とか、大胆な時間削減の目標を立てる(P400)

大胆な目標はアイデアを生み出す。中途半端な目標は役に立たない。50%カットより小さい目標など、まったくの無駄だ。

「昨日の壁」と「明日の壁」(P400)

スティーブ・ジョブズのアイデアより
「昨日の壁」とは、昔の賞状や過去の社内パーティの写真などが貼ってある壁だ。
一方、「明日の壁」に貼ってあるのは、進行中のプロジェクトの写真や発売したばかりの製品についての記事の切り抜き…(以下略)。

昔のことを懐かしがるだけの組織だと思われたいか?それとも、エキサイティングな未来を考える組織に見られたいか?
(中略)
ジョブズは過去の栄光ではなく、これからの仕事を見つめるオフィスにしたかったのだ。

今からの15分を特別な15分にする(P408)

私もきつい出張の時などはつい、「早く家に帰れたらいいな」と思ったりする。しかし、がんばってこう考え直す。この数日間、私が生きる場所は家ではなく、ここだ。この場所で生きる今をいいかげんに過ごしてはならない。
あなたも「早く○○が終わればいいのに」と考えるのはやめて、今からの15分間を特別な15分にする方法を考えよう。さあ、これからの15分、あなたはどうする?

ネルソン提督に学ぶ13の法則(P414)

1.シンプルな計画
2.高邁で、大胆で、気高い目的
3.人を巻き込む
4.年齢に関係なく、素晴らしい才能を見つけ、開花させる
5.愛のあるリーダーたれ!
6.チャンスを逃すな!
7.活力
8.自分の仕事の達人になる
9.隣の人よりももっと、もっと、もっと働け
10.進むべき道を示せ!有言実行!自信を発散させろ!情熱を伝染させろ!
11.ルールを書き直せ!自分に都合のよいゲームにしてしまえ!
12.幸運を信じよ!それは絶対必要だ。信じた方がいいというのではない。信じることが必要だ
13.絶対に勝つ気でいろ!何が何でも勝つ気でいろ!

今日1日のレガシーについて考える(P424)

※レガシー=次の世代に残す遺産
今日という1日を1行のレガシーにまとめるとしたら、私にとってどんな1行になるだろう?
人の一生と同じように、1日にも素晴らしいレガシーがあるはずだ。私の目の前に広がっている今日というこの日には、素晴らしいチャンスがいっぱいだ。そして、私には今日というこの日しかない。